「ビーストウォーズ」柚木涼香、最新作で再び“クモ”型トランスフォーマー役 岩浪美和「シリーズ最高に気持ち悪かった」
3日、映画『トランスフォーマー/ONE』の大ヒット記念トークイベントが都内で行われ、日本語吹替版声優の柚木涼香と音響監督の岩浪美和が登壇し、アフレコ当時の裏話を語った。
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本作は、世界的ヒットを記録しているSFアクション『トランスフォーマー』シリーズの最新作となる3DCG映画。司令官オプティマスプライム(吹替声優:中村悠一)と宿敵メガトロン(吹替声優:木村昴)の若き日の友情秘話や、トランスフォーム能力の起源などを映し出す。
岩浪が演出した伝説の吹替版でおなじみのアニメ「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」(1997~1998)でジョロウグモに変身するブラックウィドー役を務めた柚木は、本作でもクモ型のトランスフォーマー・エアラクニッドを演じている。岩浪監督から「シリーズ最高に気持ち悪かったね。あの目の多さはキモいよ。あるシーンの中村(悠一)くんの台詞を『キモッ』にしようか『キツッ』にしようか(迷った)」とビジュアルに関して言われた柚木は「気持ち悪くないよー! かっこよかったじゃない」と猛抗議する。
出演にあたり、台本より先にリハーサル用の映像を確認したという柚木は「最初、(自分が)何役かわからなかったんですよ。で、映像を見たらエリータ(=エリータ-1)が出ていたから、『うわっ、(わたしの役)エリータ。メインじゃん!』ってすごいテンション上がって。こんなにいっぱい出てる! と思ったのに、途中でクモのお姉さんらしき人が出てきて、わたしはこっちかな? って……」と当時の思いも打ち明ける。
そのエリータ-1に声を当てた吉岡里帆について、岩浪監督がボイストレーナーと声の出し方などを練習していたことを明かすと、その話をインタビュー記事で読んだ柚木は「岩浪さんは相当、吉岡さんのことを好きなんだな……って。(吉岡さんと違って)わたしたちは録り直しなんてさせてもらえないから」と暴露。さらに、「調整室からの指示がスピーカーから飛んでくるんですけど、(ある時)音声が小っちゃかったんですよ。でも役者はいい人過ぎて、誰も『音が小さいです』と言わなかったの。わたしも聞こえなくて座っていたら、どうやらわたしに言っていたみたいで、(岩浪監督から)『油断するんじゃねーよー!』って。だけど、吉岡さんは丁寧に録り直していて、全然大違いじゃん! って」と訴えた。岩浪監督は収録前に吉岡がInstagramで「演出は、あの岩浪美和」と投稿していたことを持ち出し、「“あの”って付けてくれたら、そりゃぁ贔屓にするわ」と白状して会場の笑いを誘った。
また、デコボコ警備員役の錦鯉については「大変だった」と漏らす岩浪監督。「錦鯉は長谷川(雅紀)さんが明るくて勢いがあって、渡辺(隆)さんが冷静にツッコむのが面白さじゃないですか。だから、錦鯉の良さが出るように台詞を作ったけど、長谷川さんは言うのに一生懸命で、錦鯉の良さも(役として)伝えなきゃいけないことも乗っかて来なくて、どうしようと思って、その場で台詞を直しました」と裏話も披露。そして、「最終的に良かったでしょ?」と同意を求めると、柚木は「すごいキャラが立っていて、お二人とも良かったです」と頷いていた。(錦怜那)