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第62回ゴールデン・グローブ賞ノミネート

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アカデミー賞の前哨戦とも言われる第62回ゴールデン・グローブ賞各賞のノミネートが12月14日(現地13日)発表された 。『サイドウェイズ』が7部門で最多ノミネートされた他、マーティン・スコセッシが監督を務めた『アビエイター』が6部門、『クローサー』『ネバーランド』『ミリオン・ダラー・ベイビー』(原題)の3作品が5部門と続く。授賞式は2005年1月16日にロサンゼルスで行われる。

 作品賞[ドラマ部門]ノミネート

『アビエイター』
監督:マーティン・スコセッシ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット、ケイト・ベッキンセイル
ストーリー:若き実業家であり、映画ビジネスから航空会社運営まであらゆる分野で活躍したハワード・ヒューズ。彼の波乱に満ちた人生の
秘められた、苦悩、愛、野望を描く。
日本公開: 3月 上映時間: 2時間49分


『クローサー』(原題)
監督:マイク・ニコルズ
キャスト:ジュード・ロウ、ジュリア・ロバーツ、ナタリー・ポートマン
ストーリー: アリス、ダン、アンナ、ラリー。2人の女と2人の男が複雑に絡み合い、予期せぬ結末へ走り出す……。
日本公開: 未定 上映時間: 1時間38分

『ネバーランド』
監督:マーク・フォスター
キャスト:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ
ストーリー: ロンドンの劇場で劇作家のジェームズ・バリは新作が酷評され、失意の中で日課の散歩に出かける。彼はそこで無邪気に遊んでいる子供を目にして新しい物語を思いつく。
日本公開: 1月15日 上映時間: 1時間40分


『ミリオン・ダラー・ベイビー』(原題)
監督:クリント・イーストウッド
キャスト:クリント・イーストウッド、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマン
ストーリー: ボクシングコーチのフランキーとボクサーを目指す女性、マギー・フィッツジェラルドとの心の交流を描く。
日本公開: 未定 上映時間: 2時間17分


『ホテル・ルワンダ』(原題)
監督:テリー・ジョージ 
キャスト:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ニック・ノルティ
ストーリー: ルワンダに実在したホテルのマネージャー・ポールの人生を描く。
日本公開: 未定 上映時間: 1時間50分

『キンゼイ』(原題)
監督:ビル・コンドン
キャスト:リーアム・ニーソン、ローラ・リニー、クリス・オドネル
ストーリー:ハーバードで教育を受けた動物学者のキンゼーは、生物学を受け持つインディアナ大学で出会ったクララと結婚。愛する女性を得たキンゼイは自身の永遠のテーマともいえる性に関する研究を深めていく。
日本公開:未定 上映時間: 1時間58分

 作品賞[ミュージカル/コメディ部門]ノミネート

『エターナル・サンシャイン』
監督:ミシェル・ゴンドリー
キャスト:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、イライジャ・ウッド
ストーリー: ジョエルは、別れた恋人・クレメンタインが自分との思い出を消すために記憶除去手術を受けたことを知り、自分もその手術を試すが……。
日本公開: 3月19日 上映時間: 1時間47分


『Mr.インクレディブル』
監督:ブラッド・バード
キャスト:(声の出演)クレイグ・T・ネルソン、ホリー・ハンター、サラ・ヴァウエル
ストーリー: かつて人気ナンバー・ワンだったスーパー・ヒーロー“Mr.インクレディブル”は今は保険会社の社員として平穏に暮らしていたが、政府の極秘依頼を受けて再びヒーローとして行動をはじめる。
日本公開: 12月4日 上映時間: 1時間55分


『オペラ座の怪人』
監督: ジョエル・シュマッカー
キャスト:ジェラード・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソン
ストーリー: 19世紀のパリ、オペラ座に住みつく伝説の男ファントムの仕業とされる怪事件が多発。それらの事件は、彼が見初めた歌姫クリスティーヌをプリマドンナにするために仕組まれたものだった。

日本公開: 1月29日 上映時間: 2時間10分


『レイ』
監督:テイラー・ハックフォード
キャスト:ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、クリフトン・パウエル
ストーリー: 17歳のレイ・チャールズ・ロビンソンは、バスでシアトルに向かおうとしていた。黒人はバスの席が隔離されていた時代に、目の見えないレイはバスの運転手にバカにされ、暴言を吐かれる。
日本公開:1月29日 上映時間: 2時間32分


『サイドウェイズ』(原題)
監督:アレクサンダー・ペイン
キャスト:トーマス・ヘイデン・チャーチ、ポール・ジアマッティ、ヴァージニア・マドセン
ストーリー:作家志望のマイルスと売れない役者のジャックは、ジャックの結婚祝いを兼ねてカリフォルニアのワイナリーを巡る旅に出発する。
日本公開:未定 上映時間: 2時間3分

 主演男優賞[ドラマ部門]ノミネート
ハビエル・バルデム『ザ・シー・インサイト』(原題)
1969年に俳優や監督を数多く輩出したバルデム一家に生まれ、6歳でショウビズ入りをはたし、10代にはいくつかのTVシリーズに出演。本格的な映画デビューを飾るのは、ペネロペ・クルス主演の『ハモンハモン』。しかし彼の名を一躍世界に知らしめた作品は、ヴェネチア国際映画祭で彼に主演男優賞をもたらした『夜になるまえに』。ゴールデン・グローブ賞にもこの作品で過去にノミネートを受けている。
ドン・チードル『ホテル・ルワンダ』(原題)
1964年ミズーリ州カンザス・シティ生まれ。カリフォルニア・インスティテュート・オブ・ジ・アーツに入学、在学中に映画やテレビ番組のオーディションを受け始め、『ドライブアカデミー/全員免停』(85)に端役で出演。やがてジョン・アーヴィン監督作『ハンバーガー・ヒル』、デニス・ホッパー監督作『カラーズ/天使の消えた街』で重要な役を演じ、以降は貴重な準主役級の脇役として活躍を続ける。1998年に『ラット・パック/シナトラとJFK』(V)でゴールデン・グローブ賞助演男優賞を獲得。舞台演出も手掛けているほか、サキソフォーンの演奏などもするマルチな才能を持つ俳優。
ジョニー・デップ『ネバーランド』
1963年、米ケンタッキー州出身。1984年『エルム街の悪夢』で映画デビューし、1987年のTVシリーズ「21ジャンプ・ストリート」で注目される。確かな演技力を持つ、個性派俳優としてキャリアを積み、インディーズ系や一癖ある作品を好む。1997年には『ブレイブ』で主演の他、監督・脚本を手がけた。『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』ではめずらしく大作に出演、2003年のゴールデン・グローブ賞にノミネートされている。
レオナルド・ディカプリオ『アビエイター』
1974年、米カリフォルニア州ロサンゼルス、ハリウッド生まれ。13歳の頃からTVシリーズやCMに出演し、19歳で『ギルバート・グレイプ』でナショナル・ボード・オブ・レビューの助演男優賞を受賞。ゴールデン・グローブ賞にもこの作品で初ノミネートされる。その後『ロミオ&ジュリエット』『マイ・ルーム』『タイタニック』と順調にキャリアを重ね、『ギャング・オブ・ニューヨーク』で初めてマーティン・スコセッシ監督作品に出演。『アビエイター』は同監督と2度目のコンビ作である。
リーアム・ニーソン『キンゼイ』(原題)
1952年、イギリス北アイルランド生まれ。大学卒業後、舞台俳優になる。スティーヴン・スピルバーク監督に抜擢された『シンドラーのリスト』の演技が評価され、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞にノミネートされている。95年には『ロブ・ロイ ロマンに生きた男』でヴェネチア国際映画祭主演男優賞を受賞。 『キンゼイ』では実在した学者を熱演している。
 主演女優賞[ドラマ部門]ノミネート
スカーレット・ヨハンソン『ア・ラブ・ソング・フォー・ボビー・ロング』(原題)
1984年、米ニューヨーク州出身。1994年『ノース 小さな旅人』でデビュー、『モンタナの風に抱かれて』、『ホームアローン3』で子役として活躍。2003年のゴールデン・グローブ賞では、『真珠の耳飾の少女と『ロスト・イン・トランスレーション』でダブル・ノミネートをはたす。急激に力をつけている若手実力派女優の一人。
ニコール・キッドマン『バース』(原題)
1967年ハワイ・ホノルルで生まれ、1981年にオーストラリアで映画デビューを果たす。1990年の『デイズ・オブ・サンダー』でトム・クルーズと共演しハリウッドへ。「トム夫人」として注目されることが多かったが、離婚後は持ち前の演技力を惜しみなく発揮し、2003年『めぐりあう時間たち』でアカデミー賞主演女優賞に輝いた。その後多くの授賞式の常連となり、今、最も輝いている女優である。2003年のゴールデン・グローブ賞では『コールド・マウンテン』でノミネートを受けている。
ヒラリー・スワンク『ミリオン・ダラー・ベイビー』(原題)
1974年7月30日、米ネブラスカ州リンカーン生まれ。9歳から演技を始め、高校に通いながら本格的に女優の活動を始める。性同一性障害を持つヒロインを演じた『ボーイズ・ドント・クライ』でアカデミー主演女優賞をはじめ、ゴールデン・グローブ賞、LA映画批評家協会賞、NY映画批評家協会賞、ナショナル・ボード・オブ・レビューなど、この年の映画賞を総ナメにした実力の持ち主。
ユマ・サーマン 『キル・ビル Vol.2』
1970年生まれ、米マサチューセッツ州出身。1987年の『ミッドナイト・ガール』で映画デビューし、1988年の『危険な関係』で注目される。1994年のクエンティン・タランティーノ監督『パルプ・フィクション』ではアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。同監督のミューズ的存在である彼女が再びタッグを組み、激しいアクションに挑戦した『キル・ビル』で2003年のゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、その続編で今年もノミネートを受けている。
イメルダ・スタウントン『ヴェラ・ドレイク』(原題)
1956年、イギリスロンドン生まれ。主な出演作は『ピーターズ・フレンズ』『恋におちたシェイクスピア』で、1985年に俳優のジム・カーターと結婚、1児をもうけている。堕胎罪をテーマにした『ヴェラ・ドレイク』(原題)の演技で既にヴェネチア国際映画祭、NY批評家協会賞、LA批評家協会賞、ヨーロッパ映画賞で女優賞を獲得している。今年のゴールデン・グローブ賞でも最有力候補とみられている。
 助演女優賞[ドラマ部門]ノミネート
ケイト・ブランシェット『アビエイター』
1969年オーストラリア・メルボルン出身。1997年に『パラダイス・ロード』(原題)の端役にてハリウッドに進出し、1998年には『エリザベス』の主演を務め注目される。また同作品でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。その後も確かな演技力で主演も脇役もこなす実力派として活躍。2003年アカデミー賞を総なめにした『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは、エルフの女王ガラドリエル役役を演じていた。
ローラ・リニー『キンゼイ』(原題)
1964年、米ニューヨーク生まれ。大学卒業後、ジュリアードで演技を学び、劇場やオフ・ブロードウェイで活躍する。スクリーンデビューは『ロレンツォのオイル/命の詩』で、1995年の『コンゴ』で初主演をはたす。2000年の『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』で評価を受け、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞に初ノミネート、全米批評家協会賞、NY批評家協会賞では見事受賞を果している。
ヴァージニア・マドセン『サイドウェイズ』(原題)
1963年米イリノイ州シカゴで生まれる。『砂の惑星』、『エレクトリック・ドリーム』、『禁じられた恋』などの作品で活躍し、80年代を代表する女優の一人として知られている。これまでに60本近い作品に出演しているが、目立った受賞歴はなく、今回ノミネートされた『サイドウェイズ』で初めてNY批評家協会賞、LA批評家協会賞を受賞している。
ナタリー・ポートマン『クローサー』(原題)
1981年生まれ、イスラエル出身。ダンス・レッスンの帰りにスカウトされ、俳優となり、『レオン』のマチルダ役を2,000人の候補者の中から勝ち取り、映画デビューを飾る。その後は学業を優先させながらも『世界中がアイ・ラヴ・ユー』『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』と順調にキャリアを積み、2003年にハーバード大学を卒業。ノミネート作となった『クローサー』ではストリッパー役に挑戦している。
メリル・ストリープ『クライシス・オブ・アメリカ』(原題)
1949年生まれ、米ニュージャージー州出身。1979年の『クレイマー、クレイマー』以来、ゴールデン・グローブ賞だけでも4度の受賞歴を持ち、アカデミー賞でも主演女優賞、助演女優賞の両方を獲得している。全米批評家協会賞で3回、NY批評家協会賞でも3回、LA批評家協会賞では4回の受賞という驚異の経歴を持つアメリカを代表する女優。
 助演男優賞[ドラマ部門]ノミネート
デヴィッド・キャラダイン『キル・ビル Vol.2』
1936年、米カリフォルニア州ハリウッド生まれ。父は性格俳優のジョン・キャラダイン。不遇な子供時代と長い下積み時代を経て、『アパッチ大襲撃』でスクリーンデビュー。1972年スタートのTVシリーズ「燃えよ!カンフー」で人気を集め、以後150本近い作品に出演しているベテラン俳優。『キル・ビル Vol.2』では愛した女性を瀕死の重傷にまでおいやった殺し屋集団のリーダー、ビルを熱演。
トーマス・ヘイデン・チャーチ『サイドウェイズ』(原題)
1961年生まれ、米テキサス州出身。DJからスタートし、『ジャングル・ジョージ』『フリーマネー』『スコーピオン』と出演作を重ねる。『サイドウェイズ』では脳天気で結婚を控えながらも女遊びができるとワイナリー巡りに旅立つジャックを好演し、ノミネートされる。すでにLA批評家協会賞で同作品が助演男優賞に輝いている。
ジェイミー・フォックス『コラテラル』
1967年、米テキサス州に生まれる。幼い頃からピアノを学び、ボーイスカウトや教会の聖歌隊などの活動にも参加。大学では音楽を学ぶも恋人の勧めでコメディアンとしてショウビジネスの世界に入り、TVを中心に活躍する。その一方で『エニイ・ギブン・サンデー』『アリ』などの映画作品にも出演している。マイケル・マン監督(『コラテラル』)の予想通り、『レイ』と『コラテラル』で男優賞と助演男優賞のダブル・ノミネートを受け、今年の賞レースを騒がせる俳優の一人となった。
モーガン・フリーマン『ミリオン・ダラー・ベイビー』(原題)
1937年生まれ、米テネシー州出身。舞台で活躍し、1971年に映画界に進出。1987年、『NYストリート・スマート』で全米批評家協会賞、NY批評家協会賞、LA批評家協会賞の助演男優賞を受賞。出演作も70本近くを数え、黒人俳優を代表するベテランの一人。『ドライビング Miss デイジー』でゴールデン・グローブ賞を受賞している。
クライヴ・オーウェン『クローサー』(原題)
1964年生まれ、イギリス出身。1984年に王立演劇学校に入学し、その後ヤング・ヴィク・シアターに入る。映画デビューは1988年の『ブルーム』。2001年の巨匠ロバート・アルトマン監督の『ゴスフォード・パーク』をかわぎりに『ボーン・アイデンティティー』『すべては愛のために』『キング・アーサー』と話題作、大作への出演が続き、40歳と遅咲きながらさらなる活躍が期待されている。
 監督賞

クリント・イーストウッド『ミリオン・ダラー・ベイビー』(原題)
1930年アメリカ・サンフランシスコ出身。1954年の『半漁人の逆襲』で映画デビューした後、1959年のTVシリーズ「ローハイド」で人気者となり1964年『荒野の用心棒』でブレイク。マカロニ・ウエスタン劇の立役者となる。その後も『ダーティハリー』シリーズなどに主演し大スターの地位を確立、ほとんどの主演作品で監督と製作を担当している。1992年に監督・製作・主演した『許されざる者』ではアカデミー賞作品賞と監督賞に輝き、その力量が証明された。2003年は『ミスティック・リバー』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。

マーク・フォースター『ネバーランド』
1970年、スイス生まれ。スイスで大学入学資格を取得後、1990年にニューヨークへ移り、ニューヨーク大学で映画を学ぶ。1995年に自らの脚本を映画化した『Loungers』で映画監督デビューをはたす。 同作はスラムダンス映画祭観客賞を受賞している。続く監督・脚本作『Everything Put Together』はインディペンデント・スピリット賞のサムワン・トゥ・ウォッチ賞を受賞し、『チョコレート』ではハル・ベリーにアカデミー賞主演女優賞をもたらす快挙を成し遂げている。

マイク・ニコルズ『クローサー』(原題)
1931年生まれ。俳優としてオフ・ブロードウェイで活躍、やがて舞台演出も手がけ、才能を発揮する。監督デビューは、1966年の『バージニア・ウルフなんかこわくない』で、その翌年には『卒業』でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、NY批評家協会賞、英国アカデミー賞に輝いている。本作で2度目のゴールデン・グローブ賞受賞となるかが注目されている。
 
アレクサンダー・ペイン『サイドウェイズ』(原題)
1961年生まれ、米ネブラスカ州オマハ出身。これまで脚本家としての手腕を発揮しており、『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』でNY批評家協会賞の脚本賞を、『アバウト・シュミット』でLA批評家協会賞とゴールデン・グローブ賞の脚本賞に輝いている。『サイドウェイズ』でもすでにNY批評家協会賞とLA批評家協会賞の脚本賞を受賞している。LA批評家協会賞では監督賞も獲得しているので、ゴールデン・グローブでの監督賞の受賞に期待がかかる。
 
マーティン・スコセッシ『アビエイター』
1942年、米ニューヨーク生まれ。編集の仕事を経て、『明日に処刑を……』で監督デビュー、『ミーン・ストリート』で独自のスタイルを確立、『タクシードライバー』ではカンヌ映画祭グランプリを受賞する。以後、リリースする作品の多くがその年の賞レースを騒がせ、受賞歴も多いが、未だアカデミー賞はノミネート止まりである。2002年のゴールデン・グローブでは『ギャング・オブ・ニューヨーク』で監督賞を受賞している。
 
 主演女優賞[ミュージカル・コメディ部門]

アネット・ベニング『ビーイング・ジュリア』(原題)
1958年、米カンザス州トペカで生まれ、サンディエゴで育つ。サンフランシスコ州立大学へ進学し、演劇を専攻、卒業後は劇団に入団して舞台の道に進む。スクリーン・デビューは1988年の『大混乱』。1990年に『グリフターズ/詐欺師たち』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされる。ゴールデン・グローブ賞には数度のノミネート歴があるが、まだ一度も受賞していない。

エミー・ロッサム『オペラ座の怪人』
1986年、米ニューヨーク生まれ。幼少よりオペラを学び、7歳の時からメトロポリタンの舞台に立つ。13歳でTV出演を果し、スクリーンデビューは2000年の『歌追い人』。その後『ミスティック・リバー』『デイ・アフター・トゥモロー』などの話題作に出演。現在18歳の彼女はハリウッドで最も注目される若手女優の一人であり、今回大人気ミュージカルの映画化でヒロインを吹替えなしで熱演し、見事ノミネート入りを果す。

アシュレイ・ジャッド『五線譜のラブレター』
1968年4月19日、米カリフォルニア州生まれ。母と姉は、ザ・ジャッズというコンビでも活動しているカントリー・シンガー。ケンタッキー大学卒業後、マイスナー・テクニックによる演技法を数年間学んだ後、舞台で活躍。本格的な映画デビューは、1993年の『ディープ・ジョパディー』。以後『恋する遺伝子』『ツイステッド』などに出演。『五線譜のラブレター』で初めてゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。

ケイト・ウィンスレット『エターナル・サンシャイン』
1975年10月5日、イギリス生まれ。両親は舞台俳優で、祖父母も劇団を率いていた役者一家で育つ。13歳でTV出演、17歳で『乙女の祈り』に出演、この作品はヴェネチア映画祭銀獅子賞を受賞している。『いつか晴れた日に』『タイタニック』『アイリス』でアカデミー賞にノミネート。ゴールデン・グローブ賞も数度ノミネートされているが受賞はなく、本作での受賞の期待が高まっている。

レニー・ゼルウィガー『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』
1969年アメリカ・テキサス州出身。1993年の『マイ・ボーイフレンズ・バック(原題)』で映画デビューし、1996年の『ザ・エージェント』でトム・クルーズの相手役を務め注目される。その後主役級で順調にキャリアを築き、2002年の『ブリジット・ジョーンズの日記』2003年の『シカゴ』と2年連続でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされている。『コールド・マウンテン』ではアカデミー賞、ゴールンデ・グローブ賞、英国アカデミー賞を見事受賞。今年は人気作の続編で5年連続のゴールデン・グローブ賞ノミネートとなった。

 主演男優賞[ミュージカル・コメディ部門]

ジム・キャリー『エターナル・サンシャイン』
1962年1月17日、カナダのオンタリオ州ニューマーケット生まれ。これまでに40本近い出演作があり、ゴールデン・グローブ賞へのノミネートは過去に5回あり、そのうち『マン・オン・ザ・ムーン』『トゥルーマン・ショー』で見事受賞をはたしている。『エターナル・サンシャイン』 では忘れらない恋を持つ男性を好演、4年ぶりのノミネートとなった。

ジェイミー・フォックス『レイ』
1967年、米テキサス州に生まれる。幼い頃からピアノを学び、ボーイスカウトや教会の聖歌隊などの活動にも参加。大学では音楽を学ぶも恋人の勧めでコメディアンとしてショウビジネスの世界に入り、TVを中心に活躍する。その一方で『エニイ・ギブン・サンデー』『アリ』などの映画作品にも出演している。マイケル・マン監督(『コラテラル』)の予想通り、『レイ』と『コラテラル』で男優賞と助演男優賞のダブル・ノミネートを受け、今年の賞レースを騒がせる俳優の一人となった。

ポール・ジアマッティ『サイドウェイズ』(原題)
1967年生まれ、米ニューヨーク出身。父親はエール大学で最年少の学長、母親は元女優。自らもエール大学で美術の修士号を取得している。『プライベート・パーツ』で注目を集め、以後『マン・オン・ザ・ムーン』『交渉人』『プライベート・ライアン』などに出演する性格派俳優として活躍。今回ゴールデン・グローブに初めてノミネートされた。すでにNY批評家協会賞の男優賞を獲得しており、受賞が期待されている。

ケヴィン・クライン『五線譜のラブレター』
1947年、米ミズーリー州セントルイス生まれ。ブロードウェイ・ミュージカルで活躍し、『ソフィーの選択』で映画デビューを飾り、『ワンダとダイヤと優しい奴ら』でアカデミー助演男優賞を受賞している。『ソープディッシュ』『デーヴ』『イン&アウト』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされいているが、受賞は逃しており、本作で受賞となるか注目を集めている。

ケヴィン・スペイシー『ビヨンド the シー/夢見るように歌えば』
1959年、米ニュージャージー州出身。舞台を中心に活躍し、『心みだれて』でスクリーンデビューを飾る。1995年の『ユージュアル・サスペクツ』、1999年の『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞を受賞。しかしゴールデン・グローブ賞については、これまで数度のノミネートはあるが、どれも受賞には至っていない。監督・製作・主演を担当した本作で受賞となるか。

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