まほの[子連れ]ハリウッドへの道35
ハリウッドなモーテルに泊まろう!(宿泊編の巻) |
|||||||||||||||||||
「ご近所だし、また着替え取りに来るわ-。バーイ」と、オーストリア人の男の巣から、パンツ一丁とTシャツ持っておうちの近くで見つけた安モーテルへとてくてく歩いていった私。 あ-っ憧れの、ホテル住まい。しかもハリウッド!どんな素敵な生活がまってるのかしら。と、期待に胸を膨らましていると、さびれたちっぽけなホテルがみえてきた。いかにも、殺人でもおきそうな、丁度「フロムダスクティルドーン」にでてきた感じのモーテルだ。 ウ-ムなかなかやな予感。 ちょっとのどかわいたんで、入る前にジュースでも飲もうとモーテルの前の自販でコーラを買おうとすれば、お決まりの「ドル札吸い取りマシーン」だよ。くそお。でてこねえ。チッと舌打ちしてその場を離れると、それまでぶつぶついいながら私を見ていた、ホームレスのにいちゃんがものすごい勢いで自販機にぶつかっていった。 ゴーン! ガン! ドコン!! にいチャンは、自販機に自らの体を打ちつけては、はねとばされている。そんな行為を何度かくり返すと私がさっき入れたはずのドル札がジーと、戻ってきてるじゃないの! 私は、1ドルのためにそこまでやった彼の根性に惚れ、今回は見逃してやることにした。 こんな変なやつがうろついてるモーテルってどうなんだろう。怖い。でもちょっと映画みたい。 まあ、そこまで安いわけでもないし大丈夫でしょ。とんとんと無事チェックインをすませ、一階の部屋に入ると、結構きれいなお部屋。あら。素敵じゃない。 でも、屋外のプールには入りたくねーな。絶対なんかいる。一滴スポイトですくって顕微鏡とかで見たら、極悪アメーバ達がたくさんいそうな感じなのだ。クロールでもして間違えて水でも飲んじゃったら、次の日死んでるかも。 なんて思いながら、シャワーを浴びていると、 「チ、チベテー!!!」 いきなり、熱いシャワーが水になった。何をどうやってもお湯が出てこない。怒り狂って、フロントに電話すると、このモーテルは全体で使えるお湯が決まっていて、もう、今日は限度量 をこえたということらしい。なんじゃあ、そりゃー! どっかのアホが、長時間シャワーを浴びて、お湯をたっぷりはったせいで、私が水を浴びるはめになったんかい。 ちなみに、これを機会に私はよく安モーテル小旅行をするようになったのだけど、ここは、最低度ナンバー2だ。ナンバー1のくそったれモーテルについては、また今度の機会にお話ししますがお湯制限なんてここ以外なかったさ。 朝食のべ-グルは、歯が折れそうにカッチンコッチンだったし、100チャンネルつくとかいってたTVは視力弱るほど見にくいし。 おまけに!夜は夜で、右から左から天井からカップル達が一晩中、ガッタンゴットンと私の部屋ををゆらしやがり、ぎゃーぎゃーオウオウわめきちらしやがり、 「君たちそういうことはよそでやりなさい!!」 と叫びそうになったけど、ここがその「よそ」だったコトに気づいたんで、おとなしく寝ることにした。 来週に続く…
|