『劇映画 孤独のグルメ』松重豊監督、興収10億円の大台突破「ようやく辿り着きました」

東宝は6日、俳優の松重豊が主演・監督・共同脚本を務めた『劇映画 孤独のグルメ』が、1月10日の初日から3月5日までの公開55日間で、観客動員数70万人、興行収入10億円を突破したと発表した。また、10億円突破を記念して、シリーズ思い出の地を映し出した場面カットも公開された。
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本作は、原作・久住昌之、作画・谷口ジローによるグルメ漫画を原作に、2012年のスタートからシーズン10まで続く人気ドラマの劇場版。 輸入雑貨商を営む井之頭五郎(松重)が、かつての恋人の娘である松尾千秋(杏)から、祖父が子供のころに飲んでいたスープのレシピを探してほしいという依頼を受け、国境を越えた壮大な旅に出る。
主演自らメガホンを取った松重監督は、1月1日にYouTubeで生配信していた「孤独のタワーキャラバン」内で「10億行かなかったら、五郎からも、監督業からも身を引きます」と宣言するほど、並々ならぬ思いを注ぎ込んでいた。
晴れて目標の数字を突破した松重監督は「『劇映画 孤独のグルメ』が終映間近の今日、目標興行収入10億円を突破いたしました。多くの方に支えられてようやく辿り着きました。本当にありがとうございました。お客様の『胃袋』だけでなく『心』も多少は掴むことができたのかなと安堵しております」とファンに向けた感謝のコメントを寄せた。
そんな、本作にかける松重監督のこだわりはエンドロール後にまで及んでいる。本作のエンドロールは、五郎が商店街をひたすら歩いていくバックショット。商店街を歩き切った五郎はとある店の前で振り返り、観客に向けてある言葉を問いかける。そのお店こそ「孤独のグルメ」シーズン1第1話に登場し、“つくねとピーマン”で視聴者の胃袋を鷲掴みにした「庄助」だ。
このシーンは、日本語のほかに、英語、フランス語、韓国語、中国語とさまざまな言語でのバージョンも撮影された、松重監督こだわりのカットとなり「これからこの映画は韓国、台湾、シンガポール、そして香港と上映が続きます。私は船頭としてこの航海を成功させるべく宣伝活動に邁進いたします。日本発のこの小さな映画、アジアでの行く末を今後もどうか温かくお見守りくださいませ」と呼びかけている。(編集部・入倉功一)