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第57回カンヌ国際映画祭

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 2046

原題:2046
監督:ウォン・カーウァイ
キャスト:
トニー・レオン、木村拓哉、フェイ・ウォン、チャン・チェン

ストーリー:愛する人に去られたチョウ(トニー・レオン)。孤独に陥った彼は1人の売春婦と出会い、かつて愛した人と過ごした同じホテルの2046号室で一夜をともする。そして、彼は「2046」と題した小説を書き始めた。


1999年にクランクインし、撮影中断やキャスト変更など一時は完成すら危ぶまれたウォン・カーウァイ監督の『2046』が堂々カンヌにノミネートされた。カーウァイ映画ではお馴染みトニー・レオンや『恋する惑星』でカーウァイ作品に出演したフェイ・ウォン、チャン・チェン、チャン・チェンなどアジアの豪華スターと、SMAPの木村拓哉の共演で注目を集める話題作で、1997年に返還された香港の50年後を舞台にした"ラブ・ストーリー"。なお『2046』は2000年のトニー・レオン主演『花様年華』につぐカーウァイ監督2度目のカンヌ出品。

2004年秋公開予定

 クリーン(原題)
原題:CLEAN
監督:オリヴィエ・アサヤス
キャスト:マギー・チャン、ニック・ノルティ、ベアトリス・ダル、ドン・マッケラー

ストーリー:落ちぶれた元ロッカーの夫リー(ニック・ノルティ)がドラッグ過剰摂取で死亡し、その妻エミリーはヘロイン所有の罪で逮捕され、半年間の刑務所暮らしを余儀なくされた。出所したエミリーはパリに戻り、息子の養育権を取り戻すため質素な暮らしを始めるが……。



90年代から頭角を現してきたフランスのオリヴィエ・アサヤスを監督に、主演は香港映画界のトップ女優マギー・チャン、そのほか日本映画『H story』(2001、諏訪敦彦監督)に主演したベアトリス・ダルや仏女優&歌手のジャンヌ・バリバールらが共演。



 ルック・アット・ミー(英題)
原題:COMME UNE IMAGE
監督:アニエス・ジャウィ
キャスト:ジャン=ピエール・バクリ、アニエス・ジャヴィ、ミシェール・モレッティ


女優、脚本家、監督と多彩な才能を持つフランスのアニエス・ジャヴィが監督&出演を果たしたロマンティック・コメディ。7つの恋愛模様を描いたラブ・ストーリーアンサンブルで、『The Taste of Others』でジャヴィ監督作品に主演したジャン=ピエール・バクリや、ミシェール・モレッティらが共演。


 モーターサイクル・ダイアリーズ
原題:DIARIOS DE MOTOCICLETA
監督:ウォルター・サレス
キャスト:ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ

ストーリー:23歳の医学生ゲバラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)は友人の医師アルベルト(ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)に誘われオートバイで南米を縦断することになった。カーゴシップで密航したと思えばバイク故障にヒッチハイク、酒盛りと何でもありの2人。故郷アルゼンチンを出発しチリ、ブラジル、ペルーと旅を進め、マチュピチュではインカ帝国の歴史や文明の重さに大きな衝撃を受ける。そしてハンセン病施設でのボランティアをとおして不平等な社会について考えるようになり、それが後の革命家としての基礎を築き上げていくことになる。


キューバの革命指導者でラテンアメリカの英雄チェ・ゲバラが自身の体験を元に出版した「モーターサイクル南米旅行記」を原作に、『セントラル・ステーション』で1998年ベルリン国際映画祭グランプリを受賞したウォルター・サレスがメガホンを取った青春ロードムービー。主人公ゲバラに扮するのはアルフォンソ・クアロン監督の『天国の口、終わりの楽園』でヴェネチア国際映画祭最優秀新人賞を受賞したメキシコの新鋭ガエル・ガルシア・ベルナル。

2004年10月公開予定 <公式サイト   >

 ジ・エデュケーターズ(英題)
原題:DIE FETTEN JAHRE SIND VORBEI
監督:ハンス・ウェインガートナー
キャスト:ダニエル・ブリュール、ジュリア・ジェンチ、Stipe Erceg、Burghart Klausner

ストーリー:反抗期真っ盛りの多感な年頃の3人、ジャン(ダニエル・ブリュール)、ピーター、ジュールは"この世に変革を"という大きな意志のもと団結していた。"変える"ために彼らが始めたことは、町の金持ちへの恐喝……もとい、警告。ジャンとピーターは謎の"エデュケーターズ"に扮し、暴力を使わず平和的(?)に警告しまわるのだった。




11年ぶりにドイツ映画のカンヌ出品となる今作は『グッバイ・レーニン』でヨーロッパ映画賞主演男優賞を受賞したダニエル・ブリュール主演。ブリュールは2002年にウェインガートナー監督作『WHITE SOUND』でも主演を務めており、今回が二度目のタッグとなった。


 EXILS
原題:EXILS
監督:トニー・ガトリフ
キャスト:ロマン・デュリス、Lubna Azabal、Zouhir Gacem、レイラ・マコロフ


『スパニッシュ・アパートメント』のロマン・デュリス主演で、『ガッジョ・ディーロ』でデュリスと組んだトニー・ガトリフが監督を務める。


 華氏911
原題:FAHRENHEIT 911
監督:マイケル・ムーア

銃社会、アメリカの問題点を追った『ボーリング・フォー・コロンバイン』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞やカンヌ映画祭55周年記念特別賞を受賞した他、世界中でベストセラーとなった「アホでマヌケなアメリカ白人」のマイケル・ムーアによる新たな意欲作。9.11テロを軸に「何故アメリカが標的になったのか」「テロ後のアメリカの動き」「ブッシュ一族とビン・ラディンを含むサウジアラビア有力一族との関係」などを追うコメディタッチのドキュメンタリー。ミラマックスの親会社ディズニーから配給拒否されたことで更に注目を集めている。英国では今年の夏公開予定。日本ではギャガが配給を決めた。

公開未定
 イノセンス
英題:INNOCENCE
監督:押井守
キャスト:(声)大塚明夫、田中敦子、山寺宏一、竹中直人

ストーリー:政府直属機関・公安九課の刑事バトー(声:大塚明夫)はわずかな脳の他は全て作り物の身体を持つ生きたサイボーグ。唯一残っているのは"素子"という女性の記憶だけだった。そんなある日、ロボットが暴走し、所有者を殺害する事件が発生する。

人とサイボーグが共存する2032年の近未来を舞台に人間の生きる意味や命、魂の有り様を描いた衝撃作。1995年に公開された『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』で世界中の注目を浴びた押井守監督が、日本アニメーション界の精鋭らとともに3年以上もの月日をかけて取り組み、このたび堂々のカンヌ映画祭ノミネートとなった。


< 公式サイト  >

 LA FEMME EST L'AVENIR DE L'HOMME
英題:The Woman Is The Future of Man
監督:ホン・サンス
キャスト:ユ・ジテ、キム・テウ、ソン・ヒョナ

ストーリー:留学を終え帰国したヒョンジュン(キム・テウ)は、7年ぶりに大学の後輩ムノ(ユ・ジテ)と再会。二人は大学時代に交際した一人の女性、ソンファ(ソン・ヒョナ)を思い出し、1泊2日間かけて彼女を探しに出る。


最も注目されるアジア映像作家の一人で、すべての作品で脚本も兼ねるホン・サンスの最新作で、韓国では5月5日に公開されたばかり。パルムドールを争うもう一つの韓国映画『オールドボーイ』にも出演しているユ・ジテに『JSA』のキム・テウ、ぺ・ヨンジュン主演の韓国テレビドラマ『愛の挨拶』のソン・ヒョナらが出演している。


 LA NINA SANTA
原題:LA NINA SANTA
監督:ルクレシア・マーテル
キャスト:カルロス・ベロッゾ、メルセデス・モラン、Alejandro Urdapilleta

『La Cienaga』のルクレシア・マーテル監督が、死にゆく男と救おうとする女を描いたアルゼンチン映画。『Felicidades』のカルロス・べロッゾを主演に、『モーターサイクル・ダイアリーズ』に出演しているメルセデス・モランらが共演。


 LE CONSEGUENZE DELL'AMORE
原題:LE CONSEGUENZE DELL'AMORE
監督:パオロ・ソレンティノ
キャスト:トニー・サヴィーロ、アドリアーノ・ジャンニーニ、オリヴィア・マニャーニ、アンジェラ・グッドウィン

ストーリー:イタリア・アルプスの小さな町に建つホテルの一室。そこには静寂と煙草の煙に囲まれ、この部屋で8年もの長い月日を過ごした50過ぎの男、ティタ(トニー・サヴィーロ)がいた。さて、彼に隠された秘密とは一体……?


ソレンティノ監督作品では『One Man Up』に出演しているトニー・サヴィーロを主演に、並み居る珍作を押しのけダントツでラジー賞に輝いた『スウェプト・アウェイ』でマドンナの相手役を務めたアドリアーノ・ジャンニーニが共演している。


 誰も知らない
英題:NOBODY KNOWS
監督:是枝裕和
キャスト:柳楽優弥、北浦愛、木村飛影、清水萌々子、韓英恵

ストーリー:学校に通ったことがなく父親も皆バラバラな兄弟4人と彼らの母けい子は、生活は苦しいながらそれなりに楽しく暮らしていた。母はデパートで働き、12歳の長男明(柳楽優弥)が母親代わり……だが、そんな日常は母親が男を作り家出したことから激変し、誰にも知られない子供たちだけでの生活が始まる。


ドキュメンタリー演出に定評があり、95年の初監督作品『幻の光』でベネチア国際映画祭金のオゼッラ賞を受賞し注目を集める是枝裕和4作目の作品。

< 公式サイト >

 オールドボーイ
英題:OLD BOY
監督:パク・チャヌク
キャスト:チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・へジョン

ストーリー:幼い娘と愛する妻を持つ極めて普通のサラリーマン、オ・デス(チェ・ミンシク)は、ある日、帰宅途中に誰かに拉致される。1年後、監禁されている部屋でテレビを見ていたデスは、妻が殺害され、現場に彼の血痕が残っていたことから自分が指名手配されていることを知る。あまりのショックで自殺を試みるが、彼に死ぬことは許されなかった。自分を閉じ込め、妻を殺した犯人はいったい誰なのか。復讐を誓い、鉄のスプーンで部屋の隅を掘り始め脱出に成功するが、外では15年の歳月が流れていた。

日本の土屋ガロン原作コミック「ルーズ戦記オールドボーイ」(作画:嶺岸信明)をベースに、『JSA』のパク・チャヌクが映画化。『シュリ』のベテラン、チェ・ミンシクを主演に、『リメンバー・ミー』の若手演技派ユ・ジテらが共演。韓国の青龍映画祭で監督賞、主演男優賞、助演女優賞の3冠に輝いた注目のアクション・サスペンス。


 シュレック2
原題:SHREK2
監督:アンドリュー・アダムソン、ケリー・アズベリー、コンラッド・ヴァ―ノン
キャスト:(声)マイク・マイヤーズ、エディ・マーフィ、キャメロン・ディアス、アントニオ・バンデラス

ストーリー:ハネムーンを終えた新婚のシュレック(マイク・マイヤーズ)とフィオナ(キャメロン・ディアス)は、フィオナの両親へ報告をしに王国を訪ねる。だが、愛する娘がオーグと結婚したとは思ってもみなかったフィオナの両親を含め、結婚を祝福してくれる人ばかりではなかった。何とかしようと企んだ王は、シュレックを亡き者にするためオーグ殺し専門の猫を雇う。

アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した前作『シュレック』の続編。原作の同名児童書の著者ウィリアム・ステイグは、今作でキャラクターデザインを担当している。米人気番組「サタデーナイト・ライブ」や『オースティンパワーズ』でお馴染みのマイク・マイヤーズやエディ・マーフィ、キャメロン・ディアスらが前作に引き続き声で出演。シュレックの命を狙う殺し屋(猫)の声をあてるのはスペインが誇る映画スター、アントニオ・バンデラスと今回も豪華な声優が揃っている。


2004年7月24日公開予定 <公式サイト   >

 レディ・キラーズ
原題:THE LADYKILLERS
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
キャスト:トム・ハンクス、イルマ・P・ホール、ライアン・ハースト、J・K・シモンズ

ストーリー:信心深い老未亡人(イルマ・P・ホール)の自宅に下宿した自称・教授(トム・ハンクス)。彼の狙いは婦人宅の地下室。そこはカジノ船の地下金庫室とつながっているのだ。やがて怪しげな男たちが婦人宅を訪れる。


オスカー俳優トム・ハンクスが久々にコメディ挑戦。1955年の『マダムと泥棒』を、インディペンデント精神あふれる鬼才コーエン兄弟がコミカルに描いた作品。コーエン兄弟といえば『バートン・フィンク』のパルムドール受賞、『バートン・フィンク』『ファーゴ』『The Man Who Wasn't There』で3度のカンヌ最優秀監督賞(ジョエル・コーエン)とカンヌでの評価が高いコンビ。『オー、ブラザー!』で組んだT.ボーン・バネットの音楽が流れ、南部特有の軽快さを出している。


2004年5月22日公開 <公式サイト   >

 ザ・ライフ・アンド・デス・オブ・ピーター・セラーズ(原題)
原題:THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS
監督:スティーヴン・ホプキンス
キャスト:ジェフリー・ラッシュ、シャーリーズ・セロン、ソフィー・ダール、ジョニー・ベガス


米人気TVドラマ『24 TWENTY FOUR』のスティーヴン・ホプキンズ監督がロジャー・ルイスの同名小説をベースに制作。もともと米国ケーブル局HBOでテレビ映画として制作されたがカンヌ出品により映画化が期待されている。1955年の『マダムと泥棒』で注目を浴び、『ピンク・パンサー』シリーズのクルーザー警部役で知られるイギリスの喜劇俳優ピーター・セラーズの生涯を描いたドラマで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『シャイン』のジェフリー・ラッシュがイギリスの名優セラーズを演じている。この他、『モンスター』でオスカー女優の仲間入りを果たしたシャーリーズ・セロンやソフィー・ダール、ジョニー・ベガスらが共演。


 トロピカル・マラディ(英題)
原題:SUD PRALAD
監督:アピチャポン・ウイーラーセタクン
キャスト:Sakda Kaewbuadee . Banlop Lomnoi

ストーリー:人が虎に変身するという言い伝えが残るとある地方。森林パトロールのケンと地元の少年トンは家族ぐるみで交友のある仲の良い友だち同士だったが、ある日トンが失踪してしまう。そして夜には正体不明の獰猛な獣に家畜が虐殺され、ジャングルでは兵士が殺される事件が起こる。古い言い伝えは本物だったのか……。


『真昼の不思議な物体』で多くの国際映画祭で注目を集め、『ブリスフリー・ユアーズ』で2002年カンヌ映画祭ある視点賞を受賞したタイの新進気鋭アピチャポン・ウイーラーセタクンが挑んだホラーがコンペティション部門に堂々とノミネート。


 ライフ・イズ・ア・ミラクル(英題)
原題:LA VIE EST UN MIRACLE
監督:エミール・クストリッツァ
キャスト:スラヴコ・スティマツ、ナターシャ・ソラック、ヴェスナ・トラヴァリック、ヴォグ・コスティック

ストーリー:1992年ボスニア。ベオグラードから田舎に越したセルビア人エンジニアのルカ(スラヴコ・スティマツ)とオペラ歌手の妻、息子の3人家族。辺りは何も無いような田舎だが、そこを観光地にするためルカは鉄道建設に着手し始める。迫り来る戦争から耳をふさぎ、一心不乱に仕事に打ち込んでいたルカだったが、紛争が表面化したことで生活が激変。歌を諦めきれない妻は家を出て、息子は徴兵されてしまう。のんきに妻の帰りを待つルカだったが、妻が戻るわけもなく、戦場に出た息子は敵軍に捕まり投獄。更に、セルビア軍はルカに人質の監視を命じる。ところがルカは人質―イスラム人の看護婦サバハ(ナターシャ・ソラック)を愛してしまう。しかし、彼女はセルビア人の人質―息子と交換する運命にあった。


『パパは、出張中!』と『アンダーグラウンド』で2度のパルムドール、『ジプシーのとき』は監督賞と、カンヌに出品しては無冠で終わらない、ユーゴスラビアの名匠エミール・クストリッツァ4度目のカンヌ映画祭コンペティション参加。1995年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したクストリッツァ監督の『アンダーグラウンド』に出演したスラヴコ・スティマツ主演。

 
 
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