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『アバウト・ア・ボーイ』記者会見

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アバウト・ア・ボーイ記者会見
『アバウト・ア・ボーイ』来日記者会見<ヒュー・グラント/ニコラス・ホルト>
職も責任もない30男といじめられっ子の12歳が、ちょっと不思議な男の絆で結ばれるコメディ『アバウト・ア・ボーイ』。憎い役でも颯爽と女性の心をつかんでしまう主演のヒュー・グラントと、赤いホッペが魅力のニコラス・ホルトのコンビが来日し、記者会見を開いた。写真を撮られるのが苦手、というグラントの緊張気味な笑顔に比べ、小さなジェントルマンは余裕のスマイル。まるで親子のようなこのツーショット、会見が始まるやいなや、大真面目な表情でイングリッシュ・ジョークを飛ばしあい、やんちゃな紳士ぶりを見せてくれた。


(C)2002 Warner Bros. & Dreamworks, LLC

『アバウト・ア・ボーイ』
ウィルは親が作曲したクリスマス・ソングの一発ヒットの印税で、仕事もせずに優雅に暮らす38歳の独身男。ある日ウィルは、あとくされのない男女交際を求めて「シングル・マザー」の会の会合に参加した。メンバーの一人と意気投合したウィルはデートの約束をこぎつける。最初のデートの日12歳の少年マーカスがいっしょについて来た……。

英題: ABOUT A BOY
製作年: 2002年
製作国: アメリカ
日本公開:秋
(日劇3他)
上映時間: 1時間42分
配給:UIP

Q:まず、出演のきっかけと感想を教えて下さい。ニコラスはオーディションを受けたのですか?
グラント(以下G):原作を読んでぜひ映画化したいと思ったけれど、タッチの差でロバート・デ・ニーロのプロダクションに権利を買われてしまい、結果、共同製作となったんだ。俳優業はとてもストレスが多く神経を使う仕事で、決して楽しい仕事じゃない。僕は仕事場では嫌なやつと思われているけど、完成したものがこんなに当ると、やってよかったな、と思うよ。(会場どよめき)

ホルト(以下H):オーディションで走るテストをやらされて、すごくばかげてると思った(笑)。それは冗談で・・・本当のところは、シナリオの本読みとスクリーンテストをやりました。


G:英国中のすべての子供をオーディションしたら、ハリー・ポッターのオーディションに落ちた子ばかりだった。ニコラスはすごくいい俳優。何がいいって、僕を食うほどに上手くないところがいい。

Q:こんなコンビネーションのよさも魅力のひとつでしょうが、この映画がこれほど話題になり、受けている理由は何だと思いますか?
G:この作品では、楽しい部分と悲しい部分を上手く組み合わせている。説教するような映画は好きじゃないけど、この作品ではモラリティについてデリケートに触れている。『スパイダーマン』のような映画が当っているけれど、それらと比べてもこの映画は目新しく感じるんじゃないかな。

Q:ヒュー・グラントといえば、これまでラブコメ路線で魅力を発揮していますが、『ノッティングヒルの恋人』で来日した時は、もう少しダークな役をやりたいと言っていましたね。今後も、ラブコメを続けていく予定ですか?
G:僕にはコメディが合っていると思う。重苦しいドラマはレイフ・ファインズに任せるよ(!!!)。これまでの12作品はすべて似た役を演じてきたけれど、今回は浅はかで最低な男を演じることになったから、また同じような役がこの後10本くらい続くかも(笑)。実は、ミスター・ナイスガイと呼ばれるのにうんざりしていたから、今回のような最低男の役を演じられてホッとしているんだ。

Q:2人は20歳も歳が離れていますが、共演した感想は?映画のような友情は実際に生まれたのでしょうか?また、2人の関係は父子のようにも見えますが、ヒュー・グラントさんの理想の父親像を教えて下さい。
G:(真面目な顔で)僕の人生の中で、初めて共演者と恋に落ちる機会がなかった……。子供を相手にするのが上手い人もいるけど、僕は全くダメ。12歳の少年との共演はとてもナーバスだったけど、ニコラスは大人を尊敬するいい俳優だ。僕を「サー」と呼ぶように言ったけど、それは拒否された。理想の父親像は…特にイメージは持っていないけど、言うならば『サウンド・オブ・ミュージック』みたいな家庭かな。父親がヒュッと笛を吹くと子供たちが集まってきて、またヒュッと吹くといなくなる。そしてジュリー・アンドリュースのような召使がすべて面倒を見てくれる…最高だね。

Q:では、ニコラスはヒューに演技についてどんなことを教えてもらいましたか?撮影の最後には泣いてしまったというお話ですが、現場で印象に残った出来事がありますか?
H:特に何も教えてもらっていないよ。あるとすれば、即興をどうやるか、何か物を取るときにどうやって人を使うか、それからゴルフのスイング。(ヒューを覗き見て)うれしかったのは、ヒューが人前で僕を殴らなかった時。撮影で印象に残っているのは、舞台で歌うシーン。ものすごく怖かったけど、役でも実際に怖がっている設定だったからリアルにできた。撮影中に思わず笑ってしまったシーンがたくさんあって、ほとんどそのまま使われてるよ。

Q:共演の女優さんたちについては、どんな印象を持っていますか?
G:トニ・コレットとレイチェル・ワイズの出演が実現して、本当にラッキーだったと思う。トニは鬱の女性を演じながら観客まで暗くさせなかったし、レイチェルの出演時間は後半の短い間だったにもかかわらず、主人公のウィルが彼女と恋に落ちた、と観客に信じさせる魅力を持っていた。僕も監督も、きっとニコラスもレイチェルに恋していたんじゃないかな。


H:本当はレイチェルのこと気に入っていたんだけど、ヒューに譲ったのさ。


Q:ホルト君は、映画に出演して今までの生活と変わったことはありますか?
H:特にはないけど…監督とサーフィンに行けたり、普通では出来ない経験ができるから、得したな、と思うことはあります。こういう記者会見にも出席できるし、楽しいです。


G:(記者会見が)楽しいのか? おまえはいいな…幸せで。


最後にホルト君が覚えたての日本語を披露すると、「ちょっと待て、じゃあ、この場合はなんて言うんだ?」と、まるで子供が2人、教室でクイズ合戦でもしている様子。皮肉なジョークの飛ばしあいで、笑いが起こりっぱなしの記者会見。本当は好きあっているんでしょう? という記者からの質問には、お互い「ノー!……悪いけど、いいところナシ」と笑う徹底振り。まさしくイギリス流のセンス・オブ・
ヒューモアを存分に見せてもらった。

7月17日(水) ホテル西洋銀座にて

(竹内詠味子)

 

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