|
(C)2000-2001 UNITED INTERNATIONAL
PICTURES |
『ザ・エージェント』でトム・クルーズの相手役に抜擢され、一躍有名になったレニー・ゼルウィガー。決してとびきりの美人でもないし、ナイスバディの持ち主でもない。でもとても愛嬌があって、近所に住んでいて友達になれそうな親近感がある、そんな女優さんだ。だからこそ男性にも女性にも、そして幅広い年齢層から人気を得ているのかもしれない。
親しみやすい愛嬌のある顔立ち、ポチャッとした口元、飾り気のない話し方、そしてハリウッド・スターぶらないところ。そのすべてが、とっても魅力的なレニー。そんな彼女の魅力がそこかしこから溢れているのが、彼女の最新作でもある『ブリジット・ジョーンズの日記』なのだ。
彼女は主人公のブリジットを演じるために、約10キロも体重を増やしたという。この増量
があるからこそ、ブリジットが“ダイエットしなくちゃ!”と新年に決意したり、実際にエクササイズしている姿にだって、信憑性があるというもの。スクリーンに映る彼女の体型には、時折醜ささえ感じてしまう。だけどそれって、まるで姿見に自分の全身を映して“ヤバイ!痩せなくちゃ”なんて思うのとすごく似ているように思えるのだ。
この映画は言うまでもないが、ブリジットというどこにでもいそうな30代の独身女性のキャラクターがいちばんのポイント。それだけに、ブリジット役に扮するレニー次第で作品の善し悪しが決まってしまう。その重大な役割を、レニーは見事に果
たしてみせた。
ダイエットしようと決意したり、お酒と煙草を控えたいと思っていたり、ステキな恋人が欲しいなんて願っていたり、仕事を頑張ってキャリア・アップしたいと思っていたり、些細なことに悩んでもがいてしまうブリジット。その姿がなんともキュートなのだ。特にドジをするところなんか、ほおずりをしたくなっちゃうぐらい! そんな大ドジをやらかしてしまうところもとても演技とは思えなくて、“恥ずかしい~”ってまるで自分のことのように思えてしまう。
そう、レニーが演じるブリジットを見ていると、自分がブリジットになった気分になっちゃうのだ。これは原作を読んでも、同じような感覚に陥るはず。
とにかくこの映画を見ていると、すごく些細なことで悩んでいるのって自分だけじゃないんだ、ブリジットもこんなに頑張っているんだって勇気付けられる。それと同時に、元気をもらえる感じがする。これが、これが、まさしく『ブリジット・ジョーンズの日記』魅力であり、女優レニー・ゼルウィガーの魅力でもあるのだ。
|