「相棒」プレシーズン時代の懐かし映像登場 25年前の若き特命係「まさかここで見られるとは」【ネタバレあり】
ドラマ「相棒season23」(テレビ朝日系・毎週水曜よる9時~)の第11話「33人の亀山薫」が15日に放送された。33人の「亀山薫」が登場した今回は、亀山薫が殺され、被疑者も亀山薫、捜査をするのも特命係の亀山薫(寺脇康文)という「トンチキ設定(笑)」「混乱する~」という声が多数。「インパクトあって驚いたなあ」「ワクワクしちゃった」「わりとアホ事件寄りだったのにいい話にまとめやがったな」「プレシーズン懐かしい!」「亀山薫たち問題起こしすぎ」とさまざまな反応が沸き起こった話題回だ。33人の亀山薫たちが集まった「亀山薫の会」は、一時トレンド入りを果たした。(以下、第11話のネタバレを含みます)
【画像】33人の亀山薫が集まる「亀山薫の会」!第11話場面写真
杉下右京(水谷豊)と角田課長(山西惇)が和んでいる特命部屋に、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)が血相変えて駆け込んできた。「亀山薫が、殺されました……」と呆然と報告する伊丹。だが、川で発見された遺体は特命係の亀山薫ではなかった。被害者の「帝堂商事 石油貿易部」の名刺を持つ亀山薫は、特命係の薫がその日参加していたパーティー「亀山薫の会」の代表(阿諏訪泰義)だった。
「亀山薫の会」は、代表の亀山薫(以降、代表)と、シェフの亀山薫(以降、シェフ/北代高士)、営業の亀山薫(以降、営業/ヤマダユウスケ)の3人が中心となった同姓同名の亀山薫たちが集う会だった。そこに乗り込んで「鈍亀!」と叫ぶ伊丹は、博多の亀山薫(以降、博多/前田莉瑚)や大学生の亀谷薫(以降、大学生/赤木耀)らから猛反発を受けてタジタジ。「焦る&悲しむ伊丹エモいw」「被害者が薫ちゃんじゃなくて嬉しくてちょっかいかけまくりだな」と伊丹の態度をネットは微笑ましく見守っていた。
当の特命係の薫は「総帥」と呼ばれ、いつものMA1とは違うスーツ姿も新鮮だ。彼が総帥と呼ばれていたのは、犯人の人質となって全国放送され、亀山薫の名前を全国に轟かせた功績を称えられてのことだという。それは、薫が特命係に左遷されるきっかけになった最初の「相棒」であるpreseason1(2000)の冒頭の出来事。該当映像が流れたことで「若かりし頃の亀ちゃんと右京さんが観れてスタートから最高」「まさかここで見れるとは」「おおお、泣ける!」と当時を懐かしむ声が飛び交っていた。
代表が外に出た形跡はないので、建物内で殺され、非常階段から下の川に遺棄されたらしい。つまり、32人の亀山薫の中に犯人がいるということ。非常階段にはルミノール反応があり、そばに凶器と思われる瓶のケースがあった。また、彼は3か月前に何者かに襲われたことがあり、それが今回の事件と関わっているのか? さらに、代表は食品産業部だったが、遺体が持っていた名刺の肩書が違うことも、右京は気にかかっていた。
役所の亀山薫(以降、役所/羽野晶紀)が酒に弱いのにワインを持ち、鳥取が住まいといいながら山県のお守りを持っていた。右京は「だんだん」を出雲弁で「すみません」の意味だと語り掛けるが、実は「ありがとう」の意味で、知らなかった役所に不信を抱く。さらに、大学生はトイレでシャッター音を響かせており、こちらも怪しかった。
突然鳴り響いた非常ベルに紛れて、32人の亀山薫が31人になっていた。右京はパッと見ただけで、いないのが役所だと気づく。過去、一目で電話番号やカードなどを覚えた驚異の観察眼と記憶力は健在で、「右京さんの特技がまた披露された」というつぶやきも。役所は偽の通報をしたり、凶器の瓶を捨てようとしたり、捜査を混乱させたあげく、「私が殺しました」と叫ぶ。だが、右京はそれを否定。役所は養子に出した息子の薫を探しており、それがシェフだと確信し、彼をかばおうと偽の証言をしていたのだ。パーティーに出されていた芋煮風のミネストローネは、シェフの実の母の思い出の味だった。
食品産業部の代表が襲われたのは、石油貿易部の偽の名刺を持った何者かに間違われたからだった。なぜ偽の名刺を持っていたのか、「あの亀山くんが何か知ってるかもしれませんね」と確信的に言う右京に、「どの……かな?」と返す薫。右京は薫を少々あきれたように見るが、「『どの?』って、視聴者誰もが思ったよね~」と薫を擁護する声も挙がっていた。
「あの亀山」は大学生だった。彼はトイレで、参加者から盗んだクレカ番号や保険証などを写真に取り、不正に使用しようとしていたのだ。彼にはクレカ窃盗の前科があった。
割れた瓶からシェフの指紋が発見され、捜査一課からの疑いは濃くなるが、大学生の証言から、偽の名刺は営業が作ったものだとわかった。営業は、パーティー途中で外したポケットチーフで現場の指紋をふきとっており、それを捨てようとしたところを特命係にとめられた。営業の証言によると、代表の人生を味わってみたいと偽の名刺で女性をひっかけていたが、半グレの女に手を出し、その報復として間違って代表は襲われたのだ。警察に突き出すと問い詰められた営業は、代表を殺してしまったという。同じ名前なのに人生に差がついたと理不尽に怒りを表す営業を、「本当にみじめなのは、人を妬み、自分を卑下する、あなたの心ですよ」と右京はさとす。
役所はシェフに「ごめんなさい」と語りかけ、親子の再会は果たされた。こてまり(森口瑤子)と薫の妻・美和子(鈴木砂羽)も喜びつつ、右京の同姓同名がいるのか、右京の名前の由来は何かと話が広がる。右京は「(名前の由来を)知りたいですか? それはですね……またいずれ」とはぐらかした。もちろん「気になる!」の声が多数あがっている。
来週の右京は超久しぶりのパジャマ姿! やっかいな患者になるのか、はたまたフェイク入院か。楽しみに待とう。(文・早川あゆみ)