「海に眠るダイヤモンド」笑顔と涙のクランクアップ…キャストコメント【全文】
22日に最終話が放送された、TBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」のクランクアップの様子と主要キャストのコメントが公開された。また、主演の神木隆之介と宮本信子が、端島に上陸して挑んだ撮影の様子も明かされた。(ネタバレ注意。一部最終話までの内容に触れています)
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「海に眠るダイヤモンド」は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と現代の東京を舞台に、高度経済成長期と現代の日本を結ぶ、70年にわたる愛と友情、家族の物語。日曜劇場初主演となった神木は、端島の炭鉱員の家に生まれた鉄平(神木)と、現代の東京のホスト・玲央(神木/一人二役)という、違う時代に生きる主人公を演じた。
物語の主な舞台となった端島は、岩礁の周りを埋め立てて造られた海底炭鉱の島。日本で初めて高層鉄筋コンクリートのアパートが建てられ、最盛期には約5,300人が住み、世界一の人口密度を誇るほど賑わっていたが、現在は閉山から50年が経ち、老朽化が進んでいる。ドラマでは、全国各地で約5か月間にわたって撮影を行い、大がかりなセットとVFX技術を駆使して、今はもう見られない在りし日の端島を再現した。
最終回で、玲央といづみ(宮本)が実際に端島を訪れるシーンでは、長崎市の協力により、特別に立ち入り禁止区域での撮影が実現。端島に上陸しての撮影後、神木は「うまく言葉にできないほど圧倒されて、グッと胸を締め付けられました。胸が苦しくなったと同時に、人のいた思いや雰囲気を感じ、力強い島だと思いました」とコメント。宮本も「島が生き生きとしていた時代をあらゆるところに感じました。みんな生活していたはずなのに、今は誰もいないというギャップが胸に来ました」と感慨深げに語った。
そんな本作がオールアップを迎えたのは、ドラマの象徴ともいえる端島銀座のセット。斎藤工、杉咲花、池田エライザ、清水尋也、中嶋朋子、國村隼、土屋太鳳、沢村一樹らがそれぞれ笑顔で撮影を終えるなか、思わず感極まるキャストも。その様子を見守るスタッフたちの目にも涙が光る、愛があふれるオールアップとなった。
主要キャストが続々とクランクアップするなか、最後に残った神木は、宮本に見守られながらクランクアップ。スタッフから「鉄平・玲央役神木隆之介さん、クランクアップです!」の声にガッツポーズで応え、塚原あゆ子監督から花束を受けとると「見てくださった方々の記憶に、そして歴史に残る名作だと思っています」と笑顔。「今まで自分が感じたことのない芝居をしている感覚があり、役を生き抜くことができたと思います」と約5か月間にわたる撮影を振り返り、最後は宮本による一本締めで、キャスト・スタッフ一同が万感の思いで撮影を終えた。
各キャストのクランクアップコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)
神木隆之介
日曜劇場の主演のお話をいただいた時、プレッシャーが大きくて、人生経験がもっとないと背負えないのではと思っていたのですが、スタッフさんの顔を見てこの方々についていけば大丈夫と心に決めて参加させていただきました。一人二役ということで大変なこともいっぱいありましたが、現場が本当に楽しくて、毎日勉強させてもらって、今まで自分が感じたことのない芝居をしている感覚があり、役を生き抜くことができたと思います。見てくださった方々の記憶に、そして歴史に残る名作だと思っています。ありがとうございました。
斎藤工
作品のクオリティ以上に、現場が素晴らしく、厳しさもありながらずっと思いやりがあって撮影が本当に大好きでした。今日もエキストラさんが自主的に炊き出しをしてくれたり、画面に映らない部分のぬくもりや思いやりが充満していて、そのエネルギーが視聴者さんに届いているんじゃないかと思います。素晴らしい人たちに出会えて、同じ方向に向かえたことを誇りに思っております。
杉咲花
朝子の人生を噛み締めながら撮影を終えることができました。本当に素晴らしい人間讃歌の物語に参加させていただき光栄でした。自分の想像を超えるくらいスタッフの皆さんは大変だったと思いますが、心と体力を尽くして現場を作ってくれる姿がとても素敵でした。ありがとうございました!
池田エライザ
正直抱えきれないほどのリナの苦しみがずっとあったのですが、現場に来ると「おはようございます」から「ありがとうございました」と帰るときまで、最後の瞬間まで温かくみんなで助け合いながら日々過ごせて、リナのそれでも生きるという力に励まされ続け、端島の島民のエネルギーに心を救われ、すごく恵まれて幸せだったと思います。ありがとうございました!
清水尋也
約5か月間本当にお世話になりました。本当に素敵なキャストの皆さん、スタッフの皆さんに囲まれて、毎日充実した日々を過ごすことができました。偉大な先輩方に囲まれてお芝居をさせていただくことは、自分にとってもこの上ない経験で、毎日挫折もしましたし、その分成長もさせていただきました。これからの人生を生きる上でのエネルギーをたくさんいただいたので、役者としてもこの経験を活かして、より成長した姿でまた皆さんとお会いすることができればと思います。ありがとうございました!
中嶋朋子
本当に素晴らしい皆さんとご一緒できて、素晴らしい作品で…端島で生きられてよかった! ありがとうございました!
國村隼
素晴らしい役者の皆さんとご一緒できたのもそうですし、このドラマは本当にこれまでの日本のドラマのなかで、すべてのクオリティを全部飛び越している作品だと初回から思っておりました。素晴らしい脚本があって、監督の素晴らしいイマジネーションがあって、素晴らしい役者さんたちと一緒に端島の住人になれたことは本当に光栄です。お客さんに誇れる作品に参加できたこと、ありがとうございました!
土屋太鳳
まずは、こんなにも素晴らしい世界観を作ってくれたスタッフさんに心から感謝します。あまりにセットが素敵で壊してしまうのがもったいないなと、百合子が端島を離れる時の感情を痛感しております。百合子としては、抱えているものが大きく繊細だったので、眠れない時もありました。塚原監督はじめ塚原組のプロフェッショナル、野木さんの選び抜かれたセリフ、心豊かな俳優さん方とお芝居できたことが、本当にパワーになっていました。百合子を通して学んだことをしっかりと次の世代に語り継いでいきたいと思います。
沢村一樹
あんなに暑い時から、こんなに寒い頃まで、長い撮影期間お疲れ様でした。こんな壮大な物語の中に参加させていただきありがとうございました。初めましてのキャストも多かったですが、毎回すごいところを見せつけられて、國村さんといいシーンを作っていただいたり、皆さんのおかげで最後まで役を生きることができました。
宮本信子
撮影中は幸せな気持ちでいづみ役を務めさせていただきました。この年齢でいづみのようなスケールが大きくて、会社を引っ張っていくような女性の役はそうそうできるものではないです。私はいい役に恵まれたと思っています。ありがとうございました。