鈴木亮平が妹思いの兄に!有村架純との兄妹愛を描く『花まんま』2025年春に公開決定
作家・朱川湊人が第133回直木賞を受賞したベストセラーを、鈴木亮平と有村架純の初共演で実写映画化した『花まんま』が、2025年春に公開されることが決まり、ファーストビジュアルが公開された。
本作は、大阪の下町で暮らすある兄妹の不思議な体験を描いた物語。『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』や『そして、バトンは渡された』の前田哲監督が、原作の映像化企画を長年出版社へ提案し続け、実写化を実現した。早くに亡くした両親との約束を守るため、たった一人の妹の親代わりとして生きる熱血漢の兄・加藤俊樹を鈴木が、間もなくの結婚を控えながら、ある<秘密>を抱える妹・フミ子を有村が演じる。タイトルの“花まんま”とは、子どものままごと遊びで作った“花のお弁当”を意味し、本作では大切な人に贈るキーアイテムとなっている。
鈴木は、本作について「兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品」と語り、演じた俊樹という役については、「ぶっきらぼうですが、誰よりも妹を愛する兄です。若くして両親を亡くしているので、大切な人に今日会えなくなるかもしれないということを誰よりも実感している人間」と説明した。
また、「関西弁で演じるのは久しぶりでしたが、ネイティブの言葉で演じられることの喜びを改めて実感する、楽しい撮影期間でした」と撮影を振り返る鈴木に対し、初共演となる有村も、「兄やんとの日々はとても不思議でした。生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました」とコメント。ともに関西出身ということもあり、軽妙なセリフ回しはもちろん、撮影現場でのちょっとした打合せや休憩時間においても自然体で会話する場面が多く見受けられたという。
前田監督も「初顔合わせの二人、鈴木亮平さんと有村架純さんが、数十年も一緒に暮らしてきた本当の兄妹のように、スクリーンの中で存在しています」とキャスト陣の仕上がりに自信を見せている。(高橋理久)
鈴木、有村、前田監督、朱川湊人(原作者)のコメント全文は以下の通り。
鈴木亮平(加藤俊樹 役)
本作は、兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品です。
また、時代が変わっても僕たちが「結婚」というものに感じる不思議な感情の正体を、自分でも見つけてみたいと思って臨みました。
演じた俊樹はぶっきらぼうですが、誰よりも妹を愛する兄です。若くして両親を亡くしているので、大切な人に今日会えなくなるかもしれないということを誰よりも実感している人間です。
関西弁で演じるのは久しぶりでしたが、ネイティブの言葉で演じられることの喜びを改めて実感する、楽しい撮影期間でした。
同じ関西人である有村さんや前田監督ともたくさんコミュニケーションを取り合い、『花まんま』の世界を一緒に作り上げることができたと自負しています。
有村架純(加藤フミ子 役)
ただ大切に思うそれぞれの心が可笑しくて温かくて。
兄やんとの日々はとても不思議でした。
生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました。
花まんまが導く大きな家族の物語。皆さんに届くと良いなと思います。
前田哲(監督)
小説『花まんま』に出会ってから 15 年余りの年月が経ちます。
ずっと心から離れない「大切な愛しい人を思い続ける」切なくも優しい物語を、
映画でも皆さまにお届けしたいと思い続けていました。
映画では小説にある小さな兄妹のその後も描いています。
初顔合わせの二人、鈴木亮平さんと有村架純さんが、
数十年も一緒に暮らしてきた本当の兄妹のように、
スクリーンの中で存在しています。
撮影は春に実際の舞台となる近畿圏で終えて、今は仕上げの真っ最中です。
しばし完成まで、楽しみにお待ちください。
朱川湊人(原作)
私が書いた『花まんま』は八十枚ほどの短編で、もともとは子供である俊樹とフミ子の物語でした。今回の映画化の際には、原作をそのままに生かしつつストーリーを膨らませ、見事に世界を広げていただきました。私の手が届かなかったところにまで気持ちが届いていて、原作者冥利に尽きるというものです。さらに存在感のある出演者の方々には期待が高まるばかりで、まさに私一人では見ることができなかった『花まんま』です。