ライター
ピのコンサートに行ってまいりました。顔小さい。のに、体すごい。そして、踊りうまい。さらに、表情かわいい。老いも若きも女だらけで武道館が大奥化したのも納得の素敵さ。観てるだけで、2,3歳は若返られそうでした。ちなみにヨン様ファンにはリウマチが治った(!)人がいるそうです。
ライター
『頭文字D』の主演俳優ジェイ・チョウが来日、TV取材を受けてる場面に遭遇した。ミニスカポリスのおねーちゃん二人とやり取りしてるシーンでしたが、「私たちは日本の大スター」と連呼してる女のコたちにかなり引いてたジェイ。台湾芸能界の長者番付No1ですからねー。お仕事とはいえ、やってられなかったろーな、たぶん。
ライター
今年のヴェネチア映画祭は深作欣二監督らの日本映画特集。で、チェコとイタリアの日本映画ツウと話していた時のこと。「倍賞美津子はいい女優だな」(チェコ人)。「それ、誰?」(イタリア人)。「アントニオ猪木の元妻だよ」(筆者)。「OH!」(イタリア人)。イタリアでは新日本プロレスの中継をやっていたことがあり、猪木は有名。招待上映された映画「妖怪大戦争」でも、猪木に関するセリフで笑いが。何が海外で通じるのか、分からんモンやねぇ。
山田風太郎の「甲賀忍法帖」を、仲間由紀恵とオダギリジョーを主演に迎え映画化した究極アクション・エンターテインメント。監督は『弟切草』の下山天。共演は黒谷友香、椎名桔平ら人気と実力を兼ね備えた面々が勢ぞろいした。運命的に出会い、愛し合いながらも殺し合わなくてはならない男女の姿を描く。忍者たちが操る術を最新のVFXで迫力ある映像に仕上げている。
日本公開: 2005年9月17日
(丸の内ピカデリー2 ほか)
配給: 松竹
(C) 2005 松竹/日本テレビ/衛星劇場/読売テレビ/読売新聞
「こんな風にやっときゃ、うけるんじゃないの?」的なノリで作られたような印象。だいたい対決する伊賀と甲賀忍者、5人ずつのキャラが完全にかぶっているってどういうこと。『ドッジボール』(6人だが)では、対戦もせず消えていったチームですら、もっと個性的だったよ。しかも精鋭の割にいとも簡単に死んでいく。なかには出てきた途端、即死の人も。身を持って主人を守るたって、こんなにすぐ死んじゃ意味ないじゃん。椎名桔平の紫の口紅とか、マンガか。黒谷友香だって、もっと妖艶にしようと思えば、いくらでもできそうなのに、ずっと一本調子。CMの方が大胆だよ。CMといえば、仲間は風邪薬CMのナレーションも忍者のセリフもすべて同じトーンなんだな。オダジョー、気の毒だ。
登場人物たちは忍者なのに、目で相手を秒殺する仲間由紀恵に、殺しても殺しても死なない椎名桔平とか、ほとんどが、修行の末に秘術が使えるようになったというより、特殊能力。全員ミュータントのXメンみたいだ。おまけに、忍者なのに、殺し合いをしたくないとゴネまくるオダギリ扮する主人公。『仮面の忍者・赤影』を映画化した『RED SHADOW 赤影』が殺さない忍者という設定にして失敗したのに、同じ轍を踏まんでもいいんじゃない。"ディスカバー・ジャパン"みたいな美しい風景の中に、オタギリ・ジョー&仲間由紀恵の見目麗しい姿は映えますが、それだけじゃあ……。日本初の個人向け映画ファンドによる作品なんですけど、これで投資家に利益配分できるのか? もし私が投資してたらぶち切れるネ。
今年のカンヌ映画祭で海外のバイヤー向けに12分間ぐらいの映像を作って、「すごい」と鼻息荒かった松竹スタッフとどうも微妙な距離感を感じていたのだが、完成した作品を見てさらにその距離が広がった。恐らく映画会社側は『グリーン・ディスティニー』とか『HERO』を目指したのだろうけど、リンゴを見ながらバナナの絵を描いちゃったくらいの大きな差がある。そんな絵を描いちゃった罪はデカい。曲がりなりにも、日本映画初の個人から出資金を募って製作した作品だ。韓国の映画産業がそれで栄えたように、本作品がいいテストケースになるはずだったのに。松竹さん、まったくもって時代感覚が一般の人たちとズレている映画製作を根本から考え直した方がいいのでは? マジで。
伝説的SF小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」を、原作の世界観をそのままに、空前のスケールと大胆なビジュアル・センスで完全映画化した作品。監督は、ミュージック・ビデオとコマーシャルの分野で活躍するガース・ジェニングス。脚本は、2001年に他界した原作者ダグラス・アダムス自身が執筆した幻の遺稿を採用。オリジナリティに満ちたSFエンターテインメントの傑作。
英題: THE HITCHHIKER’S GUIDE TO THE GALAXY
日本公開: 2005年9月10日
(VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ ほか)
配給: ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
(C)DISNEY ENTERPRISES, INC. & SPYGLASS ENTERTAINMENT, LLC. ALL
RIGHTS RESERVED.
ラジオ、テレビシリーズが大当たりし、イギリスでは伝説的人気の作品なのだそうだが、ギャグが高尚過ぎて、いまいち付いてけない。一番、面白かったのはオープニングのイルカのメッセージ・ソング。そっからどんどん置いていかれて、ビル・ナイが登場するまでは微妙だった。地球誕生を解明する彼の登場シーンは本当に美しく、感動的なんだけどね。いろいろ前知識があった方が、楽しめるのかなぁ。キャストがまた微妙。悩めるロボットの声のアラン・リックマンや主役のマーティン・フリーマンのとぼけた演技は好きだが、サム・ロックウェルの浮き足立ったコメディー演技とか、ヒロインの華のなさとかはセーフ? スタッフもキャストも全員イギリス人で作った方が面白くなったと思う。
地球そのものが邪魔だからと、いきなりBANG! 2時間近くもかけて、ワケわかんないエイリアンに人類がいたぶられまくるような作品より、はるかに気持ちいいっす、大好きです。主演俳優がイマイチ地味だけど、主人公より個性的な脇キャラが大事な作品。ヘロヘロなサム・ロックウェルに下半身が見ものなジョン・マルコヴィッチ、内田裕也みたいな熟練ロッカー風のビル・ナイなど、拍手喝さいもんです。個人的には鬱なロボット、マーヴィンの声を我が愛するアラン・リックマンがやってるのがとーっても嬉しい。『ギャラクシー・クエスト』のトカゲ男を超える驚きだ。ま、英国を代表するヘレン・ミレンだって声だけの出演で存在感を出している。ホント、贅沢な使い方ぁ~。
"笑い"の感覚は人それぞれ。とくに、大阪のコテコテな笑いが好きな筆者にとって、ちょいとスカした"シュールな笑い"ってヤツはどうもよく分からん。着ぐるみが出てきて「はい、宇宙人デス」と言われても、どうもかつて親しんだ『がんばれ!ロボコン』とか土曜朝のライダー・シリーズとかを見せらているようで、すっかり大人になってしまった筆者は、全くもってノれないかった。同じとんでも宇宙人モノの『マーズ・アタック!』あたりは、宇宙人のキャラも立っていたし、次々とこっちが口をあんぐりさせてしまうような笑撃シーンの連続で、思わずノせられてしまったという面があったんだけど。まっ、好きだと言う人に文句は言いません 。
絶望的な貧困の中で家族のために必死にチャンスをつかもうとする男の実話を基に描いた感動の人間ドラマ。ラッセル・クロウ、レニー・ゼルウィガーの2大アカデミー俳優が熱演を見せる。監督は『ビューティフル・マインド』のロン・ハワード。共演は『サイドウェイ』のポール・ジアマッティ。ボクシングの試合で何度も倒されては起き上がるラッセル・クロウの鬼気迫る演技に注目。
英題: CINDERELLA MAN
日本公開: 2005年9月17日
(丸の内ピカデリー1 ほか)
上映時間: 2時間24分
配給: ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
シネマスコープサイズ/ドルビーSRD
(C) Universal Pictures-Miramax Films-Imagine Entertainment.
いやぁリアル。父親役というより人を殴りつけるラッセルが。ああ、怖っ。感動的な話だし、演じるのは素晴らしくできた人物なのに、ラッセルの起こした数々の暴力事件が頭を過り、集中できん。その分、ボクシングの場面はド迫力なんだけど。とはいえ、顔のラインが完璧に変わるほど、痩せたのは見上げたプロ根性だ。片岡鶴太郎しかできないと思ってた。一方、奥さん役のレネーは体は痩せていても、ぽっちゃり顔なので、貧乏の悲壮感があまりなくて、損してる。本作で、素晴らしく良かった、そして役得だったのはポール・ジアマッティ。『サイドウェイ』でオスカーに引っ掛かりもしなかった分、今度こそ獲れるんじゃないか。もし、この映画が宣伝文句どおり、本当に「今年度アカデミー賞最有力」ならば。
ラッセル主演作と聞くと、また俺様な映画に仕上がってるんじゃないか? おまけに、全米公開前に大暴れした一件もあり、ボクサーという役どころを演じる彼に対して、いつも以上に先入観を持ちました。でも、ビックリするほど控えめで、マッチョな体を絞りに絞って、顔も別人。やけに穏やかな表情で、身を粉にして家族のために働く良きパパぶりに成りきってます。レニーも抑えめな演技で良妻賢母らしく見える。さすが『アポロ13』や『ビューティフル・マインド』で内助の功話で感動させてるロン・ハワード監督だ。でも、個人的には主人公夫婦もいいけど、ポール・ジアマッティ扮するマネージャーと妻の長年連れ添った間柄ゆえの同志的な夫婦愛に痺れた。演じてるジアマッティも上手いっ! 『サイドウェイ』ではオスカーにノミネートもされなかったが(なんでだよー!)、今回は栄誉に輝いてもいいと思う。
筆者近況でも書いたように、ヴェネチアで改めて昔の日本映画を見ているのだが、勝新、文太などなど、皆、いい顔してるなぁと惚れ惚れ。"責任のある男の顔"とでも言うのかな。そんな彼らと同じ匂いとギラギラしたエネルギーをラッセルにも感じる。ラッセルと言えば、豪州の暴れ馬、いや、本物の"ストリート・ファイター"として有名(笑)。ボクシング・シーンが様になるのはもちろんのこと、伝説の男を演じるに相応しい貫禄と存在感がある。一方で、同じオスカー女優のレニー・ゼルヴィガーのかすみっぷりと言ったら……。そんなふくよかな肉体で薄幸の女を演じるなんつぁ無理。遠慮しなさい!
『デスペラード』のロバート・ロドリゲス監督が、アメコミ界の人気者で本作の原作者でもあるフランク・ミラーとタッグを組んだ最高に刺激的なエンターテインメント・ムービー。ハリウッド中の俳優たちが出演を希望しただけあり、ブルース・ウィリス、ジェシカ・アルバ、イライジャ・ウッドなど豪華メンバーが勢ぞろいした。白黒を基本とした映像に、赤い血や口紅の色をカラーで映し出すアイデアは斬新かつ強烈だ。
英題: SIN CITY
日本公開: 2005年10月1日
(松竹・東急系)
上映時間: 2時間4分
配給: ギャガ・コミュニケーションズ Powered by ヒューマックスシネマ
ドルビーSR、ドルビーデジタル、SDDS/ビスタサイズ
声フェチにはたまらない強力な布陣。目をつぶって聞いていたいほど、ベース系低音ボイスの方々が次々に登場。原作がコミックだけに、単純明快なセクシー&バイオレンスに徹してる。女たちのセクシーがわかりやすいビッチ系というのもこの際、潔くて好き。露出に関して言えば、ピチピチなジェシカ(髪振り乱して踊る姿は洋もの版BoA)やブリタニーが期待外れな分、なぜかカーラ・グギノが全裸。『スパイ・キッズ』のお母さん役では不服だったのか。逆に何か禁断のものを見ちゃった感じでドキドキだ。ミッキーは久しぶりにやり過ぎなほど、いい男キャラ。双子が写っている植毛の広告写真のように、髪があるのとないのとでは、全然、印象が違いますね。本人の自信も違うのかな。続編も早く、観たい!
オヤジの妄想と願望がさく裂の映画! だって、もー出てくる女性はアンビリバボーなぐらい色気ムンムンのエロエロなバディ。とくに、クライヴ・オーウェン編のエピソードに出てくる女たちはほとんど裸体。笑います。ブルース・ウィリス、ミッキー・ロークら、オヤジ俳優たちもそんな男の夢、幻を体現。ヨン様映画『四月の雪』が、オバサマたちを現実逃避させるなら、こっちは世の疲れたオヤジたちの栄養ドリンクだ。それにしても、ベニちゃんの三枚目ぶりは凄まじい。爆笑を誘うけど、そこまで汚れに徹しなくてもよかったよーな。何かツラいことでもあったのか、ベニちゃん。あと、一人クールにキメてるジュシュくん。すっかりハードボイルドづいてる彼に、次回作、エルロイ原作の映画化『ブラック・ダリア』が楽しみなような、不安なような……。
確かに映像はめちゃくちゃカッコイイ。イライジャ・ウッドやベネチオ・デル・トロ、果てはミッキー・ロークまで弾けていて楽しめますよ。でも「俺は扉を開けた」みたいな、自分の行動まで説明しちゃう独白にどうも苦手。せっかく映像で見せているんだから、「そんなモン、見りぁ分かるっちゅうに!」っていうセリフは削っても良かったんじゃないか。原作をどこまで忠実に映像で見せるのかは大きな問題だ。ただ少なくとも、モノクロ映像に赤や黄色といった色を効果的に加えていくセンスや、音楽の付け方は、さすがロドリゲス。映画に、監督のカラーがきちんと出ているところは見習いたい。ねっ!『NANA』(笑)。
レーシングコミックの金字塔「頭文字D」を『インファナル・アフェア』シリーズのアンドリュー・ラウとアラン・マック監督が映画化。台湾、香港の若手トップ・スターが集結し、ヒロインを日本の鈴木杏が演じている。何台もの車を壊してまで実写にこだわり撮影されたドライビングシーンや高橋レーシングチームのスタントによるテクニックの数々は必見。
英題: INITIAL D
日本公開: 2005年9月17日
(シネマミラノ ほか)
配給: ギャガ・ヒューマックス共同配給
(C) 2005 Media Asia Films (BVI) Ltd.
考え出すとおかしな場面が多い。いきなりバタ臭い顔のエディソン・チャンが「高橋くん」と呼ばれる違和感。鈴木杏ちゃんは普通に日本語で、他の人が吹き替えという不思議感覚。それから、存在だけで渋いアンソニー・ウォンのイメージをぶち壊す衣装センス。シルバージャラジャラだったり、ベストとか、何か浜省。それでも作品に引き込んでしまう娯楽性の高さ。カーアクションはすごいし、トランス系の音楽がさらに煽るし、とにかく楽しいのだ。いい気になって観てたら、唐突なエンディングで、最後まで煙に巻かれっぱなしなんだけど。主役のジェイ・チョウがあまりに淡々とした顔(品川庄司の庄司似)で、さらに無表情、しかも吹き替えで、何を考えているのか、全くわからないのは狙いか?
走り屋の映画だからのエクスキューズか、始まる前に「交通ルールを守りましょう」のメッセージには笑った。だって、コレ観た後で、ハンドルを握ったら、絶対飛ばしたくなるってぇーの。『インファナル・アフェア』シリーズの監督が手がけ、顔ぶれも『インファナル~』を彷彿させる面々。華流ブームで盛り上がってる中での本作だけど、香港映画界の持ちコマは少ないんでしょーか? といっても、拓海の飲んだくれな父のアンソニー・ウォンはさすがだ。若いイケメン俳優たちの中で、異彩を放ち、しっかり見せ場を持ってってます。音楽使いも演歌調になったり、なかなかユニーク。鈴木杏ちゃんの太ももが露わな制服姿など、サービスショットも多々。イケメン俳優に、杏ちゃんにと男女ともども目の保養度高しっ!
くっそー! 悔しいくらいにおもろいぜ。原作はご存知、日本のコミック。それを『インファナル・アフェア』のチームに、原作の世界観を壊さずに、かつ想像以上のカー・アクション・シーンをビンビン見せられちゃあアッパレだ。どう贔屓目で見たって主演のジェイ・チョウは「V6」のいのっちにしか見えないけど、物語が進むにつれてカッコよく見えてきたくらい。カー・スタントを担当した高橋レーシングに拍手を贈りたい! で、この映画、招待上映されたヴェネチア映画祭でも大人気。でも映画を見たホテルのおっちゃんがひと言。「ところで豆腐って、何? 何で出来てるの?」。藤原とうふ店はまだまだ世界には通用しないらしい。
イラスト:micao
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