上白石萌音、初の悪役を楽しむ「狭くて暗いところが好き」
俳優の上白石萌音が3日、都内で行われた映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(12月13日公開)の完成披露舞台挨拶に出席し、初の悪役に挑んだ撮影を振り返った。
作・廣嶋玲子、絵・jyajyaによる児童小説「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズを実写化した本作は、不思議な駄菓子屋「銭天堂」を舞台に、主・紅子(天海祐希)の薦める、願いがかなう駄菓子を買った人々の顛末を描く。イベントには主演の天海祐希をはじめ大橋和也(なにわ男子)、伊原六花、中田秀夫監督も登壇した。
上白石は、紅子をライバル視する駄菓子屋「たたりめ堂」の店主よどみを演じている。撮影の感想を聞かれると「初めての悪役は楽しかったですよ。ちょっと、またやりたい」と話して笑顔を見せる。「主人公の敵役ではあるんですけど、ファンの多い役で、みなさんの大好きなよどみに近づけるよう頑張りました。青い髪とか、目をつり上げる技術など、よどみを作るためにスタッフが力を貸してくれました。思いっきり楽しんでやりました」と悪役を満喫した様子。
駄菓子屋「たたりめ堂」の印象についても「常連になりたいというくらい趣味のいいお店でした。駄菓子屋という感じではなく、会員制の一品料理屋に来たみたいな気分になるんです。そこに入ると、女将のような心境になります。わたしは狭くて暗いところが好きなので、少し落ち着きました。居心地が良かったです」と振り返った。
天海も敵役を演じた上白石の演技が印象的だったといい「萌音ちゃんは共通の知り合いがいて、その方からよくお話を聞いていたんです。いつか共演したいと思っていたら、まさかの敵役で……。パブリックイメージと違う面白い役を全力で楽しんでやっていたのが印象的でした」とコメント。
上白石は完成した作品もすでに観たといい「グッときました。心に残るセリフがいくつもあった」と大絶賛。試写は大橋と一緒に観たそうで「大橋くんがいいとこ全部持っていくんです。映画の全てのまとめを担っていました」と見どころに大橋の名を挙げていた。(取材・文:名鹿祥史)