堂本剛、27年ぶり単独主演作で“○”を描く才能発揮！一発勝負で「びっくりするくらい完璧」監督が絶賛

　堂本剛が『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』（1997）以来、27年ぶりに映画単独主演を務める『まる』（10月18日全国公開）を手掛けた荻上直子監督が、物語の核となる“○”（まる）に関する制作秘話を明かした。あわせて、堂本が一発勝負で描いたものを含む、劇中に登場する様々な○を捉えたスチールが公開された。

【画像】堂本剛が一発勝負で描いた○も！劇中に登場する様々な“まる”たち

　主人公は、人気現代美術家のアシスタントを淡々とこなす男・沢田（堂本）。事故による腕の怪我で職を失った沢田は、1匹のアリに導かれるように描いた○を発端に、日常が○に浸食され始めていく。主演の堂本は、自身のソロプロジェクト「.ENDRECHERI.」 とのダブルネームで、映画音楽にも初挑戦している。

　荻上監督が自身初となるあてがきで取り組んだ本作。堂本と○を掛け合わせることは、堂本へオファーすることが決まった後、山田雅子プロデューサーとの会話の中で決まったという。荻上監督は「脚本から雰囲気を読み取ってくれる」と絶大な信頼を寄せる美術スタッフとともに、○をモチーフにした独創的な世界観を作り上げていった。

　堂本が沢田として最初の○を描くシーンについて、荻上監督は「無心で描いたものがどんどん世に広まっていってしまう、という設定だったから、そこは堂本さんもちゃんと理解されていて、たぶん練習も一切されなかったし、どんな○を描けばいいのかというのもすごく悩んで悩んでというよりも、無心になって一発目の○を描いてくれたのではないかなと思っています。それがめちゃくちゃうまかったし、左手なのになんでこんなに綺麗に描けるんだろうと思いました。彼の持っている才能だと思います」と当時を回顧。堂本の○を描く才能と役柄への理解度を絶賛し、「何回かやり直しをしても、結局、一番最初に無心で描いたものが一番いいねとスタッフ皆も堂本さん自身もそう思っていて、私もそうだったので、その一番最初の○が映画の中で動いていくようになっています」と裏話を明かした。

　中でも、荻上監督のお気に入りは、堂本が屋上にペンキで描いた巨大な○だという。予告編にも登場する巨大な○は、堂本が一発勝負で描いたものだといい「堂本さんも一発勝負だってわかっているんですけど、それにしては、まぁうまく、本当にまん丸にあんなでっかいのを描いてくださって、とても感動しました」と堂本の勝負強さを評価していた。

　○をモチーフにした物語は、堂本のアーティスティックなセンスがあったからこそ成立した。公開されたスチールには、堂本が一発で描き上げた○や、美術館に展示されることになった○など、劇中に登場する多種多様な“まる”が収められている。（編集部・倉本拓弥）