|
|
|
|
【ブラッド・ピットインタビューを今週と来週、2週に渡ってお届けします。】
頂点を極めたブラッド・ピット
ブラッド・ピットは、男が望むもの全てを手に入れている。美しい妻(『フレ
ン ズ』のジェニファー・アニストン)、すばらしいキャリア(ピットはハリウッド
の最 もホットなスターの中の一人だ)、最高にセクシーなルックス。そして今度はゴ
ア ・ヴァービンスキ監督の『ザ・メキシカン』でジュリア・ロバーツと初共演を果
た す。
この映画は銃の強奪劇だ。ドジなギャングのジェリー(ピット)はボス(ジ
ーン ・ハックマン)に、メキシコに行き、呪われた、いわく付き骨董品のピストル
“ザ・メキシカン”を取り返すよう命令される。ピットの恋人のサマンサ(ロバ
ー ツ)にはこの状況について彼女なりの考えがある。そして『ザ・ソプラノズ -
哀愁 のマフィア-』のスター、ジェームズ・ガンドルフィーニがピットを殺すために
雇わ れたヒットマン役として加わるのだ。この続きは映画館でどうぞ。
ブラッド・ピットは多忙な撮影スケジュールの合間をぬ
って、この独占インタ ビューに応じてくれた。ピットはディーン・マーティンの『オーシャンと十一人
の仲 間』のリメイクの撮影を終え、ロバート・レッドフォード共演の“Spy
Game”の 撮影 に入ったところだ。多忙な男、ブラッド・ピット。差し迫った映画俳優組合のス
トラ イキに備え、今の内に働いておこうというつもりなのだろう。
『ザ・メキシカン』
4月21日(土)より
東京:日本劇場 大阪:北野劇場ほか 全国東宝洋画系にてロードショー
配給:ギャガ・ヒューマックス共同配給
|
|
|
|
|
|
僕はあのキャラクターをアンチ・マックィーンと呼んでるよ |
- |
あなたが演じた役は、救いがたいまぬけだと思う? |
P |
ブラッド・ピット(以下P) 僕はあのキャラクターをアンチ・マックィーンと
呼んでるよ。彼には全然クールなところがないから。でも、真面目で一所懸命だ
し、勇気のある奴なんだ。とても防衛的だけどね。ああ、そうだね、彼はまぬ
け だよ。
|
- |
彼のことを、『トゥルー・ロマンス』で演じたマリファナを吸っているルー
ムメ イトの従兄弟みたいだと思う? |
P |
そんなこと思いもつかなかった。でも、そういう関係でもおかしくないね。 |
- |
コメディをやるのは楽しかった? |
P |
ああ、面白かったよ。 |
- |
過去3本の作品では薄汚れた役柄を演じているけど……。 |
P |
ああ、『ファイト・クラブ』でも汚かったし、『スナッチ』もまさに汚れ役
だっ たね。でも奴らはトレーラーパークに住んでいたから、汚いのは仕方ないんだ。
|
|
僕には欠点があるんだ。詳しくは言わないよ |
- |
外見に反した役に挑戦しようとしている? |
P |
|
(C)2000 DREAMWORKS LLC AND PISTLERO PRODUCTIONS,LLC
|
いや、そんなことはない。前からよく聞かれているけど。別に計算してやっ
ている わけではないんだ。他の分野を開拓したり、自分がまだやっていないこと、何か
面白 いことを見つけようとしているだけだよ。もしそんな役を得たら、他の俳優はや
らな いようなことで、自分が役に対してできることって何だろう? つまり、いい俳
優はそ こらじゅうにいるから、何かユニークなものを探すのは、より困難になっている
ん だ。でも同時にやりがいのあることだけどね。 |
- |
ゴア(・ヴァービンスキ)監督はあなたのことを、この世で一番クールな人
だと言っていましたよ。 |
P |
わお、彼は優しいね。 |
- |
でも、この映画ではあなたはそのクールな部分を抑えなければならなかった
わけでしょ。 |
P |
ああ。でもね、僕はそんなに全部を兼ね備えていないよ。 |
- |
じゃあ、いい演技ができたわけね? |
P |
ああ、いい演技だったよ。 |
- |
あなたが持っていないものって何? |
P |
僕には欠点があるんだ。詳しくは言わないよ。 |
|
ジュリアとはもう長年の友達なんだ
|
- |
彼なたとジュリア(・ロバーツ)は長い間、共演しようとしていた。でも、
出演し たいと思える作品がなかった。そうでしょ?
|
P |
ジュリアとはもう長年の友達で、僕たちは何度か話し合った。いろいろな企
画が巡ってきたけれど、どれも実を結ばなかった。 |
|
|
- |
その内の1本を挙げてもらえる? |
P |
いや、それはできない。そういった作品が実際に作られたかさえ知らない
し。企 画はたくさん出てきたけれど、結局実現しなかった。そこへ今回の話がどこから
とも なく入ってきた。2人とも、この種の低予算の、いかれた追いつ追われつの映画
に飛び込むっていうのは、とても魅力的だと思ったんだ。 |
- |
ジュリアとはいつ知り合ったの? |
P |
もうずっと昔のことだから、どこで知り合ったかなんて覚えてないよ。 |
|
いろんなジャンルを混ぜ合わせた強盗映画なんだ |
- |
この作品では、2人はいつもお互い怒鳴りあっているような関係だけど、そ
の辺 はどうだった? |
P |
(笑いながら)彼女はタフだよ。本当にタフさ。だから僕達にとっては自然なこ
とだったよ。前から友達だったから、僕もこうなるって分かってたし、彼女も分かっ
ていた。2人がいがみあうロマンティック・コメディに出るというアイディア自体、
とても面白いよ。(キャサリーン・)ヘップバーンと(スペンサー・)トレイシーが昔よくやっていたみたいな感じだね。つまり、そういう感じの撮影だった。 |
(C)2000 DREAMWORKS LLC AND PISTLERO PRODUCTIONS,LLC
|
- |
彼女は『赤ちゃん教育』でヘップバーンが演じていたような、ちょっと鈍感な……。 |
P |
問題を抱えている。 |
- |
ええ。でも、これは俗にいう、本当のロマンティック・コメディ映画というわけ
でもないし……。 |
P |
そうだ。それも僕がこの作品に興味を持った理由なんだ。これは、いろんな
ジャンルを混ぜ合わせた強盗映画で、タランティーノ的な要素もあるし、話もあちこち跳ぶ。ゴアは、映画全体を通
して本筋を維持しようと一所懸命だったけどね。だからこそ、僕にとっては面
白かった。 |
【ブラッド・ピットインタビュー(2)を読む】
(エステル・パーソンズ/訳 増田由紀子) |
|
|
関連作品を配信サイトで視聴
※VODサービスへのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、リンク先での会員登録や購入などでの収益化を行う場合があります。