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草なぎ剛「1日24時間じゃ足りない」多趣味でも俳優業にストイック「スタッフさんの顔を見ると弱音は吐けない」

“好き”を全力で楽しむ草なぎ剛
“好き”を全力で楽しむ草なぎ剛 - 写真:高野広美

 1975年に高倉健さん主演で人気を博した映画『新幹線大爆破』がNetflix映画としてリブート。主演を務めるのは、数々の映画やドラマでリアリティのある演技を見せている草なぎ剛(なぎ=弓へんに剪)だ。1975年版では犯人が主人公だったが、本作は乗客の安全を守る車掌がメイン。草なぎは劇中、動きの少ない役割のなか、難易度の高いアクションを披露するなどエンターテインメント作品として成立させる役割を全うしている。常に作品に深みを与える俳優・草なぎ剛が仕事への流儀を語った。

【画像】草なぎ剛インタビュー撮りおろしカット<9枚>

 本作は、時速100キロメートルを下回ると作動する爆弾を仕掛けられた新幹線の車掌・高市(草なぎ)が、乗務員や乗客、新幹線総合指令所と協力して、被害者を出さずに事件を解決していく姿を描いている。

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 草なぎは、2006年に公開された映画『日本沈没』で作品を共にした樋口監督と再タッグ。「あれから18年経ちますが、樋口監督からは頻繁に『剛くんで作品を考えているからね』と連絡をもらっていたんです」と明かすと「こちらはいつも期待して待っていたのですが、なかなかお声がかからない。もう『やるやる詐欺じゃないですか』なんて言っていたんです」と笑う。

 軽口を言い合えるぐらい信頼している樋口監督。草なぎは「なかなかいませんね。樋口監督は、すごくピュアなんですよね。好きなことに対して目を輝かせて熱心に話してくれる。そういうところが大好きなんです」と自身にとっても貴重な存在だと明かす。

 そんななか、約18年ぶりに主演として樋口作品への参加となった。だからこそ、撮影前から「絶対自分にとって代表作になるぐらいの気持ちでした。実際、とにかく楽しかったですし、この作品に携われて心から幸せでした」と目を輝かせる。

常に冷静な車掌・高市役「やっぱり難しいですね」

 一方で、本作で演じた高市は非常に難易度の高いキャラクターだ。草なぎは「まず彼のバックボーンが見えないんですよね。しかも車掌さんは業務中に携帯電話なども持てないから、例えば携帯の待ち受けが家族写真だったりとか、そういう小道具も使えない。なにがあっても常に冷静でいなくてはいけない役柄だから、主人公といっても何か大きなうねりを作れるわけじゃないんです」と説明すると「手足を縛られて芝居をしているような感じ。やっぱり難しいですね」と苦労した点をあげる。
 
 そんな役柄だからこそ、動きのあるシーンは非常に重要だった。本作にも、1975年版で印象的に描かれたアクションシーンへのオマージュが随所にあり、草なぎも車両と車両の間を飛び移るという、危険なアクションに挑戦。草なぎは「樋口監督は『ちょっと飛び越えてみて』なんて軽く言うんですよ」と振り返る。実際、樋口監督は「18年前の草なぎさんのイメージで無茶を言ってしまいました」と関連イベントに出席した際に話していたが、その言葉通り、映像を見るだけでも非常にスリリングなシーンが展開する。

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ハードな撮影にも挑戦した

 「最近の作品はCG全盛なので、結構きわどいシーンも『どうせCGでしょ』って言われるんです。もちろんCGもありますが、俳優が実際にアクションをしなければ作れないんです。自分で言うのもなんですが、今回もかなりのジャンプ力だなと思いました」と胸を張る。

 草なぎ自身、スクワットとHIITトレーニングは、日課としてほぼ毎日1時間程度継続しているという。「どんな役が来ても大丈夫なように、体だけはしっかり動かしています。そうすることである程度役づくりはできてしまうんです」。

 もう一つ、草なぎが大切にしていることが、好きなことを全力でやること。草なぎは「とにかくやりたいことがいっぱいあるんです」と語ると「(愛犬である)クルミちゃんとレオンくんと遊びたいし、ヴィンテージデニムも気になる。ギターも弾きたいし、バイクにも乗りたい。もう1日24時間じゃ足りない」と笑う。

とにかく「1日24時間じゃ足りない」

 多趣味ですべてに全力投球することで、自分の人生が充実する。一方で“仕事”である俳優業も「結局一番好きなことなんだと思います」とつぶやくと「朝も早かったり寒かったり、暑かったり……いつも帰りたいなと思うのですが、現場のスタッフさんの顔を見ると弱音は吐けない。だって自分より何時間も先に入って準備してくださって、僕らが演じやすいように最高の舞台を用意してくれているんですから。そうやってみんなでモノを作っていく作業というのは、やっぱり素敵なことだと思うんです」と魅力を述べる。

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 さらに草なぎは、役に奥行きを持たせるためには「緩急が大事」と語ると「例えばずっとムスっとしていたり、常に明るいだけの人っていないじゃないですか。必ずプラスもマイナスもある。だから一方だけしか見せないというのはもったいないと思うんです。人ってギャップが垣間見えると『あれ、この人ちょっと気になるな』と思うじゃないですか。常に意外だなと思ってもらえるためには、いろいろなところにアンテナを張っていないといけないんですよね」と草なぎの多趣味なところが、演じる上でも大きなメリットになっていることを明かしていた。(取材・文:磯部正和)

Netflix映画『新幹線大爆破』は世界独占配信中

スタイリスト:栗田泰臣 Yasuomi Kurita/ヘアメイク:荒川英亮 Eisuke Arakawa

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