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塩野瑛久、失意の一条天皇に「最後は悔しささえ覚えた」 初大河は視聴者の声が活力に

第40回より塩野瑛久演じる一条天皇
第40回より塩野瑛久演じる一条天皇 - (C)NHK

 吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で第66代・一条天皇を演じる塩野瑛久が、大河ドラマ初出演となった本作で大役を担った心境を語った(※ネタバレあり。第40回の詳細に触れています)。

【画像】一条天皇が変わり果てた姿に…

 一条天皇は、4月14日放送・第15回「おごれる者たち」から登場。藤原道長(柄本佑)の甥で、わずか7歳で即位。元服して20日後に道長の兄・藤原道隆(井浦新)の長女・定子(高畑充希)が入内。年上の定子と固い絆を育んでいくが、のちに道長の長女・彰子(見上愛)も入内し、世継ぎをめぐる政争に巻き込まれていく……という波乱の生涯をたどった。

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 20日放送・第40回「君を置きて」では、一条天皇が体調を崩し、道長の元に占いによる不吉な予兆が報告されたことで、次期皇位を巡る公卿たちの動きが加速。一条天皇は定子との間に生まれた第一皇子である敦康親王(片岡千之助)を次の東宮とすることを望んでいたが、半ば無理やりな形で彰子の子で道長の孫にあたる敦成親王とすることを迫られ、失意のうちに崩御。32年の生涯の幕を閉じた。在位は25年に及んだ。

 一条天皇を演じ切り、塩野は「定子の前で笛を奏で、共に雪を眺めて笑い合っていた華やかな日々は思ったよりもあっという間に過ぎてしまい、それからは眉間に皺を寄せ苦悩する時間の方が長かったように思います。帝という立場にあるにも関わらず、政をはじめ思い通りにならないことばかりで最後は悔しささえ覚えました」と一条天皇の胸中に思いを巡らせ、「そんな一条を心から慕ってくれた彰子、そして一条の愛を一身に受け止めてくれた定子には感謝の気持ちでいっぱいです。定子や彰子、そして母上との繋がりの中で徐々に成長していく様を感じていただけたなら、それは一緒にお芝居を組み立ててくれたキャスト、スタッフ皆さんのおかげだと思っています。本当にありがとうございました」と自身を支えたキャスト、スタッフに感謝を述べた。

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 撮影の中で特に印象に残っているのは、龍笛を奏でるシーン。実際に塩野が奏でた笛の音が使われることとなり「自分の笛の音を劇中で使っていただけた時、芸能考証・指導の友吉鶴心さん、雅楽指導の稲葉明徳さんがとても喜んでくださった時はすごく嬉しかったです。とても丁寧に優しく教えて下さったおかげだと思っています。そして彰子に会いに藤壺に渡る一条天皇のシーンで雪の演出を加えてくださった中泉(慧)監督のおかげで定子に対する想いに、より解像度が上がり印象的なシーンになったことも思い出深いです」と感慨深げ。

 初の大河ドラマ出演にして、長きにわたって登場する大役を担ったことは俳優として大きな飛躍につながった。「同じ役を長い期間かけて演じられる作品というのはそう多いものではありません。その中でも天皇という立場に身を置く人物の半生を生きられたことは、僕の俳優人生においても深く心に刻まれたものとなりました。「続けてきてよかった」と、今まで積み上げてきたものを肯定してあげられる機会になりました」

 そして、自身を見守り続けてくれた視聴者にあらためて「この『光る君へ』で一条天皇という役を演じられたこと、とても幸せに思います。皆様からのたくさんの愛も受け取っています。この作品を通して塩野瑛久を知ってくれた方も多く、感想や反響などをいただく度にとても心強い活力となり、無事に役を全うできました。どうかこの作品が、一条天皇にとっての「枕草子」や「源氏物語」のような、皆様にとって心に深く刻まれる物語でありますように」とメッセージを送った。(編集部・石井百合子)

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