ライター
『ホワイト・ライズ』で来日したジョシュ・ハートネットに取材! 近距離で見ると、肌が透き通るようにきれいで、特に耳の形が薄めでナイス。つい、かぶりつきそうでした。他人のも自分のも耳大好きな私ですが、生まれて初めて覚えた言葉も「耳」だったそうです。でも沖縄料理のミミガーは食べられません。
ライター
虫歯を放っていたが、ついに耐え切れず歯医者に。久々、あの椅子に座り、ウィ~ン、ウィ~ンと機械で歯をグリグリやられると、どうしてもダスティン・ホフマン主演作『マラソンマン』での拷問シーンが頭に浮かぶ。とっても腕はいい医者なんですが、やっぱ歯医者は怖い。
ライター
三木谷氏ばかり話題になる楽天ですが、田尾監督をもっとクローズアップして! 選手時代はもちろん、職権を乱用して連載も担当したほどの田尾ファンとしては、田尾監督が球界の重鎮連中に虐められていないか心配で……(そんな事に負ける人ではないが、逆に刃向かってしまう人なので)。田尾監督は選手を見る目もあるし、権力とか金に左右されない骨太な人。応援をよろしくネ!
一時引退していた『アラビアのロレンス』の名優、オマー・シャリフのスクリーン復帰作。孤独な少年と、心優しき老人の交流がほのぼのと描かれる。共演は本作がデビューとなるピエール・ブーランジェ。ベテラン俳優相手に堂々と思春期の少年の心の揺れを熱演してみせた。パリからスイス、アルバニア、ギリシャを回り、トルコへと向かう旅の途中で、人種も世代の壁も超えた信頼関係を築いていく2人の姿が共感を呼ぶ感動作。
日本公開:11月20日(恵比寿ガーデンシネマ 他)
上映時間:1時間35分
配給:ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ
オマー・シャリフが、スターオーラを完全に隠し、普通のおじさんを演じているのがあっぱれ。プレスを見るまで、本当に気づかなかった(ちょっとだけ出てるイザベル・アジャーニにも気づかない人がいるらしい)。それにしても、この後の仕事が『オーシャン・オブ・ファイヤー』とは、選んでるようで、実は選んでない、波のある仕事ぶりが、さすがギャンブラー。ストーリー展開も夢があって素敵。青春ものであり、ヒューマンドラマであり、ロードムービーでもあり、最後まで、全く飽きさせない。まさに大人のためのおとぎ話だ。主役のピエールくんも初出演作とは思えない堂々とした演技(撮影時からまだ2年なのに、来日時にはすっかり大人でジョン・キューザック似だったのには笑った)。音楽も◎。
フランス人はやっぱり早熟なのか。13歳にして、女性にイイ男っぷりをアピールするしぐさを鏡の前で練習しているのがカワイイ。本作で久々映画に戻ったオマー・シャリフ(先に公開されてる『オーシャン・オブ・ファイヤー』は仕事としては後です)も、ホントいいオヤジになりました。人生の酸いも甘いも知った男だけに演技自体に何とも言えぬ味があるし、モモ少年にたれる人生訓にも重みがある。監督したフランソワ・デュペイロンは前作『うつくしい人生』に続いて、年寄りをうまく使って人生のすばらしさを嫌味なく語らせている。60年代のパリの裏町もいいし、二人でトルコへと向かう途中の光景もいい。音楽使いもかなりシャレてて、即、サントラを買いたくなった。
オマー・シャリフは『13ウォーリアーズ』(99)出演後、ろくな作品の依頼しか来ない現状を嘆いて、俳優業を一時、引退していたそうな。その原因の一つに、吉永小百合主演『天国の大罪』(92)に出演したこともあるような気がして、同じ日本人として申し訳ない気持ちでいっぱい(笑)。ひとまず、本作品のような彼の琴線に触れる作品に出会い、再び俳優業にやる気が出て、おまけにヴェネチア映画祭で功労賞まで貰ったことを祝福したい。筆者はコーランについて無知なので、その中身を知るともっと物語に深く入り込めたのだろうが、孤独な少年と、人の心の痛みを知る老人の血を超えた友情に、シンプルに温かい気持ちになった。こういう話に弱いんだな。
美人新聞記者とカリスマパイロットが、失踪した科学者の謎を追う、独特の世界観で描くファンタジー・アドベンチャー。映画初監督にして脚本も手がけたのは、ケリー・コンラン。人物以外はすべてCGだという映像は、独特の手法で描かれ、芸術的に美しい。主演は『リプリー』以来2度目の共演となる、グウィネス・パルトロウとジュード・ロウ。2人のクラシカルな魅力がレトロな作品をより引き立てている。
日本公開:11月27日
(全国東宝洋画系)
上映時間:1時間47分
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
航空機、潜水艦、ロボット、古代生物が登場し、そして探検ものである。完璧に男のコのための映画。アイディアは面白いけれど、CGだけなら、『CASSHERN』の方がずっとすごかった。作品が作品だけに、主役の二人、ジュードもグウィネスもそんなに力入れて演技してはいないが、ルックスは完璧だ。二人とも正統派の美男美女だから、クラシカルな装いが本当に似合う。このキャストが実現している時点で映画は6割成功といえるだろう。アンジェリーナ・ジョリーはちょいとやり過ぎかな。クラシックな映画の風合いに彼女の現代的な顔が合わなさすぎるのが気の毒。いい役なのに悪者っぽく見えてしまう。もっとシャープな顔立ちの女優を選ぶべきだったのに。グウィネスが彼女に嫉妬するなんて、無理がある。
アニメにSFアクション、戦争活劇、サスペンス……、ここもあそこもどこかで見たぞのシーンやら、キャラクターが続々登場。でも、ここまで開き直ってやってればご立派だ。ジュード・ロウも初めて正真正銘のヒーロー役に挑戦し、アンジェリーナ・ジョリーも姐御ぶりでカッコ良くキメている。でも一番、これぞ適役を射止めたと思えるのが、グウィネス・パルトロウ。美人だけどとてもキレ者とは言えない新聞記者役をすごーくヘタに演じてる。というか、驚くほどの大根役者ぶりを印象づける。何でこんな女優がオスカーをもらえたのか、改めて不思議だぁ~。それはともかく、あまりにバカバカしいので超濃厚な3人の俳優でぜひ続編をお願いしたい。子犬のようなジョヴァンニ・リビシーもくっつけて。
珍しくいいですね、グウィネスが。お高くて、スクープを撮るためなら手段も選ばず、相手の迷惑も考えない。鼻っぱしが強くて上昇志向満々の記者というのがハマってる。舞台で英国へ行った時、「英国の男性ってシャイ。私を誘ってこないのよ」とか、元恋人の妻であるジェニファー・アニストンを小馬鹿にしたり、数々のお嬢発言伝説を持つグウィネスのイメージ通りの役。こんな役を選ぶなんて、結婚してグウィネスも丸くなったのかしら? このセピア調のフィルムの中にグウィネスってよく栄える。よく“グレース・ケリーの再来”とか言われているけど、その意味が良く分かった。あっ、コレ、一応誉めてます。
アメリカで実際に起きた、権威ある“THE NEW
REPUBLIC”誌の記者によるねつ造事件を本作が長編デビューとなるビリー・レイ監督が映画化。一人の記者の成功と転落をリアルに描く。『スター・ウォーズ
エピソード2/クローンの攻撃』のヘイデン・クリステンセンが優等生の若者を熱演。『ブラウン・バニー』のクロエ・セヴィニーらと共に瑞々しい演技を見せる。米国のジャーナリズムの暗部に斬り込んだ見応えある意欲作。
日本公開:11月27日
(ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ 他)
上映時間:1時間34分
配給:ギャガ・ヒューマックス共同配給
某情報誌でライターをしていたときのこと。編集者の無茶な注文に応じようと同業者の一人がありもしない店をでっちあげてしまったらしい。私も毎回、新しい店を探してこいと注文され、何度、“自分で店を開いた方が早いんじゃないか”と思ったことか。それだけにこの映画は身にしみる。事実を映画化しているので、内容もとてもシンプルに仕上がっている。ヤフーで検索かけたぐらいで、捏造が発覚するんだもの。当時、ヤフーがあれば、あの店がなかったこともバレたろう。案外、それが現状なのかもしれない。嘘がバレて、逆ギレし、他人のせいにしまくるヘイデンの演技が素晴らしく、いい。こういう人、いる! 特にライターに。世界共通なのか、ライター人種。派手さはないけど、地味に面白かった。
面白い記事を書かなきゃならないプレッシャーは同業者として一応、わかる。でも、41本も書いた記事のうち、半分以上がねつ造だったとは。それだけの能力があったなら、とっとと作家になればよかったんじゃないか? そんな部下が書いた記事の真偽を追及しなくてはならない編集長にとってもトホホな話で……。しかも、実在の人物なので、どうも遠慮しいしいの描写。イマイチ物足りない。でも、ヘイデンのいい子ブリッコの顔が小憎らしいほど、キャラにハマってる。おねぇーさま同僚に甘え、男性にも媚びへつらい、若いクセして世間をうまく渡るコツを知ってるつもりの主人公を好演してる。編集長役のピーター・サースガードもいい。何より、クロエ・セヴィニーとハンク・アザリアがとっても普通な人を演じている、め、珍しい。
ヘイデン・ファンの方ごめんなさい。以前から思ってたのですが、本作品を見て改めて確信。ヘイデンって、もの凄いアホ面ですね。なので本作品では敏腕記者の設定だけど、ちーっともデキる男に見えない。三白眼がそう見えるのか?(ちなみに筆者も鈴木保奈美ばりの三白眼。せめて口元は引き締めようと、気を付けてます)。ハッキリ言って、ミス・キャスト。だから冒頭から胡散臭さぷんぷん。きっと実際も、ヘイデンみたいな顔の人間だったら、編集部の者もねつ造記事に騙されたりしなかったはず。それにしてもこの手の詐欺事件で思うのは、ウソを付くのに要したエネルギーを本道に費やすことは出来なかったのかってこと。人間って愚かだね。
絵本「急行『北極号』」をフルCGで映画化。4児の父親であるトム・ハンクスが子供たちに繰り返し読み聞かせていた絵本の映画化を企画し、ロバート・ゼメキスとタッグを組んだ。本作でトム・ハンクスは父親、車掌、ホーボー、サンタ、成人してからのヒーロー・ボーイと5役もの声を使い分けた。通常ではありえない視点や疾走する乗り物の窓の外の景色など、アトラクション・ムービーとしても楽しめる。スティーブン・タイラーが劇中CGキャラクターで出演し、曲を披露しているのも見逃せない。
日本公開:11月27日
(丸の内ルーヴル)
上映時間:1時間40分
配給:ワーナー・ブラザース映画
遊園地にあるアトラクションを4つぐらい掛け持ちしたような、慌ただしさ。楽しいことは楽しいが、最後は目が回って具合が悪くなってきた。トム・ハンクスのはりきり演技も鼻につく。彼がやっていると知っているからだろうか。ヒーロー・ボーイの動きがどうにも8歳に見えない。抜き足差し足をあんなに芝居がかってやる子どもがいるだろうか。ヒーロー・ガールとロンリー・ボーイ(この名前もどうか)のデュエットシーンで彼が唄を聞いているという場面では、背中丸めて、腹つきだして、手を組んでいた。そんなオッサン立ち、子どもはしません! それにしてもスティーブン・タイラー出るっていうから楽しみにしてたら、数秒。あれだけのために彼が何百というセンサーを付けられたかと思うと悲し過ぎ。
クリスマスのファンタジックな物語。絵本で読むにはちょっといい話だし、列車が夜の雪野原を走るシーンは幻想的で美しい。だが、肝心な人の顔が怖すぎる。主人公の少年はもちろん、黒人の少女ははにかんだ表情ですら怖いっ! 巷で言われているように、ポーラーじゃなくてホラーエクスプレスだ。聖夜に、恐怖で震撼させてどーするよ、ゼメキス。まあCGでどこまでやれるのかチャレンジしたかったのだろーが、人間のリアルな表情に勝てるテクノロジーはないでしょう。やっぱり、夢あふれるクリスマスの物語だからこそ、アニメではなく実写版で見たかった。なのに、サンタクロースの赤ら顔も気味悪い。やけに色っぽい小人が歌って踊るシーンにいたっては諸星大二郎の『子供の王国』が頭に浮かび、あらぬ想像をいろいろとしてしまった。
きっと私がまだ何も知らないいたいけな少女だったら、無邪気に楽しめたのでしょう。しかしサンタの鈴の音なんて、とうの昔に聞こえなくなった筆者には厳しい。特に同じアニメでも『ハウルの動く城』なんかを見てしまった後では、絵的にもストーリー的にも情報量の少なさに物足りなさを感じてしまう。もともと絵本を読んだ時、「こんなシンプルな話、どない映画にするの?」と思ったほどだったし。まぁこれは、トム・ハンクスによる、トム・ハンクスのための映画。5役の声を演じていようが、どっからどう聞いても全部トム・ハンクス(笑)。ご本人はとっても満足しているようなので、それでいいんじゃないかな。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの著書「魔法使いハウルと火の悪魔」を基に、少女と魔法使いの恋をとおして、生きる楽しさや愛する歓びを描いた宮崎駿監督最新作。呪いをかけられ90歳の老婆の姿になってしまった18歳の少女ソフィーに倍賞千恵子、動く城の持ち主で魔法使いのハウルに木村拓哉、そしてソフィーに魔法をかける荒地の魔女に美輪明宏と豪華なキャストが声で参加。『千と千尋の神隠し』で「いつも何度でも」を歌い上げた木村弓の楽曲「世界の約束」を、映画主題歌として倍賞千恵子が歌う。
日本公開:11月20日
(日比谷スカラ座1他全国東宝洋画系)
配給:東宝
きっと『千と千尋の神隠し』ほどは、評価されないと思う。が、私は好き。戦争反対のメッセージは少し感じるものの、そんなに説教くさくなかったので、純粋に楽しめた。懐かしい感じも、あった。ソフィーが三つ編みだったから、アンとかぶったのだろうか。羊が出てきたから、ユキちゃんを思い出したのだろうか。マルクルがマルコと聞こえたのだろうか。神木隆之介くんは声優もできるなんて、恐るべし。「~じゃよ」というおじいさん演技がかわいい。マイブーム! 木村拓哉も最初は危なげだったが、どんどんハウルの役にハマッていき、最後は完璧に王子様だった。本人よりかっこいいかも。『2046』の不評もこれで吹き飛ぶだろう。もちろん空をびゅんびゅん飛び回る、飛行シーンはいつも通り、完璧。
早朝試写だったので「寝ぼけてるのか、私は」と思った。冒頭、ハウルとソフィーの顔だけが他のキャラと完全に違うんだから。とくに目が違うのには唖然。まあ、いつのまにかいつもの宮崎キャラの目になってたけど、この違和感はなかなかぬぐえなかった。声に関していえば、キムタクよりもむしろ倍賞千恵子がどうにも気になって、気になって。老女の声も演じなければならないところで、芸達者な人を起用したかったのだとしても、若き日のソフィーの声はつらすぎる。言い回しも古いし。加えてラストテーマまで歌う。うまいけど、山田洋次監督作で主題歌も歌った『下町の太陽』なんて作品が頭に浮かんで、なんだかテンション下がってしまった。それにしても、ハウルを取り巻く女性陣は全部オババです。ハウルは年増殺し……。「アニメ界のヨン様登場」ともっぱらの噂(!?)
映画の後半の、ソフィーがカルシファーをお城から勝手に出して、暴走していく当たりから話がよく分からなくなり、最後は突然あらゆる問題が一気に解決。その話の流れに多少の不満はあれど、ソフィーが次々とワケ有りの人物を引き連れてしまうその展開が面白い。ハウルの弟子・マルクルは、声を務める神木隆之介君そのままのキュートさだし、宮崎監督が一人で手掛けたというカルシファーは、炎なのに表情が豊か。ウルマンの飼い犬だったヒンは、ご主人を裏切る暴挙に出るし。そして案山子には、まさかの秘密が……。今回は主役2人より、周囲のキャラクターの味とコミカルで奥の深いセリフが秀逸。ちなみにヒンのセリフは「ヒン~」だけ。声を務めた原田大二郎、エライ!
イラスト:micao
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