夏だ!祭りだ!ホラー映画特集 HOT HOT PEOPLE 2006年7月28日 日本列島もそろそろ梅雨明け間近となってまいりました! そして、いよいよ夏到来。夏の名物と言えばやっぱりお化け、怪談、ホラー! そんなホラーを独自の視点でチョイスしてみました。絶叫クィーンから死に様がすごい! などなど、あなたのお好みのホラーを見つけてください。 ■まだ14歳なのに…… オスカー女優ジェニファー14歳の時の記念すべき初主演作。 昆虫と交信できる不思議な能力を持つ女の子にふんし、ハエやスズメバチと共演した。 しかもサディストの監督の変態趣味のせいで、クライマックスではウジ虫のわいたプールに突き落とされてしまう! それでもなお神々しい可憐さを失わなわなかったジェニファーは“ホラー史上最高の美少女”と長らく語り継がれている。 『フェノミナ インテグラルハード完全版 デジタル・ニューマスター』 3990円 発売元:ハピネット 「もお~、ぐちゃ、ぐちゃよぉ~」 Photofest, Inc. /MediaVast Japan ■もんのすごいアクティブさアスリート級のがっちりとした体格を誇るジェシカは、いわばアクティブ系の絶叫クイーン。露出度の高いタンクトップにジーンズという定番ファッションで、ひたすらチェーンソーを振りかざす殺人鬼から逃げて逃げ回る。うだる暑さのテキサスが舞台だというのに、彼女のスタミナはまさに無尽蔵。その圧倒的な運動量と絶叫回数は、他のホラー・ヒロインを寄せつけない! 『テキサス・チェーンソー コレクターズ・エディション』 4935円 発売:日本ヘラルド映画 ■いたぶられっぷりが、なまめかしい『24-TWENTY FOUR-』の迷惑娘キム役でおなじみのエリシャが、狂気の蝋人形マニアの兄弟が潜む村にさまよい込んだヒロインに。これでもかと“いたぶられる”役なので、キム嫌いの人はスカッとするかも。なかでもサイコ男に捕まり、肉厚の唇を瞬間接着剤でふさがれるシーンが強烈! しかし血に染まった唇が妙に艶めかしく、「さすがはキム」と感心させられたりして。 『蝋人形の館 特別版』 3980円 発売・販売:ワーナー・ホーム・ビデオ 「やっつけてやる~」 Warner Bros./Photofest/WireImage.com/MediaVast Japan ▲ Page top 『蝋人形の館 特別版』 3980円 発売・販売:ワーナー・ホーム・ビデオ 「あたしは、これからすごい殺され方するのよ」 Warner Bros./Photofest/WireImage.com/MediaVast Japan ■あたしの死に様を見て!たいてい無名の俳優が演じるはずの“死に役”を、あのお騒がせセレブが堂々とこなした1作。中盤、赤い下着で悩殺ダンスを披露した直後、顔面破壊の無惨な即死シーンが炸裂! 全米公開時の劇場では、パリスの死に様見たさにつめかけた観客が一斉に拍手喝采したとか。そのド派手な熱演が高く評価されたパリスは、ティーン・チョイス・アワード絶叫賞とラジー賞ワースト助演女優賞に輝いた。 『デッドコースター ファイナル・デスティネーション2』 4179円 発売:エスピーオー (C)MMIII NEW LINEPRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED. この写真はアリ・ラーターではありませんが、 あまりにインパクトがあるので…… ■こんな死に様はいやだ!“死に様の見本市”というべき『ファイナル・デスティネーション』シリーズの第2作。クール・ビューティなアリ扮するクレアは、前作を唯一生き残ったキーパーソンだが、終盤にあえなく丸焦げバーベキュー死の運命をたどるはめに。そのほかにも全身圧搾死、首切断死、脳天串刺死などの秒殺絶叫シーンが山盛り。 「こんな死に様を遂げるくらいなら死んだほうがマシ!」とつくづく思わされます。 『13日の金曜日 特別版』 ホラー映画でエッチしたら殺されるは定番! New Line Cinema/Photofest/MediaVast Japan ■まだ無名でした……青春スターから実力派俳優へとキャリアアップしてきたケビンが、デビュー間もない下積み時代に出た大ヒット作。中盤、湖畔のキャビンで女の子とエッチし、そのお仕置きとばかりに殺人鬼の餌食になってしまう。ベッドの下から凶器でノドをえぐられる、その悶絶顔はかなりの演技派ぶり! 有名スターにも意外な歴史あり。『エルム街の悪夢』での若きジョニー・デップの死に様もぜひご覧あれ。 ▲ Page top 『フレイルティ--妄執- スペシャル・コメンタリー・ エディション』 1500円 発売:パラマウント ホームエンタテインメント ジャパン (期間限定ハッピーシネマタイム8/11~9/29) ■親の作りだす世界は子どもにとって全世界これは12歳と9歳の兄弟を襲う悪夢のような日々を描いたサイコ・ホラーだ。自分たちを愛し、守ってくれるはずのパパが「“悪魔を殺せ!”と天使に命じられた」などと奇怪なことを言い出し、連続殺人を犯していく。子供の純真な視点に立った繊細で粘着質の心理描写が、観ているこちらまでも容赦なく恐怖のどん底に突き落とす。直接的な鮮血シーンは一切ないのに怖い、本当に怖い。衝撃の結末にも唖然とするほかはない。 VHSレンタル中 発売:バンダイビジュアル ■ほんとうに背筋が寒い!大ヒット作『リング』の監督&脚本家が、その前に発表した正統派ホラーがこれ。薄暗い映画撮影所を心霊スポットに見立て、じわりじわりと恐怖感を盛り上げる。“いかに幽霊を写すか”を徹底研究したコンビの作品だけに、やはり怖がりどころはリアルさを極めた心霊描写の数々だ。テスト・フィルムの映像やロケバスの窓にぼんやりと浮かび上がる髪の長い女幽霊。その女幽霊の“笑い顔”にゾーッとせずにいられない! 3990円 発売:東芝エンタテインメント ■こんなマイホームはいやだ!子どもの幽霊というのは想像するだけで不気味なものだが、この映画には何と6人もの子どもの幽霊が出没する。停電で真っ暗になった一軒家のリビングに、その子ども霊たちがヌボーッと現れるショットが実に恐ろしい。さらに皆既日食の日のクライマックスには、この家に住む親子4人を大パニックに陥れる異常な怪現象が! タイトルが示す通り“暗闇”の恐怖を極限まで追求した映像に、背筋が凍りつくスペイン製ホラーだ。 ■血が苦手な人には無理……田舎の山荘にやってきた若者5人が、感染した者を血まみれの死に至らしめる謎のウイルスに冒される。それだけでも十分怖いのだが、イーライ・ロスという悪趣味監督は若者たちのエゴ剥き出しの仲間割れや、まったく彼らを助けようとしない警官や地元住民の悪意までも生々しく描き出す。ウイルス感染者が「オェーッ!」と血しぶきを吐き散らすシーンは直視不可能。人間の怖さと醜さをイヤというほど思い知らされます。 『キャビン・フィーバー スペシャル・エディション』 1500円 発売:パラマウント ホームエンタテインメント ジャパン (期間限定ハッピーシネマタイム8/11~9/29) ■モノクロってホラー向きだわ 刺激の強い今どきの恐怖映画とは趣きを変え、1961年の英国製クラシック・ホラーをご紹介。幼い兄妹の家庭教師として田舎の屋敷にやってきた女性が、その兄妹に怨霊が取り憑いていることを知る。塔の屋上に揺らめく人影、うららかな田園の中にひっそりとたたずむ女幽霊など、モノクロ独特の陰影を生かした恐怖描写に心底ひんやり。映画史上最も巧みに幽霊を映像化したとも評される本作は、子役たちの怪演も鳥肌もの! ▲ Page top ■当時、マスコミで話題になりました開始から約61分後、主役3人のうちのひとりであるジャックという男性が母親をアパートに招き入れたシーンで、画面奥の窓辺に少年の幽霊が! 観客を怖がらせる必要のないファミリー映画にあまりにもくっきりと幽霊らしきものが写っていたため、TVのバラエティ番組で紹介されたことも。どうやら小道具のパネルをスタッフがそこに置き忘れたのが真相らしいが、これ怖すぎるんですけど……。 ■日本映画史上最高のできのキャッチコピー“決して、ひとりでは見ないでください”という宣伝コピーで有名なオカルト・ホラー。主人公スージーが空港から土砂降りの外へ出るオープニングで、タクシー運転手の背後に男性の顔が写っている! しかもその表情は悲痛に歪み、呻き声を上げているかのよう。ホラー映画ファンの間では長年「怖い!」と噂になった幽霊だが、のちに監督自身が「あれは作りものだよ」と告白して一件落着した。 ■リアルに怖い公開時に「あそこに幽霊が!」と多くの観客を震え上がらせたアジアン・ホラー。まず開始から約25分後、主人公マンが少年の幽霊に遭遇するシーンで、マンションの廊下の奥のほうに謎の男性の人影が。そして約61分後、電車に乗ったマンの右側の窓におどろおどろしい女性の顔が浮かび上がる。うわさではそのほかにも幽霊のようなものが写ったシーンがあるらしいので、勇気ある人はぜひどうぞ……。 (文・高橋諭治 構成・今祥枝) [高橋諭治プロフィール]純真無垢な少年時代にホラーを見過ぎて、人生を踏み外した映画ライター。サスペンスものとアクションものも好き。この夏に劇場公開のホラーでは『サイレントヒル』『ディセント』『ハイテンション』がお薦め。 ▲ Page top ADVERTISEMENT