助演女優賞は『エミリア・ペレス』ゾーイ・サルダナ！初ノミネートで涙の初受賞

　第97回アカデミー賞授賞式が現地時間2日にロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、助演女優賞は映画『エミリア・ペレス』のゾーイ・サルダナ（46）が受賞した。オスカー初ノミネートにして初受賞となった。

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　『エミリア・ペレス』は、メキシコの麻薬カルテルのボス、フアン・デルモンテが悲願の性別適合手術を受け、エミリア・ペレスという名前の女性として新たな人生を生きるさまを追ったジャック・オーディアール監督のミュージカルスリラー。ゾーイはフアン／エミリア（カルラ・ソフィア・ガスコン）の弁護士として彼女を支えながら、腐敗した司法制度への怒りを抱えた女性を、魂を震わす歌とダンスで表現した。

　これまでは主に『スター・トレック』『アバター』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどSF大作への出演で知られたゾーイは、カリブ諸島にルーツを持つラテン系アメリカ人女優。母語であるスペイン語での演技のスキルと、幼い頃から学んでいたバレエをはじめとするダンススキルが『エミリア・ペレス』で結実した。

　オスカー像を受け取ったゾーイは、母親を見つけた途端「ママ！」と号泣。「私はドミニカ系アメリカ人として初めてアカデミー賞を受賞しましたが、これが最後ではないと確信しています。スペイン語を話す役で受賞した事実が、とても意味のあることだと感じています」と強く訴えた。

　第77回カンヌ国際映画祭女優賞（共演者3名と共に）受賞を皮切りに、第82回ゴールデン・グローブ賞、第30回クリティクス・チョイス・アワード、第78回英国アカデミー賞、第31回全米映画俳優組合賞なども獲得しており、圧倒的な強さのまま初となるオスカーも手にした。（編集部・市川遥）