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ライター
新聞で読んだ某女優さんのコメント。「土下座は三回目。プライベートな恋愛で二回あるか ら」。えええ~っ? 恋愛で、土下座って、どんな恋愛なの~っ? いまそのことで頭がいっぱい。まぁ、恋愛以外で土下座していたら、それは悪行しかないもんな……っていうか、 土下座なんてしたことないですよぉ!
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ライター
『2046』を観て、女優陣たちの魅惑的なチャイナドレスにうっとり。昔から憧れてるコス チュームだが、この映画でコン・リー、チャン・ツィイー、カリーナ・ラウなどの着こなしを見るにつけ、華奢でメリハリくっきりボディじゃないと似合わないのだなと改めて再認識した。
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ライター
JR渋谷駅の改札へ向かおうとしたら、超短髪に、ウルトラマン風サングラスをかけたとっても怪しげな男が! と思ったら、三池崇史監督。誰かと待ち合わせ中だったらしい。『恋の門』などにも出演している著名人なのだから、そんな目立つ場所で待ち合わせするのもどうでしょう!?
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スティーヴン・キングの『秘密の窓、秘密の庭』を基に『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のジョニー・デップを主演に迎えて描く戦りつのミステリー。監督は『パニック・ルーム』や『スパイダーマン』で脚本を務めたデビッド・コープ。脇を固める俳優もジョン・タトゥーロやマリア・ベロらの個性派ぞろい。最後まで予測不可能な結末は、キングの原作とは異なる新たな衝撃。
日本公開:10月23日(日比谷スカラ座1 他)
上映時間:1時間36分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント |
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監督がキングを意識しすぎたのか、余りにもキング的な展開となり、途中でオチがわかってしまうのが残念。ただ、そこはデップの演技力で見せる。というか、それしか見るものがない。男が壊れてゆくほど、ジョニデが『パイレーツ・オブ・カリビアン』ばりにノリノリになってくるのが愉快だ。妻の愛人役にはティモシー・ハットン。どう見てもジョニデの方が上と思ってしまうのが寂しい(『タップス』出身は出世街道なのに)。ジョニデがチャーミング過ぎるから、彼の存在もうさん臭く、思わせぶりな元妻にもいちいちムカツク。落ちぶれてもそこはジョニデ、かっこいいに決まってんだろ? と思ってたら、ラストでがく然。ジョニデを堪能したい方にはたまらない、そうでもない人には物足りない映画。
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オヤジ俳優偏愛な私ですが、同時にメガネ男にもそそられます。美形デップのメガネ顔。好きだー! そんな彼が演じるエキセントリックな作家、役どころにハマっている。ボロボロの服を着ても、やつれ果てても絵になる男。しかし、逆にハマり過ぎて、早々と話が読めてしまった。ゆる~い脚本。昨今、大ドンデン返しのサスペンスが当たり前になっちゃってるんだから、もうちょっと工夫してくれー。せっかくジョン・タトゥーロや、「うわっ! お久しぶり」と言いたくなるようなティモシー・ハットンも出てるのに、彼らの使われ方ももったいない。まあスティーヴン・キング原作ものは、つかみはOKでも中身はトホホも多いんで。そう思えば、終盤のなしくずし的なまとめ方はアリだし、デップファンは彼さえ見てればいいもんねー。
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ジョニデ様×スティーヴン・キング。熱狂的ファンの多い2人だが、たまにとんでも映画を作ってしまう、とってもスリリングな組み合わせだ(ジョニデだったら『ノイズ』『ナインスゲート』。キングだったら『ドリームキャッチャー』とかね)。さて今回のギャンブルはいかに……。結論から言うと、「あっ、またやっちゃったね!」という感じ。映画『八つ墓村』の冒頭、浅野ゆう子がわざとらしい高笑いをし、「お前が犯人だ!」とあっという間に分かってしまった時と同様、本作品も犯人の行動が冒頭からとっても怪しくストーリー展開がみえみえ。もう、ついついやりすぎちゃうんだから、○○○○さんってば!
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『欲望の翼』『花様年華』のウォン・カーウァイ監督が描く近未来のラブストーリー。日本の木村拓哉をはじめ、『インファナル・アフェア』のトニー・レオン、『始皇帝暗殺』のコン・リー、『恋する惑星』のフェイ・ウォン、『LOVERS』のチャン・ツィイーらアジアを代表する俳優が勢ぞろいしている。近未来世界の美しい映像と鮮やかな衣装の数々は要チェック。
日本公開:10月23日
(日劇3 他)
上映時間:2時間10分
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル |
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『花様年華』エクテンデッド・バージョン。今度はチャン・ツィイー・モデルでチャイナドレス・ショーをお楽しみ下さい。出会いのタイミングが恋愛を左右するとか、クリスマスに一人でいるのは誰もが耐えられないとか、恋愛ルールが映画のなかにいっぱい盛り込まれていて、ちょいとは感動的であるが、長すぎ! 木村拓哉は従来通り。「ぶっちゃけ」とは言わないが、「ちょ、待てよ」は言ってた気がする。これまでのカーウァイ作品を、小ネタにして観ると少しは面白いかも。『恋する惑星』とは逆にフェイ・ウォンにトニーが片思いしてて、『花様年華』で結ばれなかったトニーとマギー・チャンがここでは不倫してる、とか。トニーは今回はブリーフじゃなくて、トランクス履いてるぞ、とかね。
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なんだかんだと完成までに5年もかかったら、最初の意気込みやノリもなくなって当然。というワケで、待望の新作はSF的な要素を盛り込んだ以外は、過去のカーウァイ作品の焼き直しのような感じ。特に、1960年代の香港が舞台で、トニー・レオンが物書きであるというキャラ設定や、悲恋ものをまったりとしたムードに包んで描くのは『花様年華』の続編か、番外編のよう。チャン・ツィイーをはじめとする美女たちのチャイナドレスの妖艶さで魅了するあたりも同様だし、レオンは何かといえば煙草をくゆらせているし……。カーウァイ監督の神通力ももはや失せたのでは。次は北野武とニコール・キッドマンの共演作を撮るなんて噂があるけど、大丈夫かぁ?
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カンヌ版と完成版の両方を見た。日本じゃあキムタクの出演時間大幅増加が話題だけど、問題はソコじゃないのよ。カンヌ版ではトニー・レオンとチャン・ツィイーのラブストー リーがメーンだったのに、コン・リー姉さんとフェイ・ウォンとのエピソードが大幅に増えてるぅ。っていうか、3人の時間が均等になってるぅぅ。実はカンヌ公式上映翌日、コン・リー姉さんは会見とその日の取材を全部キャンセル! というチャン・ツィイーに敵対心を燃やしている姐御らしい、とっても分かりやすい行動に出て話題になっていた。この一件が再編集に何か影響があったのかしら? ちなみに映画は3人を平等にしたためメリハリがなくなり、余計につまらなくなった。
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トム・クルーズがこれまで演じてきたヒーロー像から一転、白髪に無精ひげの殺し屋を演じ、新境地を開いたサスペンス。トレードマークの笑顔を押し殺しての演技は真に迫る。殺しを目撃してしまい、やむをえなくトム演じる殺し屋と行動をともにすることになったタクシー運転手を『アリ』のジェイミー・フォックスが演じる。『インサイダー』のマイケル・マン監督がロスの街を背景に音楽とシンクロさせながら描くスタイリッシュな映像にも注目。
日本公開:10月30日
(日劇1 他)
上映時間:2時間
配給:UIP |
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そろそろ、オスカーが欲しいんでしょうか、トム。『トレーニング デイ』デンゼル・ワシントンが悪役でオスカー獲ったからって、これはいけません。トムが演じたのは、内面の葛藤もなく、ただただ悪人ですから、残念! 真面目なトムが真面目に悪人に挑戦したという印象。顔が端正なおかげで、洗脳・訓練されている感じはよく出ていて、ある意味、役作りは完璧なのかもしれない。でもねぇ、怖さ通り越して、すっごい笑える。何か『ターミネーター』っぽいんだ、動きが。人間なのに。狼を意識した白髪も何だか、灰をかぶったようで、トホホ。やっぱりナイス・ガイ地球代表が悪役をやるのはすごい無理がある。えなりかずきが不良役をやるような企画モノだよ。面白いけど、オスカーはまたまた遠のいたな。
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銀髪角刈りヘアーのトム・クルーズ。いつもと違うトムをアピールしたかったのはわかるが、微妙にイケてないと思う。大体、凄腕のスナイパー役なのに、登場していきなりドジを踏むというのはマズいっしょ。どうもキャラ設定と話の展開にムリがある。それでも、一応楽しめるのは監督が男のドラマを撮らせたらピカ一のマイケル・マンだから。ジェイミー・フォックス扮するタクシー運転手とトムが対峙するシーンは見応え十分だし、夜のLAの街の映像やその光景にマッチした音楽使いも魅力的だ。それにしても、トムは今度こそオスカーをねらいたかったんだろうが、トムの胸を借りて演技したジェイミーの方が光ってた。また『ラスト・サムライ』の渡辺謙の時と同じじゃないか。トムってば、ホントいい人なのね。
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“殺し屋”といえば映画『レオン』のジャン・レノのような寡黙な職人というイメージ。しかしこの映画のトムは、そのイメージを覆す革命をやってのけた。諸事情があるにせよ、タクシー運転手との世間話に興ずれば、彼のオカンの入院先までお邪魔。花を買って見舞いまでしてしまう。殺人犯なのに殺気ナシ! フレンドリーで、ファンサービスを大切にしているトムのキャラクターをそのまま反映させた自虐的な役なのね、きっと(笑)。そんな殺し屋の方がさわやかで、本来なら善玉であるはずの警察官たちの方がとってもデンジャラスな香りが漂っているというのも新しい試み。良くも悪くも、何をやってもトム・クルーズ。あなたは本当のスターです!
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カルト的人気を誇る日本の同名漫画を原作に、『JSA』のパク・チャヌク監督が映画化したアクション・サスペンス。2004年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞し、韓国映画のパワーを見せつけた話題作。15年の理由なき監禁生活を強いられ、突如解放された男の復讐劇を描く。『シュリ』のチェ・ミンシクを主演に、『春の日は過ぎゆく』のユ・ジテ、『バタフライ』のカン・ヘジョンが共演。完成度の高さに注目したハリウッドメジャーによるリメイクも決定している。
日本公開:11月6日
(シネマスクエアとうきゅう)
上映時間:2時間
配給:東芝エンタテインメント
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『セブン』以来に後味の悪い映画登場。チェ・ミンシク演じるデスのキャラが、余りに無防備でお調子者なため(それが事件を引き起こす種なのだが)、ラストの変貌が余りに悲惨で、その落差に本当に嫌な気分になった。チェの凄まじさはもちろん、主要キャストが全員、身体を張って、演じているのが素晴らしい。犯人を演じたユ・ジテの最後の場面には涙が止まらなかった。いい人役の多いユにこの悪役をやらせたのは、本当に成功だと思う。ほとんど無表情の演技のなか、ラストに見せた、あの切ない表情! 彼の演技だけでも★の数が足りない! そしてヒロイン、ミド役のカン・ヘジョン。高橋マリコを思わせる、お人形のように完ぺきなルックス。で、演技ができて、脱ぎっぷりもよい。ありがとう!!!
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す、すごすぎるチェ・ミンシク。落武者みたいな“監禁ヘアー”で生ダコにかぶりつく。聞くところによると、そのシーンはアドリブらしいけど、とにかく全編、彼の鬼気迫る演技に圧倒されて、見終わったらフラフラ。対するユ・ジテも負けてない。むしろ、チェ・ミンシク以上に、複雑な感情を見事に表情一つで演じたりしているが、惜しげもなく見せる全裸も見もの。鍛え上げた肉体っていうか、ヒップがたまりません。天使のような、聖母のような魅力をかもすカン・ヘジョンもかわいい。まあ、ダスティン・ホフマン主演の 『マラソンマン』(ちょっと古すぎ)での拷問シーンに勝るとも劣らないエゲツないシーンも多々だし、犯人のそもそもの監禁理由には疑問も感じるが、壮絶な復讐劇のめくるめく展開からは目が離せない。パク・チャヌク監督の人心わしづかみ術の前に感服。
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カンヌで絶賛されたり、何かと評価の高い本作品。確かにストーリー展開が巧みでうまいんだけど、私しゃやっぱり好きになれません。復讐のやり方が、あまりにも非人間的で、観賞後に怒りすら抱いた。TV「虎の門」の「こちとら自腹じゃ」のコーナーで、たまに井筒監督が「なんのために映画を作ったんだ!」とか、製作する姿勢について激怒している時があるが、まさにそれ。いろんなタイプの、いろんな題材の映画があっていいと思うが、パク・チャヌク監督はどういうことを観客に訴えたくてこの映画を作ったのだろう。人間の浅はかさを描きたかったのか? いや、私にはそうは見えない。観客に不快感を抱かせて、ほくそ笑んでいるだけでは?
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『悪い男』などで知られる韓国映画界屈指の映像派監督キム・ギドクが放つヒューマン・ドラマ。移ろう四季の美しい風景をバックに、湖の上に漂う小さな寺で暮らしていた少年僧の波乱に富んだ人生と、彼の生き様を冷静かつ温かく見つめる老僧の姿が描かれる。本編は春、夏、秋、冬、そして春の5つのパートにわかれ、人間の罪、癒し、再生をとらえた物語が展開。なかでも、監督自らが主人公を演じた冬のエピソードは必見。
日本公開:10月30日
(Bunkamuraル・シネマ 他)
上映時間:1時間42分
配給:エスピー・オー |
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美しい自然に囲まれた山寺の四季。何も起こりそうもなく、背景だけがゆっくり変わるように見えて、実際には人間の業を感じさせるような事件が静かに起きてゆく。無邪気な子どもの残虐さ、少年の性欲、愛に裏切られた男の憤り、そして悟り。老僧の深い表情には何もかもを経験した深みがあり、終りのないメビウスの輪的なエンディングも余韻たっぷり。「なるほど」と思わせる箇所も多く、試写で私の隣にいた某民放局の有名男性アナウンサーは「そうか、そういうことだったのかぁ!」と思わず、声に出していた(笑)。映像は完璧に美しく、セットもユニーク。上手いし、欧米で受けたのはよくわかるけど、私はもっとわかりやすい方がいいなぁ。ただ、一番辛い「冬」を監督自ら、演じたのはエラい!
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春夏秋冬の中で様変わりする小寺のたたずまいを淡々と捉える映像は、まるでTV番組の 『世界遺産』のよう。しかし、ただ美しいだけでなく、その映像はとても饒舌。セリフが少ない分、映像から何を読み取るか観客にゆだねられている感じ。逆に言うと、観客を突き放しているようにも思える。話として興味深かったのは、少年僧が寺を訪れた少女との出会いで性に目覚めていくという夏のエピソード。演じた少年もうまいが、少女が女になった後、夜、少年僧を誘うしぐさの生々しさには息を呑む。ほんの些細なシーンでも、キム・ギドク監督の凄さを感じる。とはいえ、冬のエピソードで壮年期の僧を自ら演じたキム・ギドクにはびっくり。鍛え上げた体を、まるで誇示するかのような修行の数々。一瞬、 『少林寺』シリーズが頭に浮かび、不謹慎(?)にも笑ってしまいました。
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ヴェネチア映画祭で『魚と寝る女』を見て以来、マイ・ブームとなっているキム・ギドク。今までの作品と比べると、美しい四季をバックに湖に浮かんだお寺と、一見、芸術映画の香りをプンプン漂わせているが、中身はやっぱりキム・ギドク。カエルに石を背負わせてイタズラしていた罰から始まり、性欲に、嫉妬、殺人などなど人間の業を、キム・ギドクならではのブラックユーモアを混ぜながら見せる。相変わらず、観客をあ然とさせながら、テンポよく話を転がせるのがうまいねぇ。もっとも『受取人不明』とか『悪い男』など過去の作品と比較すると鬼畜さ加減はゆるめ。物足りない気もするが、この作品でキム・ギドク監督が評価されるのであれば許す。
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イラスト:micao |
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