ライター
ヨガを始めて3ヶ月。あんなに辛かった頭痛・腰痛が嘘のようになくなり、月に何度も通っていた鍼にも一切行かなくなりました。きっかけはグウィネス・パルトロウ。体動かすのに無縁そうで、運動神経もあまりよさそうじゃないイメージの彼女もやってるのなら、私にもできるだろう、という理由。
ライター
先日、小3になる姪っ子と子供と楽しめる試写会で『キャプテン・ウルフ』を観た。ヴィン・ディーゼルのズッコケぶりに会場は大ウケ。真後ろにいた
ガキ軍団は大はしゃぎで、人が座ってる椅子の背をがんがん蹴りまくる。隣の親は爆睡中。子供を持つ身じゃないんで、わかりませんけどねー、寝る間があった
ら、ちゃんと映画鑑賞の方法を教えよーよ。
ライター
『トップガン』のデジタル・リマスター版が公開されるというワケで、試写を見た。オープニングの♪ハイウェイ、トゥ、ザ、デンジャ・ゾーン~に
「キャッ!私の青春」と悶絶しまくり。が、やがてやってきた「この頃のトム・クルーズは、かっこよかったなぁ」という妙な侘びしさが……。トムぞー、あんたの今の笑顔はチョイ怖い。この映画を見て初心を思い出しなさいッ!
60年代、アメリカでテレビ放映され人気を博した“サマンサ”を中心に繰り広げられるラブ・ファンタジーを映画化。主演はアカデミー賞女優のニコール・キッドマンと『オースティン・パワーズ』のウィル・フェレル。共演も『愛と追憶の日々』のシャーリー・マクレーンと『バットマン・ビギンズ』のマイケル・ケインという豪華な顔ぶれ。監督は『ユー・ガット・メール』のノーラ・エフロン。ニコール・キッドマンのキュートなファッションと衣装は必見。
日本公開: 2005年8月27日
(丸の内ルーブル ほか)
配給: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
(C)2005 Sony Pictures Entertainment (J) Inc. All Rights Reserved.
さすが旬のニコール。クラシックな衣装も、年の割にカマトトぶった演技も、かわいく好印象。が、問題は相手役のウィル・フェレルとの相性の悪さ。
もともと「奥様は魔女」は魔女だから、人間的常識がわからない素っ頓狂なサマンサの行動に、良識ある人間ダーリンが振り回されるという図が面白いもの。なのに、ウィルこそ良識とはかけ離れたコメディアン俳優であり、そこが彼の良さでもある。むしろ好きな俳優だけど、今回の起用は疑問。ウィルらしさが出るの
は夢の中の全裸シーンくらいか、残念。シャーリー・マクレーンのエンドラやクララ叔母さんは昔キャストに似てていい。クララ叔母さんは吹替が秀逸だったので、声のイメージが違ったけど。見どころはマイケル・ケインのグリーンジャイアント。
親離れして、初めて人間界で一人暮らしできると舞い上がる魔女を演じるニコール。実年齢が38歳で、ブリッコはキツすぎないか? でも、その美しさがどんどん人間離れしてるニコールに、魔女という役はある意味、ハマってる。実際、今回は物語なんかより、チャーミングなニコールが見ものだ。ピンクのカーディガンをはじめ、コンサバなファッションもお似合いで、書店のシーンでかぶってた帽子がとてもかわいい。ああ欲しいっ! しかし、ダーリン役のウィ
ル・フェレルとは相性悪し。合っているのは、互いに身長が高いってところぐらい。『ズーランダー』も近作の『メリンダとメリンダ』のときはもうちょっと笑えた気がするが、本作ではサムい。それにしても、往年のドラマのリメイク版を作るという話で、劇中にガンガン、昔のドラマのシーンが流れ、観ていると、懐かしい気持ちになるが公開に合わせて、オリジナル版のDVDも発売。商魂たくましい。
まんまドラマをリメイクするかと思いきや、魔女のイザベルちゃん(ニコ様)がドラマのリメイクに出演するという変化球に3点。「ちぇっ、やっぱダーリンはジム・キャリーだよな」とウィル・ファレルのルックスに-3。その-を補っても余るほどのニコ様のかわいさ&オリジナルドラマのいじり方に10点満点! ってことで、個人的には大満足。このニコ様の奮闘のウラには、サンドラ・ブロックと魔女デカ女姉妹を演じた『プラクティカル・マジック』という布石
があったことを忘れてはいけません。日本では、さほど話題にならなかったこの映画。しかし、ニコ様がいかに人間離れした役が似合うかを実証するものでし
た。ニコ様には抹消したい過去かもしれないけど。
『ジョゼと虎と魚たち』の犬童一心監督と脚本家・渡辺あやのコンビが海辺に建つゲイのための老人ホームで繰り広げられるひと夏の出来事を独特の感性で描く。主演はオダギリジョー、柴崎コウ、田中泯。アニメ映画『源氏物語』以来18年ぶりに細野晴臣が映画音楽を手がけたことでも話題になっている。柴崎コウがノーメイクで演じたヒロインは存在感にあふれ、彼女が演じるキャラクター心の動きは、観るものの共感を呼ぶ。
日本公開: 2005年8月27日
(シネマライズ ほか)
上映時間: 2時間11分
配給: アスミック・エース エンタテインメント
ヴィスタサイズ/ドルビーSR/カラー
(C)2005『メゾン・ド・ヒミコ』製作委員会
負け犬女性全盛のいま、ゲイの人たちのことだけを心配するのもどうかと思うが、でもこのゲイの老人ホームというのは本当に必要な施設だと思う。入室している人々をあまり有名でない俳優陣で固めているのがまたリアルで、ドキュメンタリーを見ているようで興味深かった。ゲイとはいえ、実は女性と関係があったり、子どもまでいる人も複数いて、ゲイらしからぬなぁと疑問もわくが、大人のためのファンタジーとして見れば、心温まるいい作品だ。柴咲コウが眉毛ボウボウでぶっさいくな娘を演じているのも新鮮。彼女が父親に浴びせる言葉も女からしてみれば、すごく共感できるセリフ。気になったのはアニメ~振り付け部分。微妙なポップさ加減が突き抜けた感もなく、浮いている印象。
田中泯さんのなんて素敵なドレス姿。オダギリジョーが愛人なら、ま、彼じゃなくちゃバランス取れませんな。ほかのゲイのオヤジたちを演じた役者も見事だ。日頃は地味な名脇役だったりする人が、はじけまくってる。改めて芸達者なのだなとしみじみ。時代劇や極道もので悪役の多い井上博一さんが、引き締まったヒップを披露してるのも凄い。66歳とは思えぬ鍛えた体に役者魂を感じます。それに対して、ほとんどすっぴん、仏頂面でもキレイな柴咲コウ。
んー、若いって素晴らしい。彼女がバスガイドのコスプレで、『また逢う日までを』オダジョーと歌って踊るシーンはキュートです。ラストはちとベタすぎるけど、希望あるエンディングで修めたところがいい。観終わって、ほんわか心地いい。
ゲイの老人ホームを舞台にしたこの作品。聞くところによると、ゲイである春彦(オダギリジョー)が沙織(柴咲コウ)とベッドシーンに挑んだりとか、ところどころ「ありえないっ!」とゲイの方たちが異議を唱える描写があるようです。気になる方は致し方ないですが、性の問題を超えて、異世界に住む人々が互いを受け入れて触れ合っていくという過程が丁寧に描かれていて、良質な人間賛歌の映画だなぁとしみじみ。特に、親と仲違いしている筆者にとって、ゲイの父親と沙織の関係には興味津々。親子というのは、どんなにモメていても、いつか分かり合える時がくるのでしょうか? そんな悩める子羊の皆さん。この映画がいい参考になるかもしれません。
『シュリ』『JSA』のソン・ガンホ主演、製作費85億ウォン(約8億5000万円)をかけた超大作。共演は『リベラ・メ』『オールド・ボーイ』のユ・ジテ。厳冬のニュージーランドで長期ロケを敢行し、ソン・ガンホもみっちり山岳訓練を受けて挑んだ意欲作。音楽は「めぞん一刻」『イノセンス』などの川井憲次が担当。韓国で初めて南極を描いた映画として話題になっている。
日本公開: 2005年8月27日
(シネマ有楽町 ほか)
上映時間: 1時間55分
配給: シネカノン
提供: シネカノン/アミューズソフトエンタテインメント/衛星劇場
シネマスコープ/カラー
(C)2005 IMPictures/Sidus-dist.by CineQuaNon
ソン・ガンホVSユ・ジテという新旧演技派のぶつかり合い。楽しみにしていたら、全編それだけだった。二人がただ壊れていくのをじっと追っているだけ。演じている本人たちだけは、ものすごい充足感を得られた仕事だろう。観ている方はどう受け止めればいいのか。しかも理由もよくわからん。笑ったのは隊のメンバーがあまりに全員身勝手なこと。何か問題が起きたとき、「何であいつを最後にした」「じゃ、なぜ止めなかった」と水掛け論のうえ、「もうその話はやめよう」とか言い始めて、びっくり。人が一人死にかけてる場面ですら、互いの責任のなすり合い。それはそれで面白かったが、それなら、どっきり的いたずら番組を見ていた方がよっぽど製作費もかからず、リアルだし、面白い。
不幸にして遭難してしまった『八甲田山 死の彷徨』みたいに内容が濃厚なのかと思っていたら、『シャイニング』のようなサイコホラー色が強い作品。
カリスマ的な隊長をソン・ガンホが演じ、期待通りの演技のうまさで引っ張られるし、追い詰められた彼の狂気に満ちた表情には恐怖する。でも、問題を抱えた人だってことを、隊員もわかっていながら命がけの探検の隊長に選ぶか? とか、ベースキャンプに、若いおねぇちゃん(『オールドボーイ』のカ
ン・ヘジョン)がたった一人で大丈夫なのか? とか、素朴な疑問がわいてくる。終わってみれば、ツッコミどころ多々。驚きの結末には、思わずありえなーいと言いそうになる。2ヶ月間のニュージランド撮影での頑張りは察するが、内容はB級ホラーどまりって感じ。残念。
ソン・ガンホとユ・ジテの実力派俳優を起用し、多額の製作費を投じながら、とうとうやっちゃいましたね。韓流ブームに水を差すような「なんじゃこりゃ?」と松田優作ばりに叫びたくなる珍品の輩出を。ストーリーのダメダメぶりはさておき、何が親指を下に向けたくなったかと言ったら、ちーっとも南極の
寒さが伝わってこない映像。私しゃ、数年前にカナダへオーロラを見に行った際、-48度を経験した"にわか寒冷地評論家"。その時、口元をマスクで覆ったら漏れた吐く息のせいでまつげが凍り、ちょっと寒さを我慢したら指も凍傷になりかけた。楽しみにしていた犬ぞりも、「犬の足が切れて血が出る」という理由で中止ですわ。まずは『南極物語』や『八甲田山』を見て、お勉強し直しなさい。
現在爆発的な人気を誇っている矢沢あいの同名少女漫画が、中島美嘉と宮崎あおいを主演に迎え実写化された。“ナナ”という
2人の女の子を主人公に、等身大の恋愛と友情を描いた群像劇。物語は原作の5巻目までを忠実に映像化しており、原作ファンでもキャスティングやストーリー展開を違和感なく楽しめる。特に中島が歌うライブシーンは圧巻で“ナナ”のイメージそのもの。
日本公開: 2005年9月3日
(全国東宝系)
上映時間: 1時間54分
配給: 東宝
(C)2005 「NANA」製作委員会
ナナとハチの並んだ画が完璧で、映画化8割は成功だろうと思って、ふた開けたら、ひぃ~っ。中島美嘉、演技固っ。二人以外のキャストも愛なさ過ぎ。成宮は小犬的でイメージ通りだが、他のメンバーはロックじゃない。監督、あまりにもロックに思い入れがないのでは。コミックの「NANA」の場合は、
ロックに付随したビジュアルなのだが、映画はビジュアルのみ活かされ、とても空虚だ。一番、キツいのはレンとナナのお風呂シーン。少女漫画の原作を、そのまま映像で突きつけるとは。真剣に「NANA」を読んでた自分に赤面。だいたい「NANA」のエピソードから考えれば、ハチと章司の恋より、タクミとノブの三角関係が面白いはずだが、なぜここをピックアップ? 中島が歌うブラストの曲はあまりにラルク、がっかり。
宮崎あおい演じる小松奈々。まあ、ラブリーなファッションでカワイイんですけど……。が、すみません、ベタベタしゃべり、女のコ女のコしてるキャラクターって、どうにも苦手なんです。原作が未読なので、きっと漫画のキャラクターがこうなんだろうと思って観たが、辛かった。もっとも、もう一人のナナ
を演じた中島美嘉は、なんだか地でそのまんま演じてるんじゃないかってぐらいの抜け感があったし、松田龍平との入浴シーンなどで二人が会話するあたりは、
微妙な心の揺れが見えて『アベック・モンマリ』や『とらばいゆ』などで大谷監督が見せた演出の上手さを感じたけど……。あと、とっても気になったことが。
とにかく登場人物たちが、あたりかまわずタバコ吸ってます。嫌煙運動家から文句来ないか、大丈夫か?
遅ればせながら、映画を見た後に原作を読破。映画を見た時に感じた妙な違和感が、原作を読んで確信へと変わりました。中島美嘉と宮崎あおいは原作のイメージ通りだけど、映画全体が、原作をなぞっている、キャラクターを物真似していると感じる物足りなさ。映画の中で、役者それぞれが生きていないのだ。その最も象徴たるが、レン(松田龍平)。あるミュージシャンも言っていたっけ。「役者にただギターを持たせてステージに立って、"ハイ、ミュージシャンです"なんて甘い」って。同感です。原作のイメージを大事にする気持ちは分かるけど、映画ならではの演出や仕掛けも欲しかったな。映画版『タッチ』(←
これ、最高!)を見た後だから、余計にそう思う。
40年以上も世界でベストセラーになり続けている「チャーリーとチョコレート工場」を映像化したファンタジック・ムービー。鬼才ティム・バートン監督とジョニー・デップがタッグを組み独特の世界観を作り出した。共演に『ネバーランド』のピーター役で天才子役として世界中から注目を集めたフレディー・ハイモア。原作には描かれていない工場長ウィリー・ウォンカの子供時代も明らかにされる。工場の従業員である小人のウンパ・ルンパのダンスといろいろなジャンル音楽で奏でられるコーラスは見逃せない。
日本公開: 2005年9月10日
(丸の内ピカデリー2 ほか)
上映時間: 1時間55分
日本語字幕:
配給: ワーナー・ブラザース映画
(C)2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
ドギツイ色のシュールな演出に爆笑連続。マイコーに似ていると噂のジョニデだが、妙な前髪と白塗りとコスプレ衣装はそれ以上にマーク・ボラン。子どもが問題起こすたび、登場するウンパ・ルンパは初回登場以降、衝撃こそ薄れるが、それでもマンボ、ソウル、クイーン風ロックと毎回、音楽ジャンルが変わり、楽しい。フレディ・ハイモアくんがいい子過ぎて、彼がセリフを言っているだけで、目がうるんだ。かわいい。が、既に13歳。大丈夫か。選ばれた子どものなかに、アジアの子がいないのは寂しかった。罪滅ぼしなのか、荷物の送り先が東京で目立ってた。終盤は監督、最近お気に入り(?)の父子感動シーン。試写会ではチョコレートの匂いがするという試みが。私はひどい頭痛になり、ありがた迷惑。
原作に忠実らしい、と聞いて、試写を見た後から原作を読んでいる。なるほど、面白おかしなファンタジーだ。でも、チョコレート工場の社長、
チャーリー・ウォンカ氏に扮したジョニー・デップの扮装はちとやりすぎでは? 奇妙な白塗りメイクにオカッパ頭、そしてやけに真っ白ピカピカの歯でニーッ
と笑われると、不気味に見えて怖すぎーっ。こんな姿で、カラフル&シュールなチョコレート工場の中を案内して、選ばれた5人の子供たちは、一人また一人消えていく。なんだかホラー映画みたいに思えるのは私だけか? 小人の集団ウンパ・ルンパもユーモラスっていうより、これも怖すぎ。凝りに凝ってるセットを見ると、ティム・バートンが楽しんで作ったことはわかるが、原作はもっとかわいらしい物語ではなかったけ……? ということで、子供と楽しもうと思って映画を観ようという人は、くれぐれも要注意!
おかえり! ティム・バートン&ジョニー・デップ。お子ちゃまも楽しめるファンタジーを装いながら、小○、貧乏、デブ、そして老人とフリークな登場人物てんこ盛りのこの作品。劇場で、「お母さん、あのウンパ・ルンパって何?」という子供の素朴な質問が飛び交うことでしょう。そしてリス=かわいい小動物という子供の規定概念を覆すシーンも登場し、「リスって怖いよぉ」といういたいけな子供たちの悲鳴もこだましそうです。まさに『シザーハンズ』や『ナイトメアー・ビフィア・クリスマス』などで独自の世界を築き上げてきたバートンの面目躍如。『PLANET
OF THE APES/猿の惑 星』の後遺症もやっと癒えてきた? いや、開き直った結果かも?
イラスト:micao
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