『ラストマイル』塚原あゆ子に監督賞!役者間で「演出してもらった方がいい」の声が爆増【第49回報知映画賞】
映画『ラストマイル』のメガホンを取った塚原あゆ子監督が、「第49回報知映画賞」で監督賞を受賞し、16日に都内で行われた表彰式に出席。お祝いに駆けつけた脚本家の野木亜紀子から、役者からの評価が爆上がり中であることが明かされた。
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『ラストマイル』は、ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」を生んだ監督の塚原、脚本の野木、プロデューサーの新井順子が再びタッグを組み、ドラマと同じ世界線で描かれるシェアード・ユニバース映画。世界規模のショッピングサイト「DAILY FAST(デリファス)」から配送される荷物に仕掛けられた爆弾をめぐり、デリファスの関東センター長・舟渡エレナ(満島ひかり)と、チームマネージャー・梨本孔(岡田将生)が事態の収拾にあたるなか、さまざまな分野の人々が事件解決に奔走する。
オリジナル脚本の邦画として、異例の大ヒットを飛ばして話題になった本作。祝福に駆けつけた野木は「おめでとうございます」と言葉をかけると、「バイタリティーと根性と繊細な演出がすごい」と塚原監督を称賛。また「撮影期間が短く状況も厳しく、デリファスという巨大倉庫は存在しないので、7か所くらいの倉庫を組み合わせて撮ったり、大胆でアクロバティックなことをしていました。それでいて、役者さんの魅力を余すところなく映し出しています」と本作撮影の苦労や見どころも紹介する。
さらに、「そうそうたる役者さんたちが他の役者さんたちに『塚原監督の現場に行けるものなら行った方がいい。演出してもらった方がいいよ。出た方がいい』と言っていることをよく聞いています」と評判が爆上がりしていることも明かし、「にも関わらず去年・今年と馬車馬のように働いていらして、年末年始も映画の公開がある。かつての撮影所時代の監督を見ているような気持ちになります。体にだけは気を付けて頑張ってください」とエールを送った。
塚原監督は「こうした物流を中央に置いたオリジナル映画というハードルが高いところをなかなか越えられなかったんですけど、『作品を作っていいよ』と言ってくださった関係者のみなさんにお礼を申し上げます」と感謝する。そして、「たくさんの方が映画館で観てくださったと聞いて本当にうれしく思います」と喜び、「最後に、今一緒にいるスタッフが200人くらいいますが、次は何をやろうか? と話すのが楽しみです。これからのモチベーションを沸かせてくださる賞に選んでいただき有り難うございました」と頭を下げた。
報知新聞社が制定する報知映画賞は、国内映画賞レースの先陣を切って発表される賞。1976年に創設され、今年で49回目を迎える。(錦怜那)