「龍が如く」青木崇高、真島吾朗は「一人では演じられなかった」原作屈指の人気キャラを実写化する重圧
株式会社セガの大ヒットゲーム「龍が如く」をオリジナル脚本で実写化した Amazon Original ドラマ「龍が如く ~Beyond the Game~」で、原作屈指の人気キャラクター・真島吾朗を演じた俳優の青木崇高。強烈なビジュアルと破天荒な性格の真島役は、青木の俳優人生において「かなり高い山」だったという。スタッフ陣と話し合いを重ねて作り上げた実写版の真島について、ビジュアル面におけるこだわりや、キャラクターの魅力を語った。
【動画】青木崇高、真島吾朗を演じるプレッシャーと覚悟 単独インタビュー
原作ゲームシリーズの真島吾朗は、関東最大のヤクザ組織「東城会」屈指の武闘派として恐れられ、“嶋野の狂犬”という異名を持つ人物。主人公・桐生一馬とは幾度も死闘を繰り広げた宿敵だ。実写ドラマでは、堂島組組長の冷酷な執行人(エンフォーサー)として、桐生たちの前に立ちはだかる。
「るろうに剣心」シリーズなど実写化作品に多数出演してきた青木は、「龍が如く」の出演オファーを受けた際、「相当な気合がいる」と覚悟したことを告白。真島は、2018年に開催された「龍が如く」シリーズのキャラクター総選挙で桐生らを抑えて1位に輝くなど、その人気は桁違い。ゲームファンの友人からも「相当な気合を入れないといけない」と声をかけられたという。
一癖も二癖もある真島を実写化するには「僕一人では演じられないと思いました」と話す青木。「ビジュアルにおいては、ゲームを遊ばれた方がイメージされているものがあるところからの出発なので、その要素は絶対に外せないです。とはいえ、同時にドラマでもあるので、コスプレにはなってはいけないですし、動きのある人間像を作らないといけません」
原作における真島の良さをドラマでも引き出すため、青木はメイク担当や衣装班と入念に打ち合わせを重ねて、おなじみのビジュアルを再現した。例えば、真島のトレードマークである豹柄のジャケットは、激しいアクションを考慮して「可動域」を意識。左目の眼帯は、バトルシーンで相手との距離感を掴めるように、穴を開けるなどの工夫が凝らされた。
真島が桐生を呼ぶ時の「桐生ちゃ~ん!」という独特な言い回しも、原作からの引用だ。「ゲームで印象的なセリフは書き出しておいて、撮影中『ここで使えるかな』というタイミングで挟ませてもらったりしました。編集でなくなりましたが『いい音聞かせろや!』と言ってバットで頭をどつくアクションもやってました」
強烈なキャラクター性を持つ真島だが、その男らしい生き方に憧れるファンも多い。青木も「やることがとにかく無茶苦茶で破天荒ですが、真島吾朗という男の生き方は筋が通っています。戦闘モードになれば、その狂気に圧倒される。ゲームを一度でもプレイしたら真島の兄さんの魅力にハマります」と共感している。
青木を支えるスタッフの協力もあり、実写ドラマでも真島吾朗というキャラクターを成立させることができた。原作ゲームで真島の声を担当している宇垣秀成も、作品を観賞して「すごい。もうあんまりカッコよくしないで(笑)」と青木の真島を絶賛していたといい、「本当に身にしみる思いでした」と目を輝かせながら振り返った。
原作ゲームはストーリーをクリアした後もやり込み要素が多く、2週目以降もプレイできる。実写ドラマにおける“2週目の楽しみ方”を聞いてみると、青木は「スタッフさんたちが時間をかけて頑張って手がけた画づくりです」と回答。「1週目は、好きなキャラクターや好きな役者さんに目が行きますよね。なので、2週目で細かいところまで作り込まれた画づくりに注目したら、より深いもの感じられると思います」とアピールしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
Amazon Original ドラマ「龍が如く ~Beyond the Game~」は Prime Video にて世界独占配信中(全6話)