「光る君へ」頼通&実資のやりとりが「癒やし」と話題
吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の6日放送・第38回では渡邊圭祐演じる10代の頼通と、道長父子の信頼厚い実資(秋山竜次)の会話が「今回の癒し枠」と人気を博した。
前話では、左大臣・道長(柄本佑)がまひろにうっかり「敦成親王様は次の東宮となられるお方」と口を滑らせる場面がSNSをざわつかせていたが、第38回「まぶしき闇」では道長が意を決したかのように息子の頼通に「我らがなすべきこと」として、「敦成様を次の東宮になし奉ること。そして一刻も早くご即位いただくことだ」と諭した。後に行われた臨時の除目はすべて道長の思いを反映した人事で、実資が大納言に、公任(町田啓太)と斉信(金田哲)は権大納言に、行成(渡辺大知)は権中納言に。すでに権中納言であった源俊賢(本田大輔)を加え、一条朝の四納言がそろった。
この際の人事で頼通もわずか19歳にして権中納言に。頼通は除目の後、すぐさま実資のもとに向かい「権中納言となり、こうしてお話できることを光栄に思います」と挨拶するといかに自分が実資をリスペクトしているのかを力説。実資は「えっ……そうなの?」とまんざらでもない様子で、頼通は「力を尽くしますゆえ、どうぞ諸事、ご指南くださいませ」とうやうやしく頭を下げた。その勢いに実資は気を良くしたのか「そうか、指南されたいか」と早速具体的な指南内容を提示するも、頼通はやや間を置いたのち「おいおい……お願い致します」と“辞退”。すると実資は「指南とは追い追いするものではないッ!」とへそを曲げていた。
頼通からすると「挨拶」のつもりだったが、実資は出鼻をくじかれる格好となり、二人のやりとりにSNSでは「実資には社交辞令が通じない」「実資さんの言う通り」「実資、通常営業」「実資の一瞬浮かれて、すんとなるの可愛かった」「頼通、ポイント獲得に失敗」「頼通、どうせお世辞を言うならもっと徹底しないと!」「おいおいw」「今からじゃないんだw」と笑いが起こっていた。
なお、渡邊は若き頼通について「非常に頭のいい人物だと思ってやっておりますね。この家に生まれた定めというかをちゃんと理解できてる人間だと思っているんですが、 この家に生まれたからこそ、こうしなきゃいけないっていうものが、ちゃんと頭がいいから理解できているからこそ、中身が伴ってないというか。こうすればいい、こうすればいいっていうことがちゃんと彼の中のビジョンとしてあるので、側を作るのはすごくうまいというか。だから道長に芯を食ったことを指摘されると、ちゃんと面食らっている若さもあるという。 そんな感じで今の10代の頼通を演じさせてもらっていますね」と、放送後にドラマ公式Xなどで公開されたコメント動画「君かたり内」で分析。
「政治は何のためにっていうのが頼通はわかっていないんですけど、きっとなんとなくこういうことだよねっていうのは理解しつつも、本質っていうものを捉えていないのが頼通の今の良さでもあり、悪さでもあるのかなっていう風に個人的には捉えているんですけど、そこがちゃんとある。何のために生きて、何のためにこれをしているっていうのが、いろんなものに対してそういう考えがしっかりとある人間だなっていう。頼通としては思っていますね」とも語っている。(編集部・石井百合子)