「踊る大捜査線」柳葉敏郎、室井慎次が嫌だった…12年ぶり再演を断ろうとした理由
俳優の柳葉敏郎が11日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた映画『室井慎次 敗れざる者』の初日舞台あいさつに登壇。『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』以来12年ぶりとなる室井慎次再演のオファーを受けた際の、率直な気持ちを吐露した。この日は、メインキャストの福本莉子、齋藤潤、前山くうが、前山こうが、筧利夫、矢本悠馬、小沢仁志、飯島直子、本広克行監督も参加した。
【画像】小泉今日子そっくり…『室井慎次』最悪の殺人犯・日向真奈美の娘
連続ドラマ「踊る大捜査線」(1997)からはじまり、劇場版シリーズが社会現象を巻き起こした「踊るプロジェクト」。12年ぶりの新作映画となる本作は、湾岸署の刑事・青島俊作と共に、さまざまな事件解決に奔走してきた室井慎次(柳葉)を主人公に、新たな猟奇事件の解決に奔走する人々を描く。
『THE FINAL』から12年ぶりとなる「踊る」シリーズ最新作。満員の客席に登壇した柳葉は、本企画のオファーがあった際「室井慎次が嫌だったから断ろうと思ったんです」と胸の内を明かすと「ただ本広監督、亀山(千広)プロデューサー、脚本家の君塚良一さんとお話しをしている間に、皆さんの室井に対する熱い思いが感じられたので、覚悟を決めてやらせていただきました」と経緯について明かす。
撮影は、柳葉の故郷である秋田県で行われた。柳葉は「打ち合わせの際、いろいろなお話をするなか、秋田で……ということになりました。こんなに嬉しいことはなかった」と笑顔を見せるが「実際、家から目と鼻の先でロケをやったり、お世話になった母校で撮影したり……。嬉しい反面、恥ずかしさもありました」と振り返る。
それでも地元でお世話になった人たちの「恩返しになれば」という思いで、約4か月の撮影に臨んだという柳葉。最初はあまり乗り気ではなかった本作への出演だったというが、「心強い俳優の皆さんに支えられながら、気持ちよくやらせていただきました。いまは感謝の気持ちしかないです」と感無量な表情を浮かべていた。
最後に柳葉は「コートを脱いだ室井は、皆さんにはどう映ったでしょうか?」と客席に問いかけると「こんな終わり方でご不満かとは思いますが、また(2部作の後編である)『室井慎次 生き続ける者』でお会いしましょう。本当にありがとうございました」と深々と頭を下げていた。(磯部正和)