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ライター
類い稀な才能を持つ、真面目な性格の人って孤立しがちなんだろうか。うちの夫曰く「貴乃花ってアナキンだね」。なるほど。私には中田選手がそう見えます。
どうかダークサイドに落ちないで……って、前者はもう落ちてんのか。じゃ、誰が パルパティーンなのか。せっかく「選ばれし者だったのに」。
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ライター
つい最近、某誌で邦画『亡国のイージス』で重要な役どころを演じた勝地涼クンを取材。目元涼しい彼にやられ、今度は『妖怪大戦争』の神木隆之介クンのキュートな戦闘コスチュームに見惚れ…。節操のない私。でも、オヤジ俳優好きとしてはやっぱり『メゾン・ド・ヒミコ』で老ゲイを演じた田中珉サンの麗しいお姿にうっとり。
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ライター
イタリアで活躍しているコントラバス奏者4人グループ「オクトバス4」のコンサートへ行った。彼らは囚人服スタイルでジャズやらロックまで演奏してしまう変わり種なのだが、アンコールで「マツケンサンバⅡ」を披露。しかも、♪叩けボンゴ~と日本語の歌詞を、見事な発音で歌いおった。イタリア人にとって日本語は発音しやすいのか? お近くのイタリア人に、「マツケン~」を仕込んでみることをオススメします。
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日米で大ヒットを記録した『ザ・リング』の続編。ジャパニーズ・ホラーの第一人者、中田秀夫監督がハリウッド・リメイク版に挑戦している。主演は前作に続き、ナオミ・ワッツが務める。全米初登場ナンバーワンを記録した本作はホラーの要素以外にも親子愛をテーマにし、ドラマティックな作品に仕上がっている。
日本公開: 2005年6月18日
(有楽座ほか)
上映時間: 1時間50分
配給: アスミック
ドルビーデジタル/DTS/35mm/カラー
TM & (C) 2005 DREAMWORKS LLC. |
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前作をどう収拾するのかと思っていたら、謎は深まるばかり。後半、呪いのビデオの存在がどうでもよくなっちゃってるのは、これはこれでいいんだろうか。根源である『リング』から大きく外れていったような気がするけど。母が子どもを守りたい余りの無礼さにも驚かされる。会社に子どもを連れていくわ、
仕事しないわ、無理いうわ……。子を持つ母の再就職に大きな障害になりそうな映画だ。それでもキャストの迫力に救われた(かな)。やっぱりシシー・スペイ
セクを連れてきた力技はすごい。火を操る『キャリー』と水を操るサマラを対決させたかったんだろう(たぶん)。絶叫顔クイーンのナオミは今回もクール。サ
マラに「んなわけねぇだろ!」的なセリフを吐き捨てる場面は本作唯一の見どころだ。
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ホラー苦手な私ですが、正直、ちーとも怖くなかった。1のとき、顔色悪すぎで物語の中身より、そしてサマラよりも不気味だった息子役の子役も成長
し、ヘタに子役独特な演技臭がして、これまた怖くない。サマラももう慣れっこになってしまい、怖くない。しいて怖いと言えば、サマラの謎を知る女役のシ
シー・スペイセク。さすがかつてホラー映画『キャリー』でアカデミーにノミネートされただけあって、恐怖の演技は別格。ま、中田監督がハリウッドに進出し
た快挙は凄いと思うし、どっかーんとカネかけた映像もこりまくってるけれど、やけにキレイで映像から得体の知れない何かを感じるような怖さがない。やっぱ
りジャパニーズホラーはもわわわーんとした湿度ある日本で作ってこそ、ねっとりとした怖さが出るんじゃないかと思うんですけどねー。
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前作『ザ・リング』の時に、サマラ出生の秘密に微妙な違和感を感じていたが、『ザ・リング2』ではさらに大きなズレが生じ、いかにして「ビデオを
見たら死ぬ」という呪いを解くかという謎解きはどこへやら。レイチェルの母性が強調された展開や、大量の水を使用したりと、まるで『仄暗い水の底から』
だ。たぶ ん、中田監督も『ザ・リング』をいかにして続編へと繋げていくか最大の努力をしたんだと思うんだけど……。中田監督が、監督作がハリウッドで評価
されても、無名の日本人というだけでなかなかメガフォンをとらせてもらえなかった苦悩は知っている。作品の出来には不満が残るけど、ハリウッド・デビュー
&大ヒットという実績には拍手を送りたい。
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シスの暗黒卿ダース・ベイダー誕生の秘密が明かされるシリーズ完結編。アナキン役のヘイデン・クリステンセンをはじめ、『クローサー』でゴールデン・グローブ賞を受賞したナタリー・ポートマンのほかユアン・マクレガー、サミュエル・L.ジャクソン、クリストファー・リーなど前作の豪華キャストが集結。映画史上最大の2100カットというデジタル処理は超絶な映像美を作り出した。アナキンとオビ=ワンの最終決戦シーンは映画史に残る迫力。
日本公開: 2005年7月9日
(日劇1他)
配給:20世紀フォックス映画
(C)Lucasfilm Ltd. &TM.All Rights Reserved.
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冒頭、ユアンの英語がとってつけたように、イギリス訛りで、思いっきりアレック・ギネスを意識してる模様。それだけで、いよいよエピソードIVへ
のバトンタッチが始まるのか~っとワクワクさせられる。ストーリーは誰もが予想してた通り。余りに急速にアナキンをダースベイダーにしなきゃなんないの
で、ちょいと彼がわがまま坊やに見えなくもないが、構わない。いや少年ぽい体をあそこまで鍛えただけで、◎だ。だって、これはお祭り映画だもの。新旧名物
キャラが登場し、これまでいいとこ見せられなかった人も活躍して、祭りはさらに盛り上がる。ただし、クワイ=ガンを出さないのはどうにも許せない。Iの演
技がよかったナタリーも、悲劇を構えすぎたのか。かなりの大仰な演技で、興ざめだ。
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旧3部作のころは青春真っ只中だったもんで、それぞれの映画とともに当時の思い出が甦り、懐かしくなった。と同時に、これで終幕かと思うと、一抹
の淋しさが……。なので、わかっちゃいるけど、ダースベイダー誕生前に、オビ=ワンが声を振り絞って、「選ばれし者だったのに……」と嘆く姿は胸に来る。
アナキンが次第にダークサイドにハマっていくあたりや、マスクをつけられ、遂にベイダーと化すところもムチャクチャ切ない。ヘイデン・クリステンセンも
『エピソード2』の時の演技を思い返すと、今回、格段に成長してるのが見て取れる。それに比べて、ナタリー・ポートマンの鈍な演技。ルーカス監督の演出不
足か。そういや、パドメの妊娠についてはあっさり。だーれもツッコミ入れません。まあ、そんなことにかまってられないほど、ジェダイ騎士たちもみーんな戦
いに忙しかったということか。そして、旧3部作がつながるーぅ。
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カンヌ映画祭で見た。プレス試写だというのに、オープニングで「ウォー!」、アナキンがダースベイダーになった瞬間に「パチパチ!」、最後にア
ミダラが双子ちゃんを産んで「ヒュー!」と大盛り上がり。その昔、SWのミュージカルを見に大阪城ホールへ行ってC3-PO型の容器に入ったかき氷を購入
した過去がある筆者ですが、ハッキリ言ってSWシリーズにあまり思い入れナシ。そんな筆者でも、28年間に渡ったSWシリーズ終焉を見届けた満足感アリ。
相変わらずヘイデンは学芸会レベルの演技だとか、ツッコみたいところはちょこちょこあるが、今回は失笑のラブシーンもないし、ジョージ・ルーカスの長年の
功績をたたえて辛口控え目。寛大な気持ちで見ちゃいました。
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クリスチャン・ベールを主演に迎え、バットマン誕生の伝説を描くエンターテインメント超大作。監督は『インソムニア』のクリストファー・ノーラン。リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマンなどの演技派に加え、日本の渡辺謙も出演している。ヒロインを演じるのは、ケイティ・ホームズ。人間ドラマにスポットをあてた構成は既存の『バットマン』シリーズとは一線を画す。
日本公開: 6月18日
(丸の内ピカデリー1ほか)
上映時間:2時間14分
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2005 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved |
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何だ、このイギリス勢にこだわったキャスト。おかげで、エンターテインメント作品なのに、文藝の香りすら漂ってくるのだ。ありがたや、(演技的
に)超豪華な布陣! 断然脇なのにブルース・ウェインの父にはライナス・ローチがいるし、セリフがほとんどないホームレスは『スナッチ』のおっさんだ!
もちろんメインも言うことなし。執事役のマイケル・ケインが「Never(決してあなたを見捨てませんよ)」と一言言っただけで、涙がつ~っと流れ落ちて
きた。コミカル部分はゲイリーが担当。本来なら、主役よりかっこいい(と私は思う)男なのに、オーラ消しまくるのが本当にうまい。元祖マスク俳優健在だ。
日本では謙さんの出演が相当、取り上げられてたが、思ったほど活躍してないんだ、これが。
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子供のころに観たTVシリーズのもっこりパンツのアナログなバットマンのときから、バットマン好き。で、今回のクリスチャン・ベールですが、ネク
ラで屈折していて、繊細なお坊ちゃま風な面影もあり◎。しかし、私はその他のキャラに狂喜乱舞! 執事アルフレッド役のマイケル・ケイン始め、リーアム、
モーガンなんて名優がぞーろぞろ。おまけに、えっ、こんなところにルドガー・ハウアー、バットマン父にライナス・ローチでござい。すごいねー、盆と正月が
いっぺんに来たみたいだ。しかも、ゲイリーが、たまにはいいかもの正義の味方。ともかく、オヤジ俳優わくわくランド。ロイヤル、ストレートフラッシュだ、
捨てるカードなしっ! それにしても、どーでもいい話なんですが、バットマンも修行先は山奥。瞬間、私の頭の中はレインボーマンのテーマソング……。
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今回はバットマン誕生秘話物語。あのボディスーツは自ら黒に染めたものだったり、マスクは中国で大量生産されたモノだったりという20「へぇ~」
ぐらい押したいバットマン・トリビアが満載。スーツを自らデザインした『スパイダーマン』しかり、空を飛ぶ練習をしていた『ゼブラーマン』(哀川翔アニキ
ね)だったり、スーパーヒーローの隠れた努力を見せられると愛おしくなっちゃう。それにしてもクリストファー・ノーラン監督、スゴイ! 『インソムニア』
に続いての思いっきり雇われ仕事でも、モーガン・フリーマンやマイケル・ケインといった大物の味を巧みにまぶしつつ(あっ、ケン・ワタナベも出てるね)、
手堅く仕上げてきた。いっそ、シリーズを全部作り替えてくれ!
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2004年度ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞と主演女優賞のダブル受賞を果たしたマイク・リー監督の衝撃作。主演は『いつか晴れた日に』『恋におちたシェイクスピア』のイメルダ・スタウントン。法律違反であると分かっていながらも、貧しい女性のために堕胎の手助けをしていた一人の女性がたどった数奇な運命を淡々と描く名作。
日本公開: 2005年7月9日
(銀座テアトルシネマ)
上映時間: 2時間5分
配給:東京テアトル
(C)2004 VERA DRAKE Limited/ Les Films Alain Sarde/ Uk Film Council.
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ヴェラおばさんのした事に善悪の判断を下すわけでなく、ニュートラルな視点で、描いているのが巧妙だ(そういうテーマで取り沙汰するなら、『おわ
らない物語 アビバの場合』の方がシビア)。ベースの物語はどうあれ、家族の絆ができすぎではあるが、感動的。妻の善意を盲信する夫もよかったが、その兄
を立てようとする弟が素晴らしい。自分が築いた家族を守るためには、元の家族を犠牲にするような人が多いなか、この兄弟愛は本当に美しかった。ぜひ、あの
兄弟(近況参照)にも見習ってほしい。マイク・リー作品ではあるが、こんな作品が脚光を浴びること自体、さすが欧米だ。日本でいえば、市原悦子主演映画が
作られ(まず、ないし)、ヒットするようなもの。しかもオスカーまでいくなんて。
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違法なことと知りながら、人を救うために無報酬で行っていた女性の物語。一歩間違えば、えせヒューマンドラマになりかねないのに、主人公ヴェラ・
ドレイクを演じたイメルダ・スタウントンが素晴らしくリアルだ。1950年代の英国、家族4人で毎日食卓を囲めるだけで幸せと感じる女性はいただろうと観
るものにその実態を感じさせるほど、善良なるヴェラ・ドレイクを体現している。とくに、彼女と夫の細やかな心の通い合い……夜、二人で寝るシーンなど微笑
ましく、ささやかな幸せの積み重ねがある夫婦の人生がイメージさせられる。で、スタウントン以上に夫役の俳優が後半、演じる妻との対峙のシーンは出色。た
だ、物語としてやっぱり出来過ぎキレイ過ぎで、イマいち、ハマリきれなかった。
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昨年のヴェネチア映画祭で金獅子賞を受賞した時、マイク・リー監督が「この映画をコンペから落としてくれたカンヌ映画祭に感謝したい」とコメント
し、腹を抱えて笑わせて頂いた思い出の作品(笑)。でもね、この映画を見ればリー監督の強気な発言もよく分かる。1950年代の労働者階級が集まる英国の
風景や、貧しいながらも支え合っている家族の雰囲気が本当にリアルで、スコーンと観客をスクリーンの中に導いてくれるんだな。ただ脚本も、イメルダ・スタ
ウントンの演技も、監督の演出もつっこみの余地がないほどパーフェクト。人間も映画も、どこかスキのある方が好きな筆者としてはちょっと面白味に欠けるんですけどネ。
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新世代のヒーロー、ダーク・ピットが世界の危機を救うために活躍するスペクタクル・アドベンチャー超大作。主演は『U-
571』のマシュー・マコノヒー。共演はペネロペ・クルス。監督は『クライム・エンジェル』のブレック・アイズナー。広大なサハラ砂漠を舞台に繰り広げられる激しい攻防に注目。
日本公開: 2005年6月11日
(全国松竹東急系)
上映時間: 2時間4分
配給:ギャガ・ヒューマックス共同配給 / 松竹
カラー/ドルビーデジタル/SDDS |
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マコノヒーとスティーヴ・ザーンという最強お調子者コンビが主役。案の定、大味なアクションとコミカルな内容で、何も考えず笑って観るにはちょう
どいい映画に。さらにファンキーな音楽が能天気度に輪をかける。が、映画がバカ丸出しでも、出演者は気を付けよう。最大の問題はヒロインのペネロペ。登場
シーンこそ、女医らしく振る舞っているものの、後半はただキャピキャピしてるだけ。彼女はバカ二人を締める存在であるべき。なのに、主役3人の中で一番は
しゃいで、どうする。役作りがぶっ飛ぶほど、撮影が楽しかったのはうかがえるんだけど、そんな手ぬるい事でいいのか。かわいいだけで通用する年齢でもない
はず。アメリカ一素敵な体を持つというマコノヒーのなで肩くらい、台なしな存在だ。
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「007」や「インディ・ジョーンズ」を引き合いにしてるけど、砂漠が舞台になるからか、作品のテイストは『ハムナプトラ』ちっくの大娯楽映画。
主人公もマシュー・マコノヒーが演じたせいか、なんとなくB級な感じ。原作は未読なので、彼がダーク・ピットのイメージに合っているのかどうかはわかりませ
んが、汗まみれ、砂まみれになって奮闘するあたり、知力が足りなくても、これぐらいのヒーローなら、俺もなれそう、なんてオヤジたちの夢から近いヒーロー
像を体現してる気が。しかも、スティーヴ・ザーン扮する幼稚園時代からの相棒とのやり取りが、やんちゃなガキの遊びを見ているようで楽しい。しかし、注目の
ペネロペはお色気に欠けてブーイングの嵐……。トム様を踏み台にしてハリウッド入りしても、未だ脱いでなんぼのもんと思われているとは、なんだかなー。
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この映画は、「なぜペネロペちゃんはこの男に惚れたんだ?」という疑問を解明するために鑑賞させて頂いた。だってマシューと言えば、「こんなに短足な外国人見たことない」と驚愕したほどのスタイルの悪さに、"ボンゴ野郎"という前科もある。言ってみれば、スキのない元カレのトム・クルーズとは対極
な男。だが、映画を見て納得。ペネロペちゃんが砂漠で砂まみれになり、ジャッキー並に列車飛び乗りを披露するなど、ハリウッドのお高い女優たちには絶対や
らせないであろう無茶なアクションが満載。またペネロペちゃんがいい表情をしているんだ。でも「危機的状況で出会ったカップルは長持ちしない」って、『ス
ピード』のセリフでも言ってたもん。ペネロペちゃん、目を覚ましなさい!
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イラスト:micao |
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