2004年6月下旬 全米話題作 2004年7月14日 米ボックスオフィスのチャートを賑わす全米話題の映画を厳選して紹介。 『シュレック2』がついに『スパイダーマン』の持つ記録を塗り替え新たに全米歴代興収5位にランクインする爆発的ヒットとなっている中、6位にランクダウンした『スパイダーマン』の続編、ハリウッド史上NO.1の製作費220億をかけた超大作『スパイダーマン2』が公開された。この他、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞したマイケル・ムーアの『華氏911』が800館という少ない劇場数ながら初登場1位をマーク。ドキュメンタリーの持つ記録を更新するという快挙を果たす。 スパイダーマン2 全米初登場 1位 7/2~4順位 1位(1週) 英題:SPIDERMAN 2 監督:サム・ライミ キャスト:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、アルフレッド・モリーナ ストーリー:グリーン・ゴブリンとの死闘から2年。大学生になったピーター(トビー・マグワイア)は自分がスパイダーマンである以上つきまとう危険を察し、愛する人を側にはおけないとメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)へ本心を打ち明けないままだった。はっきりとした応えが欲しい彼女は彼の本心を聞こうとするが、ピーターの決意は変わらなかった。一方、スパイダーマンを憎む親友ハリー(ジェームズ・フランコ)との関係も複雑になっていて……。 世界中を熱狂させた前作から約2年、史上最高額の製作費220億を投じた待望の続編がついに登場。この度スパイダーマンの新たな強敵ドッグ・オク役で名優アルフレッド・モリーナが出演。全米初登場は大方の予想通り1位、さらに初日興収$40.4ミリオン突破と、現在全米歴代興収6位となっている前作の初日興収を塗り替えた。 『シュレック2』が$408ミリオンを超え『スパイダーマン』の持つ全米歴代興収5位に取って代わるスーパーヒットとなっているだけに、どこまで追いつけるか期待がかかる。 7月10日公開 / 日劇1、他 <official site > 華氏911 全米初登場 1位 7/2~4順位 2位(2週) 英題: FAHRENHEIT 9/11 監督:マイケル・ムーア ストーリー:「ミスター・ブッシュはテロの危険性を警告されながら何もしなかった。9.11事件発生時に首謀者のビン・ラディンを捕まえるべきだったのに、ビン・ラディン一族やサウジアラビア王室と仲がいいからハイジャック犯捜査も打ち切ってビン・ラディンも逃がした。そして無関係なイラクを攻撃したんだよ。倒さなきゃいけないのはテロリストなのにさ。 ……あ、ちなみにこれはコメディだからね。」 今年のカンヌで最高賞のパルムドールを受賞し、公開反対デモや配給問題を乗り越え公開が決まった今最も話題のドキュメンタリー。ブッシュ大統領への批難が全編に渡って散りばめられており、コミカルに描かれている。公開している映画館は900に満たないながらも全米初登場は1位、初週興収$23.9ミリオンと驚きの結果を叩き出した。また、自身の持つ『ボウリング・フォー・コロンバイン』の興収$21.6ミリオンを超え、全米歴代ドキュメンタリー映画興収NO.1を記録。初週のヒットを受けてか倍近くの映画館で拡大上映され、2週目では$50ミリオンを突破。 2004年夏公開 / 恵比寿ガーデンシネマ、他 <official site > ターミナル 全米初登場 2位 7/2~4順位 5位(3週) 英題:THE TERMINAL 監督:スティーヴン・スピルバーグ キャスト:トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、スタンリー・トゥッチ ストーリー:戦争から避難するため亡命者となり東ヨーロッパからアメリカへ向かったヴィクトル(トム・ハンクス)だったが、到着直前に故国が政変。存在しない国になってしまった以上パスポートは無効となり、身元を証明できないため、戦争終結までケネディ空港のターミナルで寝泊りせざるをえなくなってしまった。数週間、数か月と過ごすうちに空港職員らと仲良くなり、フライトアテンダントの一人・アメリア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と親密になっていく。 1988年にパリのシャルル・ドゴール空港で実際に起こった事件をベースに、コメディ要素を盛り込み大幅に脚色。名匠スティーヴン・スピルバーグにトム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズとオスカー受賞者揃い踏み。さらにエミー賞のスタンリー・トゥッチが共演。全米各誌はAからCと割れているが平均Bと評価は上々。しかし全米初登場2位、初週興収$19ミリオンとスピルバーグ・フィルムにしては厳しいスタートを切った。 2005年正月公開予定 <official site > トゥー・ブラザーズ 全米初登場 9位 7/2~4順位 10位(2週) 英題:TWO BROTHERS 監督:ジャン=ジャック・アノー キャスト:ガイ・ピアース、ジャン=クロード・ドレヒュス、フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー ストーリー:カンボジアのジャングル奥地で虎の赤ちゃん、クマルとサンガが誕生した。しかし、人間たちによって父虎は殺され、2匹の兄弟は離れ離れになる。幸いおとなしいサンガは総督の息子ラウールの友として可愛がられるが、元気なクマルはサーカスに売られてしまった。そしてサンガもまた、少年と引き離されある男の元へ引き取られる。男によって闘虎へと仕立て上げられたサンガは、サーカスで野生の獰猛さを失ってしまったクマルと“殺さなくてはならない敵”として悲劇的な再会を果たす。 『セブン・イヤーズ・イン・チベット』のジャン=ジャック・アノーが監督・原作・脚本・製作と4役こなした、人間と2匹の虎の兄弟を描いた宿命的な感動ドラマ。少年とサンガの友情、兄弟の絆、悲劇的な運命を壮大なスケールで描き、初週興収は$6ミリオン&9位ながらも、全米各誌はその映像に好評価。 2004年秋公開予定 / 丸の内ピカデリー1、他 <official site > ADVERTISEMENT