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映画ライター
テレビの夕方のニュースを見てると、各局で万引きの特集が多い。捕まって開き直る人、泣き叫ぶ人、時に貧しさの中の夫婦愛、親子愛を醸し出してホロリとさせたり……。犯罪なのにエンターテインメント仕立てで夢中。
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ライター
この7月で今の住処もちょうど2年。なのに、部屋の隅にはまだダンボール箱がある。中身はほとんどビデオテープ(テレビから録画)。夏の課題はこのビデオを片付け、部屋をすっきりさせたいけど、ああ暑い。根性なしなんで、いつ片付くんだか。
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ライター
最近、頭の中は真っ黄色。試写の最中は阪神タイガース承認ガム(選手メッセージ付)を噛み、原稿が煮詰まった時はこれまた球団承認健康飲料「勝ちたいんやっ!」(ロイヤルゼリー入り)をグイッと1本。そして毎日、和田豊コーチのHPで「野球日記」をチェック。これまた上手いんですわ、文章が。ぜひご一読を。
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本作主演女優、ニア・ヴァルダロスの体験を基にしたシンデレラ・ストーリー。好評を博した彼女の一人舞台をトム・ハンクス夫妻の全面協力により映画化し、ラブ・ストーリー史上『タイタニック』次ぐNo.2ヒットを記録した。『セレンディピティ』のジョン・コーベットが理想の男性をチャーミングに演じる。ギリシャ人対典型的なアメリカ人のカルチャーギャップをネタに大いに笑い、泣き、大騒ぎして楽しめる。
日本公開:7月19日
(丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系)
上映時間:1時間36分
配給:ワーナー・ブラザース映画
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騒々しくて、口うるさくて、祖国愛に凝り固まっているけれど暖かいギリシア系の家族のお話は、ありきたりな切り口だが、まあ面白い。だが、このお話がアメリカで異例の大ヒットを記録し、テレビシリーズ化までされちゃうって人気の秘密が分からない。ストーリーもギャグもキャラクターも、ずば抜けたものはないと思うんだけどねぇ。パッとしない女性に白馬の王子様が現れるってストーリーをヒネリもなく、照れもせず、堂々と描いちゃったあたりが人気の秘密なのかなぁ。
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ダサダサだった女性がイメチェンして、素敵な彼をゲットする。ラブストーリーとしては平凡だし、ちょっと出来過ぎな過程には鼻白む。でも、イマどきの女性が追い求める「理想の相手との、理想の結婚」と考えれば、それも納得か。個人的には「結婚相手は同じギリシア人じゃなきゃいかん」などと言う口うるさい父親や親族の存在に、思わず「ウチもそうだよ」とシンパシー。ま、騒々しい部分もあるけれど、ギリシア人の文化も垣間見れる部分は楽しい。何より、ニア・ヴァルダロスのパワーみなぎる姿を見てると、「恋する女はキレイさ~、決してお世辞じゃないよ」とお嫁サンバを口ずさみたくなる。
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いわゆるカルチャー・ギャップをネタにしたコメディは他にもいろいろあるわけで、特に日本では『ぼくの国、パパの国』(好きです!)や『ベッカムに恋して』が公開されたばかり。本作品はギリシャ・ファミリーが主人公という目新しさはあるけれど、人種の違いという壁を乗り越えてハッピー・ウェディングを迎えるという展開はお約束。まぁ、外れのない愛と感動の涙を提供してくれる映画っていうことで、分りやす~い映画が好きな米国では大ヒットしたんだろうね。でもこういう映画を見ていつも思うのは”そこまで自国の文化に固執するなら国へ帰れ!”。”郷にいれば郷に従え”。この言葉を贈りたい。
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大ヒット作「ターミネーター」シリーズ第3弾。前作で姿を消したターミネーターが再び現れ、新たな敵に立ち向かう。シュワルツェネッガー主演のアクション・エンターテインメント。監督は緊迫感ある演出に定評のある『U-571』のジョナサン・モストゥ。成長したジョン・コナー役には『イン・ザ・ベッドルーム』のニック・スタール。『ロミオ&ジュリエット』のクレア・デインズも名を連ねる。最強の性能を兼ね備える女ターミネーター「T-X」の絶大な破壊力を持つ数々の武器に要注目。
日本公開:7月12日
(日劇1他全国東宝洋画系)
上映時間:1時間50分
配給:東宝東和 |
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ジェームズ・キャメロンが完全に手をひいちゃったのに、「3」なんて無謀だなって期待してなかったけど、『U-571』のジョナサン・モストウ監督ががんばった。キャメロンの巧妙なSF設定には及ばなかったけど、面白かった。ギャグが冴えてる。1と2を踏まえたパロディがかなりイイセンス。巨大クレーン車が大爆走するアクションもあまりに過剰で笑えるし。キャメロンを敬愛するモストウは、正攻法で勝負しても敵わないって知ってたんだろうね。その見極めが成功のモト。
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徹頭徹尾、ターミネーターでスターとしての一時代を築いたシュワルツェネッガーの見せ場重視。やっぱ、コレで引退する気? しかし、ジョン・コナーのその後が気になる者としては、彼のドラマも期待してたのにトホホなオチ。代わりに、ゴージャスな女ターミネーターとシュワちゃんターミネーターの壮絶なる肉弾戦ばかりに力が入ってませんか、モストウ監督。それにしても、T2のロバート・パトリックはマジ怖かったが、メタメタにされてもキレイな顔の女ターミネーターには笑う。あまりの強さにサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)を甦らせて、女同士で戦わせてみたいと思った私でした。
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描きたかったのはターミネーターと女ターミネーターの戦い。制作者たちの志が明瞭で、素晴らしい。拍手!! エドワード・ファーロングが私生活で問題起こして出られなかったのは残念だったけど、クレア・デーンズが笑った。ハッキリ言っちゃうとブス。サンドラ・ブロックが米国1のセクシー女優に選ばれたのに続いて、米国人の美意識を疑ってしまうヒロイン像だ。しかし、ジョン・コナーのセリフでやっと気付きました。彼女の戦っている姿を見て一言。「お母さんに似てるね」。そう! 厳つさ、骨格の太さはリンダ・ハミルトン似。ファンの心をくすぐる、憎いキャスティングだね(笑)。
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天性のコメディエンヌ『あの頃ペニー・レインと』のケイト・ハドソンが送る、恋愛ハウツー映画。仕事のためとはいえ、相手の男からたったの10日で別れの言葉を引き出すために、恋愛のタブーを総動員して大暴れする姿にハラハラドキドキ。哀れな相手役に『サラマンダー』のマシュー・マコノヒー。計算ずくで始まった恋のはずなのに、徐々に惹かれ合って行く2人の微妙な距離感がいい。女性の本音トークに学ぶことは多い。
日本公開:8月2日
(みゆき座他全国東宝洋画系)
上映時間:1時間56分
配給:UIP
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ケイト・ハドソン演じる女性が「演じる」10日間でふられる女が気味悪い。もちろんそれがこの作品の狙いなワケだけど、その「ふられる女」と「ふられない女」との違いが際立たってないのが辛い。とはいえ「ふられる女」はリアル。男同士の飲み会に無理矢理参加して嫁さん面して見せたり、趣味を押しつけたり……。日本にもいるな。でも米国と事情が違う。逆に「ああいう娘を嫁さんにするとイイぞ」ってな、古臭い観念の男たちがたくさんいて称揚されたりするんだよ。これは実話。
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コメディエンヌの女王である母親のゴールディ・ホーン譲りなのか、キュートで演技も軽妙なケイト・ハドソン。女性ターゲットの作品だけに、TPOに合わせて変わるコスチュームも洗練されたもので(女性ファッション誌の編集者だし……)、目を楽しませてくれる。そんな彼女と息のあったところを見せるのが、相手役のマシュー・マコノヒーだ。彼と言えば、マッチョ系がハマり役で、こんなラブコメには不似合いと思っていたら、意外に2枚目半的なキャラもイケていた。何となく、思いもしなかった拾い物を見つけた時のような気分!
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期待を裏切らないハリウッド産らしいラブコメ。「ボンゴ男・マシューが今更、ラブコメ!?」って思ったけど、相手役のケイト・ハドソンのかわいさで映画の魅力が10倍UP。ちょいと目が離れたケメ子顔に加え、日本を代表する貧乳女優・葉月里緒菜もビックリ!のまな板バスト。にも関わらず、チューブトップや脇の大きく開いたドレスなど胸が目立つ衣装を着て、潔いゾ! ケイト。でも妊娠したらしいね。貧乳卒業か!? お母さんのゴールディ・ホーンはいろんなところにメスを入れているゆえ、あなたとおかんは似てるようで似てないけど、コメディ・センスを見る限りあなたは紛れもなくオカンの娘です。
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(C)
2003 Universal Studios. All Rights Reserved. (C) 2003 United International
Pictures. |
科学者が怒りを抱くと緑色の怪力巨人に変身して暴れ回るというアメリカン・コミックのヒーローがフルCGでスクリーンに登場した。主演は『ブラックホーク・ダウン』のエリック・バナ、共演は『ビューティフル・マインド』のジェニファー・コネリー、『シン・レッド・ライン』のニック・ノルティ。監督は『グリーン・ディステニー』で世界の注目を集めたアン・リー。コミックを超える迫力のCGハルクが暴れまくる姿は痛快そのもの。
日本公開:6月28日
(ヴァージンシネマ六本木ヒルズ)
上映時間:2時間18分
配給:UIP
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前半30分くらいのドラマが少々かったるい。やっぱりマンガなんだよねぇ。でも、ハルクが暴れ始めると、最高に爽快! ハルクが特大ジャンプをすると一緒に飛んでる気分が味わえるし、ハルクがヘリコプターをバックブリーカーで投げ飛ばすとその痛快さに爆笑です。映像派のための凝りに凝った映像なんてのが今やハリウッドを席巻しつつあるが、この作品の映像は、観客をいかに楽しませるかっていう所に徹底して力点を置いている。これがCGの正しい使い方なのだと諭された気分。
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ずんぐりむっくりな緑の巨人。どんなにCGを駆使したと言われても、このキャラクターはツラいよ、かわいくないし……と思ってた。が、マッドサイエンティストの父のせいで、人としてまともに生きられなくなった息子の悲劇をクローズアップするアン・リー監督のドラマ作りの上手さで、感情移入。それに、ハルク役のエリック・バナの半ベソ顔がああ、たまらないっ! 全編ノリは暗いが、個人的にニック・ノルティ好きなので、彼のトンデモ親父ぶりに大笑い。ハルクへの米軍のムチャクチャな攻撃にも目がテンになり、それはそれで楽しい2時間18分でございました。
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一言で”エンターテイメント”と言うけれど、そのバランスの難しさをこの映画で実感。ハルクの人間性を描こうとすると物語がたるくなり、ハルクが暴れるシーンを中心にすればハリウッドのポップコーン・ムービーに成り下がる。そのギリギリの線をアン・リーは狙ったんだろうけど、『グリーン・ディスティニー』の夢を再び・・・とはならず。ドラマ部分はアカデミー女優が演じていて、方やハルクは「シュレック」ソックリ。そのギャップはデカい。不思議なのは「デビルマン」の明君も変身する時はTシャツが毎回破れるだけだったけど、ハルクもパンツは破れない。伸縮自在の最新素材を使ったパンツを愛用かしら!?
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(C)2002
Elite Group Enterprises Inc. |
アカデミー外国語映画賞にノミネートされたエンタテインメント大作。秦の始皇帝暗殺騒動にまつわる逸話を、ワイヤーワークを駆使したアクションをふんだんに取り入れながらダイナミックかつムードたっぷりに描き上げる。監督は『初恋の来た道』の名匠チャン・イーモウ。キャストには『ロミオ・マスト・ダイ』のジェット・リー、『花様年華』のトニー・レオンとマギー・チャン、『グリーン・デスティニー』のチャン・ツィイーらアジア映画界を代表する面々が名を連ねている。作品の中で重要な役割を担うワダエミの美しい衣装も見どころ。
日本公開:8月16日
(丸の内ルーブル他全国松竹・東急系)
上映時間:1時間39分
配給:ワーナー・ブラザース映画 |
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ワイヤーアクションで繰り広げられる武闘シーンは美しく華麗。でも“アジア的な様式美”なんてモノに小さくまとまってない。“アジア的な逸脱”とでも言うべき過激さが面白い。水の上を歩いちゃったり、とてつもない量の木の葉が舞い散ったり、雨のように降って来る弓矢の中でバタバタ死にながらも書道に励んでたり……。アジア的なバカ(イイ意味で)って言ってもいいかな。物語も凝ってるし、キャラクターも立ってる。とくに始皇帝役のチェン・ダオミンの凛々しさがイイ。
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豪華絢爛! この一言に尽きる。キャストは揃いも揃えたアジア映画の大スターたちで、衣裳、舞台、音楽など凝りに凝りまくってる。とくに、チャン・イーモウ監督の色彩へのこだわりは素晴らしく、衣裳の美しさにも息を呑む。が、中国大陸の大自然をフルに使って、圧倒されるほどの映像美なのに、肝心の物語がざっくり。しかも、隠された真実も驚くほどかぁ? 致命的なのは、かつてなら心躍らせてくれたカンフーアクションが、もはや見飽きた感がしてしまうこと。ジェット・リーVSドニー・イェンの対決シーンにもワクワクしない。こんな贅沢な文句を言ったら、バチが当たるか、すみません。
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勿体ない。勿体ないったらありゃしない。元中国全国武術大会総合チャンピオンのジェット・リーにマーシャル・アーツ俳優ドニー・イェン。その他、体を張るのが当たり前の中国&香港映画界を代表する女優が出ているというのに、CGを使いまくっていてせっかくのアクションシーンも興ざめ。もともと、チャン・イーモウと言えばドラマ性を重んじる監督。アクションなんて1ミリも興味はないんだね。ちなみに王宮は、『始皇帝暗殺』や藤原紀香の『SPY_N』でも使用された場所。見に行った時は「田舎にこんなドデカイものを作ってどうすんねん!?」と心配したけど、撮影所として機能しているようで安心しました。
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イラスト:micao |
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