これまでのハリウッド映画において「日本」の扱いには何度も仰天させられました。
畳と障子の部屋にカンフーの先生、気ぐるみのデブキャラが相撲、一般家庭の玄関に提灯、現意味不明の漢字や日本語らしきもの……挙げたらきりがなくそんなものが流れる度にさむ~い空気が流れる映画館。
「ガイジンから観ればこんなもんだから」とすっかり慣れっこになりお金を払い涙する日本人はとても偉いと思います。(嘘)
だがしかし!
そんなナメられまくった日本人を救済する映画が遂に誕生しました!
トムが侍のコスプレして喜んでる映画だなんてあなどっちゃいけませんよ~。時代は19世紀。南北戦争でヒーロー扱いされたオールグレン大尉(トム・クルーズ)が日本に軍隊の教官として派遣され自暴自棄で酒びたりだった彼が勝元(渡辺謙)達と出会い、名誉のために戦う侍の心を教えられる。
勝元は西郷隆盛で大村は大久保利通がモデルという話もありますが時代考証などを細かくつついていくよりは、ファンタジーとして鑑賞することをおすすめします。
多少のくい違いもあくまで日本を美化した故の表現であり決して野原で日本軍が軍事会議したりするような某国の日本批判ドラマチックな間違いはありません。
エドワード・ズウィック監督も脚本のマーシャル・ハースコビッツやジョン・ローガンも日本の歴史に物申すつもりはなくこの国をリスペクトする気持ちを忘れずに作ったんじゃないかと感じます。
この迫力やスケールもこの国に対しての思い入れが日本人以上だからこそ生まれた作品のような気がしました。真田広之さんとトムが木刀で勝負するシーンや小雪さんの大和撫子っぷりも素晴らしかったですがゴールデングローブ賞にノミネートされた渡辺謙さん、一段と輝いてました。池袋ウエストゲートパークの横山礼一郎役が好きでしたがこの役はマイベストになりました。「最後の侍」にふさわしい風格が漂ってました。
新年はラストサムライを観て日本の素晴らしさを思い出しましょう! 日本の心をガイジンに教えられてどうすんだって気もしますが。
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