―撮影を終えてからだいぶたっているとは思いますが、映画の中のプーと今の古屋さん、髪型が全然違うんですね。金髪はプーの役作りだったんですか?
その前は普通に茶色で、パーマをかけててすんごくクリクリのとんでもない頭にしてたんです。出演が決まってから、なんとなく成り行きで短くしようってことになりました。色も最初はもう少し暗かったんですけど、だんだん日に焼けて金髪になっていっちゃったんです。自分ではあの髪型、すごく気に入ってました。今は次の舞台(「シンドバットの大冒険2003」)のために伸ばしてます。
―『Summer Nude』はいろいろなドラマが絶妙なタイミングで交差する映画で、相関図は非常に複雑。見ないとその面白さがわからない作品ですね。
ほんとそうですね。僕自身、完成作を見て楽しみました。きたろうさんの小芝居とか具志堅さんのシーンも面白いし。自分の所は真剣に見てましたけど、それ以外の部分は一観客として笑ってました。
―プーのキャラクターはは今まで演じてきた役とは違う気がしましたが?
今までまじめな役が多かったですからね。プーは自分に近い部分があるんで入りやすかったです。僕、めちゃめちゃおしゃべりで、いつもいつも笑ってばっかいる奴なんで、実はキリッて顔がなかなかできないんですよ(笑)。
―え、そうなんですか !? それは意外です。(マネージャーさんに)本当にそうなんですか?
マネージャーさん : ( 深くうんうんと肯く )
―そ、そうなんですね…。その明朗活発(?)な部分を見て、飯塚監督は「これこそプーだよ!」と思ったのかもしれませんね。古屋さんとは2歳しか違わない監督とのお仕事はどうでしたか?
一緒になって頑張って行ける同年代の人が現われた! という事が嬉しかったですよね。自分が小さい頃からこの世界にいるせいか、どうしても目上の人と仕事する事が多かったんで。もちろん現場に入ったら年は関係なく監督は監督だし、ただ、撮影の合間はバカみたいな話をしたり。
―話せる範囲で、どんなバカ話でしょう?
話せる範囲ですか~? う~ん…(本当に真剣に悩んでいる)まぁ、若い女の子の話とかですよね。「最近遊んでますかあ~?」「暢一、誰か紹介しろよ~」みたいな(笑)。
―古屋さんからそんな話題をフッているあたりがさすが明朗活発(笑)。ロケ地の石垣島はどうでしたか?
楽しかったです! 沖縄は初めてだったんですけど、解放感がハンバじゃないですね。「東京に帰ったら現実に戻っちゃうね」って皆で言ってましたから。
―撮影期間中、オフはありましたか?
ちょこちょこありました。台風で撮影ができなかった日もありましたし。でも、自分の部屋で寝だめしている事が多かったです。天気がいいと撮影で、天気が悪いと休みでしたから泳げなかったですし。あとは、たまにグループで食事に行くとか。
―沖縄ならではのおいしいものは食べましたか?
やっぱり魚っすね。石垣の魚ってすごい色してるんですよ(笑)。「これは色塗っただろ~」みたいな蛍光色をしてて、でもこれが食べるとめちゃめちゃおいしいんです。ただ、泡盛はちょっと駄目でした~。きたろうさんにすすめられて飲みましたけど、すぐにベロベロになってしまって…。もともとそんな強くないですからね。
―その他のエピソードで印象に残っているものは?
あ…、「指輪事件」っていうのがありました。恐い話ですよ。聞きます?
―指輪事件?
撮影の合間に現場近くをぶらぶらしてたら、岩場になぜか指輪がぽつーんと一個置いてあるんです。どう見てもおかしいじゃないですか。スタッフとか、霊感が少しあるっていう野波(麻帆)さんも、「絶対やめた方がいいよ~」って言ってたんですけど、好奇心から取って触って…若い人がする感じの指輪で。さすがに持って帰るのは怖かったので戻しました。で、実はちょっとびびりながらその夜ホテルで寝てた時に…、僕、いつも右向いて寝るんですけど、肩をぽんぽんって叩かれたんですよ!
-まじ怖いです…。
でも寝てるから半信半疑じゃないですか。それであお向けになった瞬間に金縛りにあったんです! そうしたら、部屋の中を20センチくらいの台風の目みたいなのが、ぐるぐるすごい速さで動いてて! それだけでもかなりびびったんですが、つけっぱなしにしていたテレビの天気予報の画面で、普通は緑とか、さわやかな色の日本列島がなぜか真黒!!真黒ですよ。本気で怖くなって、「うわー。まじごめん!」とそのまま目を閉じて、30分くらいですかね。いつの間にか寝てしまい、目が覚めたら朝。汗だくでした。今だに夢だったのかなんだったのか。皆に言ったら「だから言ったじゃない!」って怒られました…。そしてその翌日に台風が直撃だったんです。それも予定外の台風。指輪の呪いですよ!
-古屋さんが台風呼んだのかも…?
すごかったですよ。自分のホテルの部屋の半分びしょ濡れですからね。いいホテルだったし、窓も閉まってたのにです。東京で台風直撃とはわけが違うんです。なんか台風がそこで生まれたかのような体当たりっすよ~(笑)。
-その後怖い事は起きてないですか?
一応、今んとこないです。でもそれ以来、幽霊の存在は信じるようになりましたね。
―…(笑)。じゃ話題は変わって、今回は「イケメン発掘調査隊」というページのインタビューなんですが、自分が「イケメン」と言われることに対してはどうですか?
もちろん、皆さんがそう言ってくれるなら、それは嬉しいです。自分では21年この顔なんで、正直わからないですけど。モテないですし。「イケメン」て言われるくらいなら彼女できてもいいだろぉ~、と思います(笑)。
―モテないなんて信じられません。それじゃ、どんな女の子が好みなんですか?
僕は結構ぼけてる子が好きですね。ぽわーっとした、いわゆる「不思議ちゃん」です。
―プーは同棲している彼女に結婚をせまられている男の子です。古屋さんも今、プーと同じ21歳ですが、結婚したいと思った事はありますか?
結婚はしたいです。も~今すぐにでも!
―本当に!?
恋愛するのが正直、めんどくさいんですよね。仕事の時間が不規則だし、それで彼女が不満に思うなら結婚しちゃった方がいいかなーと(笑)。そうすれば仕事も落ち着いてできるし、電話とかメールとかそんなにしなくても気持ちが通じ合えてるし、いいじゃないですか。
―結婚してもまめに連絡してほしい奥さんはいっぱいいると思いますよ…?
えええ!?(←本気で驚いてかなりの大声) 結婚してもそういうもんなんですか?そうなんですか!? あ~、なら結婚したくないです。
―あっという間に前言撤回させてしまってすみません・・・。この映画は夏を舞台にしてますが、彼女がこれからできたとして、夏休みにデートで行きたい場所といえば?
海ですね。キャンプしたいです。皆で。
―皆で?デートですよ。
え!?皆とじゃ駄目ですか?…そうかあ。そのへんが僕、駄目なんすかね。
―あのー…じゃあまた話題を変えて、古屋さんはインターネットは利用しますか?
しますよ。事務所のHPの書き込みをしたり、プロ野球の速報を見たり。そもそも清原選手のファンなので西武ファンから巨人ファンになりました。かなり熱狂的です。あ、Hなサイトは見ないです。
―いやあの、聞いてませんから(笑)。
あ。そうですよね。あとは…メールはあまりしませんね。用があると、電話しちゃいます。メールは返事を書かないから週に1通とかしかきません(笑)。
―今後やってみたい仕事は?
最近、侍とか男っぽい役が多かったので、うーん、知能犯の殺人鬼役とか、オカマ役とか、やってみたいです。いやいや冗談じゃなくて。今までやった事がない役を演じたいんですよね。それでまた男らしい役に戻りたいです。司会やトークの仕事も面白そうですけど、やっぱり本業は俳優です。他の仕事に没頭して芝居がおろそかになるのが嫌なんで、今はとにかく演技を頑張ります!
気さくで、とにかく話していて楽しい古屋さん。本人も「常に人を笑わせようとネタ探しをしてますね」と言うのだから、生粋のムードメーカーだ。やんちゃ坊主タイプなだけに女の子をやきもきさせそうな危険な香りもする。『Summer Nude』の一見遊び人風の古屋さんが新しいファンを獲得するのは必至♪イケメンが女の子にもてるのは当たり前。でも古屋さんは男の子からも友達に欲しいと思われる貴重な存在。次回の舞台「シンドバットの大冒険2003」(8月13日~)では、なんと悪役に挑戦する。これからもいろいろな役で七変化していく古屋さんに注目したい。
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