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オリバー・ストーン
『エニイ・ギブン・サンデー』
(日本ヘラルド映画配給)
会見日:5月17日
都内・港区 ホテル西洋銀座
迫力の映像と音楽でアメリカンフットボールの世界を描いた『エニイ・ギブン・サンデー』。格闘技ファンで有名な藤原紀香さんも、この映画を観て感動したことを流暢な英語でオリバー・ストーン監督に伝えた。
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Q |
男の世界を描いた物語にキャメロン・ディアズが出てくるが、彼女をキャスティングした理由は?
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A |
キャメロン・ディアズはとても美しい女性だ。彼女はどちらかといえば、コメディー・タッチの役どころばかりで、いままでこういう役をやったことがなかった。スーツを着込み、きりっとしたビジネス・ウーマンの姿になった彼女は、いままでとは別
の魅力に満ちあふれていた。わたしはこの28才のビジネス・スーツを来た女性をしっかりとカメラにおさめておきたいと強く思ったのさ。この作品の中で彼女は男として育てられた。母親の言葉に印象深いものがある。「あなたは、こんな男みたいな育て方をされてかわいそう…」そんな役柄の彼女に女らしさを出したかった。それから、私はよく女性をネガティブに書くと言われているが、私は男も女も同じ人間として描いているつもりだ。彼女の役柄はとんでもない女だと言われる。だが、男だったら言われないのさ。それこそ性差別
だよ。たとえば、トニー・ダマト(アル・パチーノ)はクリスティーナ(キャメロン)の尊厳を認められず、古い人間なのに、なぜだれも彼を悪く言わないんだい。 |
Q |
アメリカン・フットボールの迫力を出す演出で工夫したことは? |
A
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複雑な撮影だった。12人の主役の身体が激しくぶつかりあうのだが、怪我をさせないように細心の注意をくばらなければならなかった。それでも6人は怪我をしたんだ。彼等は何の文句も言わなかったけどね。それから観客として、7万人の群集を集めなければならなかったが、そう簡単に集まるものではない。だが、一度集まった群集を全ての試合で編集上工夫して、うまく見せることが出来た。
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Q |
アメリカン・フットボールを題材にしたのはなぜか? |
A |
アメリカン・フットボールの世界では、大きなお金が動く。大企業のシステムと同じようなしくみになってしまっている。人々の欲や色々なものが渦を巻いて、スポーツとしての純粋さが失われているように思ったんだ。チームの中での忠誠心が薄れていっている、それはアメリカや日本も同じことなんだが、国や自分の属するチームに対する忠誠心が失われつつある今の社会によく似ていると思ったんだ。 |
Q |
アメフトと戦争の共通点は何か?
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A |
基本的には同じさ。死ぬ
ことはないけどね。アメフトは300以上ものプレイを組み合わせて、前もって戦略をたてて戦う。私はいつも戦いを内側から描きたいと思っている。選手の視点から、この戦いを描こうと思ったんだ。 |
Q |
次回作の予定は? |
A |
国境なき医師団のラブ・ストーリーを撮るんだ。キャストはまだ決まっていないけどね。アメリカでは今、スターを2人使うと、それだけで制作費がなくなってしまうんだ。困ったもんだよ。 |
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『エニイ・ギブン・サンデー』
1999年度作品
日本ヘラルド映画配給
絶賛上映中 |
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