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岡田将生、2度目の村上春樹作品で試行錯誤の日々「今も自分の中で答えが出ていない」

岡田将生
岡田将生

 俳優の岡田将生が3月13日、NHK放送センターで行われたドラマ「地震のあとで」(NHK総合で4月5日スタート、毎週土曜夜10時~10時45分・全4話)完成試写会に橋本愛唐田えりか、演出の井上剛、制作統括の山本晃久と共に出席。アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』(2021)以来となる村上春樹原作作品への出演に思いを語った。

【画像】橋本愛が涙…完成試写会の様子

 本作は、作家・村上春樹が1995年に起こった阪神淡路大震災のあとに綴った4つの連作短編を原作にした物語。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、東日本大震災、コロナ禍、そして現在へ続いていく悪夢ともいえる負の連鎖を断ち切り、その先に回復を祈るドラマとして制作された。脚本を、映画『ドライブ・マイ・カー』でも濱口竜介監督と共に脚本を担当した大江崇允が務める。

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 岡田が主演を務める第1話「UFOが釧路に降りる」の舞台は1995年の東京。阪神淡路大震災のニュース映像を、瞬きをすることなくジッと見つめる妻の未名(橋本)を心配しながらも声を掛けられずにいる夫の小村(岡田)。その後、未名は忽然と姿を消し、小村はわけのわからないまま後輩に依頼された届け物を持ち、釧路に旅立つ。

 岡田は、極力説明が省略された物語に「台本を読んでいても、答えが見つからないまま日々が過ぎていくなか、井上監督と試行錯誤しながら作品に臨みました」と撮影を振り返る。岡田にとって、カンヌ国際映画祭脚本賞や、アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』以来、2度目の村上春樹原作の映像作品出演となるが「『ドライブ・マイ・カー』では、役と共に行き着く先に何があるのかがわからないなか、役柄として現場に立ち続けるのは心身共にくるものがありました」と苦悩の日々だったことを明かす。

 また村上作品への出演について岡田は「ほかの方の台本や原作を読むと、ある程度の道筋が見えるのですが、村上春樹さんの本に至っては、まったく道筋が見えない。人は存在しているのですが、その人自体が見えてくるまで、ものすごく時間がかかる。台本と向き合う時間が長くなるんです」と特徴を挙げると「必然的に、難解な本をどう作っていけばいいのかと、現場でみんなで話し合いながら作ることになる。その時間が僕はとても大好きなので、結果的には特別なものになっていると思います」と語っていた。

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 さらに岡田は「台本を読んでもすべてを理解できない状況で、撮影期間中もずっと物語の意味が頭のなかでぐるぐる回っている感じがしていました。いまも自分のなかで答えが出ていないのですが、それが村上春樹さんの作品なのかなと思うんです」と率直な胸の内を明かし、「人生とは何か、人とは何かということをずっと自分に問いかけてくれる作品になっていると思うので、そういう風にみていただけたら嬉しいです」と呼び掛けていた。(磯部正和)

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