この作品は幅広い層に絶賛され、泣ける作品として紹介されると思います。ジョニー・デップはこれでアカデミー賞を受賞するのではないかとも言われています。子供と劇作家のお話と聞くと卑怯な泣かせ方をしそうですが笑える部分が多くて全体を通してじんわりあたたかい気分になれる作品です。
バリは子供時代に兄を亡くし母親のために自分の(精神的な)成長を止めてしまった過去があり、子供に絶対的な価値観を持っています。「チョコレート」の監督でもあるマーク・フォスターも過去に同じような不幸があるせいか、そんなバリの描き方に深みがあったように感じました。そしてかなり現実に忠実に描かれています。
1904年、ピーターパンを初めて演じたのは37歳の女性(演出家の妹)だったのですが、これを映像にするのはちょっときついのでは…?と心配だったのですが、この舞台が映画の見せ場でもあり美しくて素晴らしいです!
ただ……………
え~。バリ……ひどい男ではないですか……?
バリ夫妻は家庭内別居状態。奥さんのメアリーは悪人かと思いきや、悪妻っぽく描いてくれていないので夫人に感情移入してしまい、こぼす涙が予定量の半分になってしまいました、私の場合。
未亡人(若くて育ちのいい美女)とその子供達とひと夏バカンスに出かけちゃったら普通出て行くって!!
子供の心を持った大人ならともかく、子供のままの大人とつきあう女性って結構大変だったんじゃないかなぁ。罪な男だ、バリ。
周囲が引いてしまうほどの子供好きと言えば某有名歌手を思い出しました。無粋な噂は共通してますが、きっとどちらも究極の子供マニアなのでしょう。バリに関しては、シルヴィア(ピーターの母)への愛よりもピーターへの愛の方がひしひしと感じられました。 |