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『侍タイムスリッパー』が最優秀作品賞!たった1館から始まったインディーズ映画が快挙

第48回日本アカデミー賞

最優秀作品賞に輝いた『侍タイムスリッパー』安田淳一監督、主演・山口馬木也ら
最優秀作品賞に輝いた『侍タイムスリッパー』安田淳一監督、主演・山口馬木也ら - (C)日本アカデミー賞協会

 第48回日本アカデミー賞の授賞式が14日、グランドプリンスホテル新高輪で行われ、わずか1館のスタートから口コミで大ヒットとなったインディーズ映画『侍タイムスリッパー』が最優秀作品賞を受賞した。

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 『侍タイムスリッパー』は、落雷に打たれて現代の時代劇撮影所にタイムスリップした会津藩士(山口馬木也)が、剣の腕を生かして斬られ役で生計を立てるさまを笑いあり涙ありで描くSF時代劇。2024年8月17日に池袋シネマ・ロサで公開されたのち口コミで話題を呼び、9月13日より大手シネコンでも上映開始となり300館以上に上映規模が拡大。公開から約7か月経った今も一部の劇場で上映が続いている。2024年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされるなど社会現象となり、新藤兼人賞で銀賞受賞、日刊スポーツ映画大賞では三冠(作品賞、監督賞、主演男優賞)を達成した。

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 ステージに上がり、ブロンズを受け取った安田淳一監督は「本当に驚いております。いろんな方にしゃべってもらいたいので僕は少しだけ……」と語り出すと、声を詰まらせ涙ながらに「最後まで物事をあきらめずにやることを教えてくれた昨年死んだ父と、そして頑張っていれば誰かがどこかで見てくれているといつもおっしゃっていた福本清三さんに見せてあげたいです。本当にどうもありがとうございました」と自身の父、そして「日本一の斬られ役」として知られた福本清三さんの名をあげ、受賞に感謝。

 劇中、助監督を演じた沙倉ゆうのも「『侍タイムスリッパー』を最優秀作品賞に選んでいただきまして本当にありがとうございます。たくさんの方に助けてもらってたくさんの皆さんの想いが詰まったこの作品を皆さんと一緒に作り上げることが出来たのが、本当にうれしくて幸せです。みんなといっしょにできたのが最高に幸せでした。ありがとうございます!」と感極まる。

 そして、幕末からタイムスリップした主人公・高坂新左衛門を演じた山口は「心臓が飛び出るかと思いました」と驚きを口にし、「この映画はインディーズ映画でたった一館から上映されました。本当に最初は小さな小さな光でした。それを多くの方が手を貸してくださり、そしてお客様のおかげでこんなにきらきらした場所に立てております。この映画、何度も足を運んでくださったお客様がいまして、その方に聞いたら映画館にキャラクターたちに会いに来るような気分で何回もくるんだとおっしゃっていました。こんなにうれしいことはありません。この映画が与えてくれたすべてのことが折に触れ今後自分のかえる場所になると思います。そのきっかけを与えてくれた安田監督、本当にありがとうございます。そして応援してくださった皆様、本当にありがとうございました」と頭を下げた。

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 同作は編集賞(安田淳一)も受賞。最多受賞は『キングダム 大将軍の帰還』で、最優秀助演男優賞(大沢たかお)、最優秀撮影賞(佐光朗)、最優秀照明賞(加瀬弘行)、最優秀録音賞(横野一氏工)の4部門で受賞。次点が『正体』で最優秀監督賞(藤井道人)、最優秀主演男優賞(横浜流星)、最優秀助演女優賞(吉岡里帆)の3部門受賞だった。

 なお、今年より特別賞の新賞として「主題歌賞」を設立。その年の最も印象に残る主題歌を担当したアーティストを表彰するもので、初の受賞者が Mrs. GREEN APPLE「Dear」(映画『ディア・ファミリー』)に決定したことが10日に発表されている。

 主な受賞結果は以下の通り。(編集部・石井百合子)

■最優秀作品賞(各項五十音順 アルファベット順一部除く)
『侍タイムスリッパー』

■最優秀アニメーション作品賞
ルックバック

■最優秀監督賞
藤井道人『正体』

■最優秀脚本賞
野木亜紀子『ラストマイル

■最優秀主演男優賞
横浜流星『正体』

■最優秀主演女優賞
河合優実『あんのこと

■最優秀助演男優賞
大沢たかお『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀助演女優賞
吉岡里帆『正体』

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■最優秀撮影賞
佐光朗『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀照明賞 ※撮影賞に準ずる
加瀬弘行『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀音楽賞
世武裕子『カラオケ行こ!

■最優秀美術賞
三浦真澄『はたらく細胞

■最優秀録音賞
横野一氏工『キングダム 大将軍の帰還』

■最優秀編集賞
安田淳一『侍タイムスリッパー』

■最優秀外国作品賞
オッペンハイマー

■新人俳優賞
齋藤飛鳥『【推しの子】-The Final Act-
渋谷凪咲『あのコはだぁれ?
山田杏奈『ゴールデンカムイ』『正体』
赤楚衛二『六人の嘘つきな大学生』『もしも徳川家康が総理大臣になったら
板垣李光人『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0
越山敬達『ぼくのお日さま
齋藤潤『カラオケ行こ!』
森本慎太郎『正体』

■話題賞
作品部門:『帰ってきた あぶない刑事
俳優部門:森本慎太郎

(※新人俳優賞、話題賞は最多受賞数に含まず)

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