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ハーレイ・ジョエル・オスメント インタビュー

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 ハーレイ・ジョエル・オスメント
 


彼がロボットであるということも 常にはっきりと表現したいと思ってたんだ
(C)2001 WARNER BROS. & DREAMWORKS, LLC.

『A.I.』はこれまでハーレイ・ジョエル・オスメントが出演した中で最も注目 を集める作品となった。オスメントは1999年に亡くなった巨匠スタンリー・キュ ーブリックの企画を元にし、スティーブン・スピルバーグが監督したこの映画で 主人公を演じる。  

近未来という設定のこの映画は、人を愛するようにプログラムされた試作品の 少年ロボット、デイヴィッドを中心にストーリーが展開する。彼を購入した人間 の母親に愛されるように、人間になるための旅に出るという話で、その旅にはジ ゴロ・ジョーという名のロボット(ジュード・ロウ)とテディーという名のクマ 型スーパートイが同行し、デイヴィッドの保護者を務める。感情を持つロボット を演じるオスメントは人間的側面とロボット的側面の両方を表現するが、このよ うな演技はどの俳優にとっても非常に難しいものだ。

「プレッシャーはそれ程感じなかったけど、それでもこの映画はぼくにとって他 とは違う体験になった」。オスメントは語る。「ぼくの役はどう頑張っても完璧 に人間的に振る舞えるようにはならないけど、彼はかなり本物に近いところまで 成長するんだ。一番最初に全て機械的だったのと較べるとすごい進歩だよ。いか にもロボットらしい面ばかりを強調するのはイヤだったけど、同時に、彼がロボ ットであるということも常にはっきりと表現したいと思ってたんだ。全ての動作 がシンプルで、基本的な動きであるよう心がけたよ」

この作品の中にはキューブリック監督のスタイルが生きている
(C)2001 WARNER BROS. & DREAMWORKS, LLC.

ロボット的な動きの例を挙げれば、デイヴィッドは一度も瞬きをしない。 「瞬きというのはそう重要ではなかった」こともなげにオスメントは言う。「こ れは無意識におこなうただの反射的な反応なんだ。だからそのことを考えないよ う集中力を使えば、必要なときに自分の体に瞬きを止めさせることができるん だ。ぼくはセットでその練習をしたよ。1、2週間すると瞬きしないのにもかな り慣れた」  

セリフを暗記するのもオスメントにとってあまり苦ではない。彼は毎日撮影前 にその日の出演シーンを俳優でもある父親と共に練習するのだ。オスメントにと って20週間の撮影はこれまでで最も長期にわたり拘束された企画となった。 「ぼくたちはキューブリック監督の話をたくさんしたんだ」オスメントは言っ た。「もちろんこの作品の中には彼のスタイルが生きている。どのシーンにも彼 の存在が感じられるし、この映画が彼の影響を受けていることが分かるんだ。キ ューブリック監督の作品は暴力的なものが多いので、ぼくはあまり観ていないけ ど、『2001年宇宙の旅』は大スクリーンで観たいと思っているよ」

撮影しているシーンがうまくいくんだと信じるようにしたんだ

『A.I.』では強い感情を表現するシーンが難しかったとこの若い俳優は語る。 ではどうしてアクションの合図と共にその感情を呼び起こしたのだろうか? 「その準備をするだけ」とオスメント。「そして、撮影しているシーンがうまく いくんだと信じるようにしたんだ」  

オスメントの演技キャリアは、4歳で初めてカメラ写りの良いこの少年がテレ ビコマーシャルに出演した時に遡る。その後、テレビシリーズ「アリー・my・ ラブ」など、いくつもの人気テレビシリーズにゲスト出演した。彼の映画デビュ ーはオスカー賞を獲得したドラマ『フォレスト・ガンプ/一期一会』で、出演シ ーンは短かったものの、主人公の息子役を演じた。その他いくつかの作品で脇役 を演じ、2つのディズニーのアニメ作品では声優を務めた。去年公開だった『ペ イ・フォーワード/可能の王国』は期待はずれに終わったが、オスメントはそれも乗り越えて前進する。

『A.I.』はとても複雑な世界を提示している
(C)2001 WARNER BROS. & DREAMWORKS, LLC.

多忙で売れっ子俳優としてのキャリアを既に築いているにも関わらず、オスメ ントは自分は学校に通い、スポーツが得意で、家では掃除や犬の世話をみるなど の家事も手伝う、本当に普通の少年なのだと強調する。『A.I.』のニューヨー クと日本のプロモーションが終わった後は、この夏の家族との休暇を楽しみにし ているという。これからのキャリアとしては演技の仕事を続けていく計画だとい う。

「今ぼくはちょうど、子供役とこれから大人の役をもらうようになる過程にある んだ」彼は言う。「ぼくが成長した時に、大人の役への移行がうまくできるよう な脚本とストーリーをぼくたちは選んでいかなくっちゃね」  彼は、この作品のテーマがどのように技術を開発するかの議論を起こさせると 思っている。「『A.I.』はとても複雑な世界を提示している」とオスメント。 「現代の世界が『A.I.』のような世界に発展するのはそう難しくないでしょ。 この作品はもっと多く、もっと早く、もっと良くを追求していった時に、ぼくた ちがそれにどう反応するか、それが人間の本能にどう影響してくるかを真剣に考 えるきっかけになるでしょう」

(アンジェラ・ドーソン/訳 野村茜)
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