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鑑識課の部屋にあった指紋の写真 |
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ドアをぶち破る鉄の丸太の持ち方を説明するSWAT隊員 |
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SWAT隊員が使う防弾シールド(呼び名がわからない)を覗く子供たち。実際に手に取って、持ってみたが、結構重かった!
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ビバリーヒルズ警察署の入り口 |
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Emergency(緊急)と書かれたこの柱のそばに車を止めると警官の声がスピーカーから聞こえ、即座に保護してくれる。セレブがパパラッチに追われてここに泊めることもよくあるとか。 |
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警察署の廊下にビバリーヒルズ・コップのポスターが飾ってある。 |
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この人が、案内してくれたミッチ・マッカーン警部補(lieutenant)。警察署内の廊下のバッジの前で |
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シュワちゃんとのツーショットも。 |
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警察署内見学ツアーに参加した人たち。子供も多い。 |
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護身術のデモンストレーション。この人たちが、警官のトレーニングする |
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110番電話(アメリカだと911)がかかってくる部屋で、電話を受けるオペレーター。 |
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パンケーキを焼いていた警官。バイク専門の担当だそうだ。お皿を出したら、たくさん盛ってくれた。 |
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エディー・マーフィー主演の「ビバリーヒルズ・コップ」など、数々の映画やテレビ番組で取り上げられてきたビバリーヒルズ警察署。ここで年に一回、ビバリーヒルズに住む地域の人達との交流をはかるため、「ビバリーヒルズ・コップとパンケーキ朝食会」と題するイベントが開かれるんです。それを聞いた私は、さっそく参加することに!
なんてったって、スーパーリッチな人たちが多いビバリーヒルズですからね。彼らの税金でまかなわれているその警察署も、他と違うはず。
サンタモニカ・ブルバードをビバリーヒルズ方面へと向かうと、ありました、ありました!
でーんと、映画のセットみたいに豪華な白い建物が!おお、と一人で感嘆詞をあげながら、さっそくその区域内に車で入る。
でも、さすがにドキドキ。だって、普段は警察のお世話になることなんか、交通違反したこと以外に無いわけです。思いっきり慎重運転をしながら、駐車場に車を入れました。
がやがやと声のする方向に歩いていくと、いるいる!大勢の人たちが野外広場のようなところに集まって、長テーブルでパンケーキを食べている。おお、これがビバリーヒルズ・パンケーキ朝食会なのね!
「まるでデパートの屋上広場みたい!」
そう。警察署というよりは、仮面ライダーでも出てきそうな雰囲気。
長テーブルの周りには、デモンストレーションもあるし。マットの上で、キックボクシングしている警官がいたり、武器の説明をするSWAT(スワット)の隊員がいたり。また、展示されているポリスのバイクに子供達が乗って写真を撮ったり、サイクリング専門の警官が自転車の前で説明していたり。
その周りを子供たちがきゃっきゃ言いながら、遊んでいる。
また、べつの場所でパンケーキを焼いている体格の良いおじさんたちも、おそらく警官なのでしょう。でも、今日は皆、ポロシャツにジーパンなど、普段着の格好。 |
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そんな中、さっそうと私を出迎えてくれたのが、ミッチ・マッカーン警部補(lieutenant)。マット・デーモンのお兄さんみたいな、スポーツマンタイプの43歳。カッコイイ!
「ビバリーヒルズ警察へようこそ」と真っ白い歯を見せて笑った時には、どこの俳優さんかと思いました!
そんなミッチさんに案内され、警察署のミニツアーの始まり。
この警察署には、138人の警官が勤務していて、牢獄も28室あるそう。ビバリーヒルズ地区は、区域の大きさの割りに対して、警官の数が多く、安全だということ。
また、犯罪数もロス全体のなかで最も少ないそう。住人には、弁護士や会社の重役などのホワイトカラーが多いため、ギャングなどが多く住む、ロスのダウンタウンと比べ、ホワイトカラー犯罪の比率が多いそうです。
だから、ここで勤務する警官も、そういった人たちと対応できるような、高いインテリレベルを要求され、競争率も激しいらしい。
物腰柔らかで、会話も上手なミッチ氏を見ていると、なるほど、とすぐにうなずけます。 |
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ミッチさんがまず最初に連れて行ってくれたのは、警察署の建物のすぐ外にある、車が1-2台だけ置けるようなスペース。
「誰かに追われていたら、ここに車を止めてください。即座に警官がこのスピーカーから話かけ、保護してくれます。ここでは、パパラッチに追いかけられて困っているセレブがよく来るんです」
うーん、なるほど。さすがビバリーヒルズ警察。もしかしたら、パリス・ヒルトンやリンジー・ローハンなども、この場所のお世話になっているのかも。
実際、ビバリーヒルズ警察は土地柄、多くのセレブに対応するそう。例えば、セレブが泥棒に入られた時。セレブは豪邸に住んでいますからねー。逆にセレブの飲酒運転やスピード違反などのチケットをきることも。ウィノナ・ライダーが店舗の品物を盗んでしまったときもこの警察署が対応したそうな。
「でも、交通違反で止めた車から、パリス・ヒルトンが出てきたら驚きませんか?」と、ちょっと失礼な質問をしてみると、
「相手が誰でも、仕事は同じ」と、笑いながらも、まじめな答えが返ってきました。そりゃそうだ。パリス・ヒルトンだからって、交通違反は交通違反ですからね。
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地下の駐車場に連れていってもらいました。ずらりと並ぶパトカーや白バイに混じって、普通の車も。「これは誰が乗るんですか?」と聞いたら、「探偵が乗ったり、潜入捜査のときに使うんですよ」との答え。ヘー、潜入捜査かぁ。なんだか刑事ドラマの世界みたい。
パトカーにも乗ってみました。中は普通のタクシーとさして変りは無い。でも、後ろの席に乗ると、前の席との間が、防弾ガラスで区切られていて、なんだか逮捕されたみたいな気分。うーむ……生涯、絶対に乗りたくない座席だと思いました。
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警官になるのに、一番大切な要素は?
「バランスの取れた一般常識と、現場で迅速な対応が取れる資質かな」とのお答え。
「どんなに計画を練っても、現場では、何が起こるか予想がつかないからね。予想通りにならなかったときに、即座に対応できることが大切。」
そんな、ミッチ氏も、犯人を撃ったほうがいいのか、やめたほうがいいのか、即座に判断しなければならないことが何回かあったという。
彼の説明を聞きながら、「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きてるんだ!」と「踊る大捜査線」で叫んだ織田裕二のセリフが思い出されました。
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パンケーキの広場では、デモンストレーションを見学。
護身術のエキスパートに「銃を向けられたときの対応」を習ったり、自転車ポリスが自転車に乗るのは、地域の人たちとより交流をはかるため、と言うことを聞いたり。
でも、一番面白かったのは、SWAT隊員の武器の説明でしょう。
「犯人の部屋に乗りこむ時は、このシールドをもっていくんだ」と、黒い鉄の盾(たて)みたいなものを持ち上げて見ると、重い、重い!30ポンド(約13.6キロ)はあると言う。
「こんなの持ってたら、動きづらくありませんか?」と聞くと、
「最初の警官がこれを持って入り、すぐ後ろに大勢の警官たちが銃を持って続くんです」とのこと。
なるほど……。まるで、アクション映画の銃撃戦シーンみたい!
その他、ドアをぶち破る鉄の丸太(大きい!)、機関銃(本物!)など、色々見せてくれました。どれもこれも、近くで見ると、迫力のあるものばかり! |
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もちろん、私も頂きました! 焼きたてほやほやの、黄色いパンケーキ! バターとシロップをかけて、「いっただきまーす!」
ああ、ふわふわ!
パンケーキをほお張りながら、地域の人たちとおしゃべりも。
「楽しいから、家族と毎年来ている」、というお父さんもいれば、「子供の学校のチラシに、この朝食会のことが入っていたので、初めて来た」というお母さんも。
「うちは子どもが2人いるんだけど、長男よりも、下の女の子のほうが、興味を持っちゃってね。今から『ポリスになるの!』って、張り切っているわ」など。
なかには、大学生の「カデットcadette」と呼ばれる「見習い」の女の子もいました。彼女は「お父さんが刑事なので、自分も警察になりたい。今学校では犯罪心理学を勉強しているの」と、しっかりとしたビジョンを語ってくれました。 |
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一般客向けの警察署内ツアーにも参加してみることに。
このツアーで一番面白かったのはEmergency Dispatch と呼ばれるお部屋。要するに日本だと110番、アメリカだと911番の電話がかかってくるところです。
モニターがいくつか並ぶ部屋に3人の女性が、ヘッドフォンをつけて勤務。と、突然、そのうちの一人が、なにやらしゃべり始める。
ちょうど、911番の電話が、かかってきたのです!どうやら交通事故の現場かららしい。ツアー客みんなが見守るなか、オペレーターの女性はたんたんと、相手の男性に状況を聞いている。その間、部屋のもう一人の女性が、現場に行ける警官に連絡。
なんと言っても、110番電話ですからね。緊張します。
そんな緊急連絡室を後に、廊下に出たら、エキササイズ・ルームのサイクリング・マシンに乗る警官に遭遇。
「ハロー!」とニコニコ顔で手を振っている。……、あ、あかるい! でも、これもお仕事のひとつなんですね。警官は日ごろから鍛えておかないと、何が起こるかわかりませんから……。 |
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というわけで、朝の8時から始まったパンケーキ朝食会が終了。
普段は「恐い」というイメージがあったアメリカのポリス。でも、実際に話しをしてみると、皆とってもフレンドリーでした。
「ビバリーヒルズに観光で来たとき、ポリスを見かけたら、是非声をかけてください。手が開いていたら、一緒に写真にも写りますよ。場合によっては、手錠もかけてあげますから(笑)、そんなシャッターチャンスをぜひ、お見逃し無く」
日本の観光客にそんなメッセージを残してくれたミッチさん。
やっぱり、映画の町、ビバリーヒルズのコップたちは、映画のにおいが感じられたのでした。 |
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