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映画化はサプライズだった!もともとはテレビシリーズとして制作されていた『モアナと伝説の海2』

大ヒット中の映画『モアナと伝説の海2』
大ヒット中の映画『モアナと伝説の海2』 - (C)2024 Disney. All Rights Reserved.

 今年2月、映画『モアナと伝説の海2』が年内に劇場公開されるという発表は驚きと共に伝わった。なぜなら『モアナと伝説の海』(2016)の続編映画の制作が進んでいることはそれまで知られていなかったからだ。監督陣(デイブ・デリック・ジュニアデイナ・ルドゥー・ミラージェイソン・ハンド)がロサンゼルスのディズニー・アニメーション・スタジオでインタビューに応じ、もともとはテレビシリーズとして制作されていた本作が、そのポテンシャルゆえに劇場映画となった経緯を語った。

【画像】皆いいキャラ!モアナのクルーたち

 キャッチーな楽曲にあふれた前作はストリーミング時代にその人気を加速させ、昨年、Disney+における視聴時間の合計が10億時間を突破。アメリカで昨年最もストリーミング再生された映画となり、そのことが『モアナと伝説の海2』のテレビシリーズから劇場映画へのシフトをもたらしたと考えられている。実際、『モアナと伝説の海2』が劇場公開されるとディズニー・アニメーション映画史上歴代ナンバーワンとなるオープニング興行収入を上げ、世界興収は早くも6億ドル(約900億円)を突破している。今や“モアナ”はディズニーで最も人気のIPの一つに成長したといっても過言ではない。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル150円計算)

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 今年10月の取材時に、「映画に関しては1年ちょっと取り組んでいる。テレビシリーズとしての期間も含めると3年ちょっとになる」と明かしたハンド監督。「この変更をするとなり、ストーリーを映画のフォーマットに合わせるのは大変な仕事だった。可能な限り楽しく、エンターテインメントなものにするために、ビジュアルも向上させたから」と映画化に総力をあげたと振り返る。

 テレビシリーズとして制作する中で、本作のポテンシャルに気付いていったと語るのはミラー監督だ。「作っている途中で“このストーリーにはもっとずっと大きなスクリーンが必要だ”と気付いたの。とても楽しく、エキサイティングで、壮大だから。テレビではその良さを十分には発揮できないと思った」

 本作で前作を超える遥かなる航海に出るモアナは、技能を持った村人たちをスカウトしてクルーにする。個性が光るモニ、ロト、ケレの3人のキャラクターは、テレビシリーズ制作中に発展していったという。

 「テレビシリーズ制作中は、ほとんどワークショップみたいな感じで彼らのキャラクターを開発していったよ。そして本作を“映画”として作り始めて最も重要だったのは、彼らがそれぞれのやり方でモアナを成長させなければならないという点だった。彼女は、彼らにとって素晴らしいリーダーになることを学ぶ。クルーの交流は前作ではなかったことで、彼女にとって新しい挑戦だ」(ハンド監督)

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 監督たちいわく、前作はモアナたちが航海民族としてのルーツを知って本当の自分になるという“過去”と強く結びついた作品だったが、本作における視点は“未来”を向いている。「この旅が前作の旅と違うのは、コミュニティーの将来についてという点なんだ。村人たちにとっては、彼女とクルーがこの使命を達成することが頼みの綱。そして本作における『わたしたちは一つにならなくては。一つになれば強い』という呼びかけは、本当に重要なメッセージだと思う」(ハンド監督)

 モアナに妹シメアが出来たことも、“未来”と結びついている。ミラー監督は「モアナは両親や島とも深い絆があるけれど、妹はそれとはまた別物。自分に憧れてくれ、自分のようになりたいと思ってくれる存在はね。前作は過去と関連のある物語だったけれど、本作は未来についてなの。より良い未来とは何なのか? 妹にどんな未来を与えたいのか? というね」と明かした。

 美しい海を渡るモアナたちの壮大な旅と、名曲ぞろいで没入感たっぷりのミュージカルシーンは、まさに映画館の大スクリーン&迫力ある音響向け。本作を劇場映画として成功させた監督陣は、ほっと胸をなで下ろしていることだろう。なお、『モアナと伝説の海』はアニメーション映画シリーズが今後も続くことが濃厚なほか、実写版の全米公開日も2026年7月10日に決まっている。(編集部・市川遥)

映画『モアナと伝説の海2』は公開中

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