チャウ・シンチー(周星馳)来日記者会見
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香港では空前の大ヒット、日本でも5月に公開を予定している『少林サッカー』の主演・監督・脚本をてがけたチャウ・シンチー(周星馳)が去る3月19日に来日した。会見会場には多くの報道陣がつめかけ、作品の評判の高さを物語っていた。また、大のサッカーファンで周星馳ファンでもあるタレントの梨花さんも花束を持って駆け付けた。
--香港映画は脚本がないと聞きますが、今回はどうでしたか?
チャウ・シンチー/周星馳(以下周):シナリオは書いたよ。ただ、現場でいいアイデアがあったらどんどん取りれていくという形にしたんだ。
--『少林サッカー2』の予定は?
周:アイデアはあるんだけど、今はプロモーションに忙しくてなかなか形に出来ないんだ。アメリカにいったり、あちこちに飛び回っているからね。でも、頭の中ではすでに完成しているよ。
--キャスティングで苦労したことは?
周:確かにキャスティングは苦労したね。みんな、どこにでもいる顔の人達ではなかったでしょう(笑)? 個性的な顔の人達ばかりに囲まれたほうが、僕のカッコよさが引き立つしね!
--製作に2年もかかった理由は?
周:お手本にする作品がなく、試行錯誤をくり返しながらやったので時間がかかったんだ。ワイヤーで吊るしたアクションにCGをミックスするのはバランスが難しかった。
アクションの中では回転しながら後ろにシュートする技が気に入ってるんだ。
--ン・マンタさんについて聞かせてください
周:彼はすばらしい俳優だ。彼無しでは僕の作品は考えられない。作品を作る時はいつも声をかけているよ。こんなエピソードがある。ある現場で彼と会ったんだ。その時彼は脚本を読んでいて、3行のセリフを一生懸命に読んでいた。僕はその場を離れて、かなりの時間をつぶし再び戻ってきた時、まだ彼はそこにいて3行のセリフで、どう自分のユニークさを表現するか研究していたんだ。僕はその姿にとても啓発されたんだ。
--全米で公開されるにあたり、ミラマックス社がフィルムに手を加えたことをどう思うか
周:アメリカのバージョンは少し短くなっている。でも、僕はそれを理解できるよ。僕はアメリカでは無名なんだし。それから、僕が裸を見せた自慢のシーンがあるんだ(笑)。カッコよくて僕はお気に入りなのに、アメリカ版ではそこはカットされたんだ。理由はやせ過ぎでみっともないってことで。アメリカでは筋肉ムキムキでなければカッコよくないんだ。そこは僕らの感覚と大分違うと思ったよ。
--サッカーと少林拳法を融合させたのは?
周:サッカーは世界的にも人気があるスポーツ、カンフーは昔から中国で親しまれているスポーツで今、ちょっとしたブームなんだ。2つのバランスが非常に難しかったけど、出来上がってみたらいい効果をあげていたね。
--今後どのような映画を作っていきたいか? ハリウッドや中国など、何処に向けて作りたいか?
周:新しいテーマの映画をどんどん作っていきたいな。いろいろな人に観てもらいたので、映画人として広い目で見ていきたいと思ってる。