「べらぼう」寺田心の成長ぶりに驚き 「直虎」から8年「立派になって…」
12日放送の横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜・NHK総合よる8時~ほか)で、寺田心(16)演じる田安賢丸(のちの松平定信)が初登場。「おんな城主 直虎」(2017) 以来、8年ぶり2度目となる大河出演とあって、SNS上では驚きや感激の声でにぎわった。
大河ドラマ第64作となる本作は、貸本屋から身を興し、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴、東洲斎写楽らを世に送り出し、江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎(横浜流星)を主人公にしたストーリー。第2回「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」では江戸城内、一橋邸で一橋治済(生田斗真)の嫡男・豊千代の誕生を祝う宴席が開かれる場面があり、治済が人形師にふんして傀儡(くぐつ)人形を操り、田沼意次(渡辺謙)が黒子を務めるサプライズで場を沸かせた。
しかし、そんな和やかな場を一瞬にして変えたのが賢丸。「本物の太夫かと思った」とよいしょする声に「いっそ傀儡師にでもなるか」と得意満面の治済を「恥を知れ!」と一喝。「いやしくも吉宗公の血を継ぐ身が傀儡師になろうかですと? 一橋様、御身に流れるお血筋をいかに心得ておられる」と咎め、「戯れじゃ。そう熱くなるな」と弁解する治済に「武家が精進すべきは学問、武芸。我らにはなすべきことがあると思われぬのか」と詰め寄る。治済が「子ならなしたぞ」と冗談めかすと、賢丸は怒りが頂点に達したのか無言で立ち去った。
寺田が「おんな城主 直虎」で大河ドラマ初出演を果たしたのは8歳の頃。「べらぼう」と同じく森下佳子が脚本を手掛けた同作では井伊直政の幼少期・虎松にふんし、その愛くるしさで魅了。怖がりで泣き虫だった虎松が井伊直虎(柴咲コウ)のスパルタ教育を受けて成長していく展開だったが、そんな役柄のギャップと成長ぶりに驚きの声が続々。「寺田心くん!?」「大きくなったなぁ」「立派になって…」「大人になって…」「かっこよくなってる!」「成長著しい寺田心」と沸いていた。
寺田演じる賢丸は、後に蔦重の行く手を阻む存在。「御三卿」の一つ、田安徳川家の七男。幼少期より聡明で、兄たちが体が弱かったため、若くして田安家の後継者、10代将軍・家治の後継と目されていた。陸奥白河藩の養子にむかえられ幕政の中心から遠のくも、田沼意次の失脚後は11代将軍・家斉の命で老中となり、寛政の改革を行う。(編集部・石井百合子)