週末に公開される話題の映画の中から、気になる人物をクローズアップしてご紹介します。今週は12月17日に公開された『キング・コング』に出演しているジャック・ブラックをクローズアップ! 一見すると、ちょっとキングコングっぽいジャックですが、実はアメリカでは超がつくほどの人気コメディアン。ハイテンションなノリが若者に大受けで、MTVなどの授賞式では必ずドッカンな笑いを提供しております。『キング・コング』ではその毒っ気たっぷりのコメディセンスを封印して、自己中心的な映画監督を好演。アクの強いキャラクターが、強烈に記憶に残るジャック・ブラックに迫ります!
ジャックは、1969年カリフォルニアのサンタモニカで誕生。小学校から高校まで本人いわく「バカ野郎どもとのクソッたれな学生生活」を過ごしてUCLAに入学。でも、こちらもジャックには合わなかったようで途中退学。
在学中に出会ったティム・ロビンスの演劇集団"アクターズ・ギャング"に所属し、1992年のティム・ロビンス主演監督作品『ボブ・ロバーツ』で映画初出演を果たしたのでした。
俳優をするかたわら自ら組んだ超お馬鹿バンド「テネイシャスD」でたちまち人気者になったジャックは、「テネイシャスD」の大ファンだったというジョン・キューザックの監督作『ハイ・フィデリティ』で一気にブレイク。おデブでチビで死ぬほど暑苦しいオタクのくせにプライドだけは高いという史上最悪なキャラなのに、なぜか憎めない俳優ジャック・ブラックが誕生! 『愛しのローズマリー』『シャーク・テイル』など出演のオファーが続々と入り、ジャックにとって「人生で初めてのモテモテな日々」が訪れたのです!
カンヌの海でもはじけるオイラ!
Tony Barson/Wireimage.com/mediaVast Japan
そんなジャックの魅力が大きく花開いたのが、映画『スクール・オブ・ロック』。ロックをこよなく愛する駄目オトコがひょんな事から私立学校の臨時講師に。お金のためにいやいや始めた授業が、ロックを取り入れて子供たちに生きること=ロック魂=反抗することの素晴らしさを伝えるうちに、自らも熱血教師に変わっていくというロックンロール版「金八先生」。
ノリノリの音楽あり涙あり大笑いありのこの作品で、ジャックのハイテンションぶりは全編持続! むしろテンション高すぎて振り切れちゃってます。そして、自慢の歌声とギターテクも披露。この学園コメディにアメリカ中が大爆笑。 ジャックの人気はこの映画で一気に急上昇し、その年のコメディ賞すべてを総なめにした最高に楽しい出世作なのです。まだ見てない方はぜひ一度ご覧あれ~!
授賞式でもハイテンションなオイラ!
Matt Simmons/Wireimage.com/mediaVast Japan
『スクール・オブ・ロック』で披露したとおり、ジャック・ブラックには音楽の才能があります。でも、ただの音楽の才能ではありません。グデングデンのめちゃめちゃで、下世話で、品のかけらもない、でたらめのバッキバキなロックの才能があるのです。
その才能を見事開花させたのが俳優仲間のKyle Gassとともに結成した「テネイシャスD」。1999年に、HBOでTVシリーズ「テネイシャスD」が開始するとまたたく間に人気者にのし上がったのでした。その人気ぶりは、ツアーのチケットが毎回瞬時にソールドアウトすることからもよく分かります。アルバムに収録されている曲のタイトルを見ていくと、思わず目をふさぎたくなるような卑猥(?)なタイトルが盛り沢山。たとえば、FxxK Her
Gentry(優しくXXXして)や、今やハリウッドでは伝説の名曲となったCock pushups(XXXたて伏せ)。……。
ロックテイスト満載のお馬鹿バンドに注目です!
はじけてんのってオイラだけか?!
Jeffrey Mayer/Wireimage.com/mediaVast Japan
『スクール・オブ・ロック』で来日したジャック・ブラックはやっぱりハイテンション&エンターテイナー! サムライ仮装セットのおみやげに無邪気に喜ぶ姿がとってもキュートでした。
それでも、インタビューが始まるととたんに真面目に人生論を語ってくれました。「どこの学校にいってたかって事は、ほとんど関係ねえ! むしろ、なにを学びたいか、なにを目指してやっていきたいかが問題」というジャックは、学歴社会に生きる日本の若者達にこんなメッセージを送ってくれました。「自分のしたいことに集中して回りに流されずに生きるのがいいよ。放課後も、自分のしたいことに対して、ストイックになって生きて行くべき」。
ジャックが先生になったらまさに『スクール・オブ・ロック』のような楽しい学生生活が送れそうですよね!
マジメなはずなのに変顔になっちゃうオイラ
新作『キング・コング』では、自分の映画に異常な執着を見せる熱血監督役に挑戦。ちょこっとだけの毒は残っているものの、いつものお馬鹿っぷりは一切排除して、映画の中では最も嫌なヤツにふんしています。
プライドの高さはそのまま、さらに自己中心的でわがままというイヤな奴要素をたっぷり含んだ悪役ぶりにきっと驚くはず! また、1930年という時代設定に「あの時代って話し方もお上品だからすっげえ苦労した」とインタビューに答えたジャック、いつもはFワードを連発の彼は本作で生まれて初めて「ノーマルで清潔な言語」を話したそうな。
こうして大作『キング・コング』で、ジャックはハリウッドで最も売れているコメディアンとしての地位を確立したのです。
ホントはコング役やりたかったのさ……
Tony Barson/Wireimage.com/mediaVast Japan
文・構成:FLiXムービーサイト編集部
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