副業する刑事コンビがL.A.の街を駆け抜ける
刑事ものもいろいろあれど、本作は副業を持つユニークな刑事もの。ハリソン・フォード扮するギャヴィランは不動産業が副業。そして、ジョシュ・ハートネット演じる新米刑事のK.C.は若い女性相手のヨガのインストラクターをしながら、俳優になるのを夢見ている。まさにハリウッド的な設定。そんな映画の冒頭を飾るのは、“HOLLYWOOD”と記されたハリウッド・サインだ。なんでも、もともと不動産屋の広告として造られた看板で、1923年に山の斜面に建てられたときは“HOL
LYWOODLAND”だったとか。
現在の“HO LLYWOOD”になったのは1945年。このハリウッドサインはジョシュが犯人を追跡するシーンで登場の“ハリウッド&ハイランド”内の巨大なアーチの向こうに見通すこともできる。というワケで早速現地へ行ってみた。ハリウッド大通り(ハリウッド・ブルーバード)からハリウッド&ハイランドに続く階段を上がると、そこは巨大な象が見下ろす中庭・バビロンコート。
劇中、ここにジョシュがファイト一発! 2階の踊り場から豪快なジャンプをキメる(?)。ちなみに写真に見える白い日よけ傘の向こうにあるのはセクシーなランジェリーショップのヴィクトリア・シークレットです。ジョシュ、赤面しなかったか……んなワケないか。
L.A.の隠れた名所ベニス運河
ところで、この『ハリウッド的殺人事件』で二人の刑事が捜査するのは、ラッパー殺人 事件。その現場を目撃した青年を追い掛けて走り、とくにジョシュが水もしたたるイイ男状態になるのは“ベニス運河”だ。ここはベニスビーチ近くにある閑静な住宅街で、20世紀初頭に、この地区の大地主が運河の町として開拓し、イタリアのベニスにちなんで名付けた名前とか。聞くところによると、ビバリーヒルズクラスの方々よりは劣るとはいえ、やはりそれなりなお金持ちが住んでるらしい。
マダムが垂涎の眼差しを向けそうな瀟洒な豪邸が並んでます。一体おいくらかしらん? 「FOR RENT」の看板もちらほらあるんで、つい気になるところ‥。ちなみに、ハリソン扮するギャヴィラン刑事が副業の不動産業で仲介する物件はこの辺ではなく、ビバリーヒルズの“マウント・オリンポス”。ギャヴィランがレナ・オリン扮する恋人と隠れる邸宅はここ。
ロデオ・ドライブではお買い物中のセレブ多し!
そういえば、レナ・オリンは『蜘蛛女』でキョーレツな悪女を演じていたが、本作では霊能者ルビーという役柄。またもヘンなキャラクター。捜査に行き詰ったギャヴィランのために予言までしてあげちゃってる。そんなルビーの言葉を信じて、ギャヴィランとK.C.が向かうのが“ロデオ・ドライブ”だ。劇中、ルビーが入っていく“ジャン・フランコ・フェレ”など、超一流ブランドショップがズラリと並ぶ高級ショッピングスポット。このすぐ近くには、あの“プリティ・ウーマン”でジュリア・ロバーツとギア様が宿泊するホテル“ザ・リージェント・ビバリー・ウィルシャー”もございます。
|
このおじさんが「ゲッツ!!」をしてくれる |
劇中、カメオ出演している真っ赤なタキシードの名物おじさんが、ロデオ・ドライブでお出迎えしてくれる。で、こっちが日本人とわかると、『ゲッツ!!』と取材時、流行ってたギャグを飛ばす。ご陽気だ。聞けば、「日本から取材に来たTVスタッフやタレントたちから教えてもらった」そうな。世界の「こんにちは」をマスターしてるそうだから、試しに話しかけてみるぅ?
ハリソン・フォード邸を直撃!を読む→
|