『パフューム ある人殺しの物語』桜塚やっくん 単独インタビュー
あたいは鮮魚の香りが好きなんだよ!
取材・文・写真:シネマトゥデイ
『パフューム ある人殺しの物語』の宣伝部長に任命された、お笑いピン芸人として大活躍中の桜塚やっくんが、ヒロインのレイチェル・ハード=ウッドと感動の対面を果たし、宣伝部長のたすきを授与された。「日本での宣伝はあたいに任せな!」と息巻く、やっくんに本作の見どころのほか、やっくんの“香り”へのこだわりなどを語ってもらった。
ちまちま香水を作っている映画かと思ったら、全然違うよ!
Q:今日の衣装はいつもと違う雰囲気ですね。
これいいでしょう? 映画の時代背景を意識したの! ただね、あたい思ったんだけど、昔の人ってこの格好で歩くのは大変だったと思うんだよね。引っかかるし、劇中でもレイチェルがこの格好で走るシーンがあって、「よくこけないな、すごいな」って思っちゃったわよ。いつものセーラー服とは違って、こっちの方がテンション上がるよね、正直。セーラー服にちょっと飽きた感があるんだよ(笑)。今度からコレにしろ!? こーまーるー(困る)! 動き回れないってば!
Q:映画を観る前と後では、全然印象が違うと思いますが、映画を観た感想を聞かせてください。
正直ね、『パフューム ある人殺しの物語』って、香水の物語だと思うでしょ? 小さい場所で、ちまちま香水を作る少年の物語みたいな感じがしてたのね。でも全然違う! 真逆ね。こーんなスケールの映画ないんじゃないかっていうぐらい壮大。しかも、見どころが随所にあるし、ポイントポイントで笑えちゃうの。この人たち、ギャグ分かってるなみたいな。そうね、とにかく全部が見どころで、すごく引き付けるんだよね。「あー、次どうなるんだろう」っていう感じ。正直あたい、この映画観たとき、眠たかったんだけど、観始めたら止まらない! ギンギンになっちゃって。「すげーおもしれー! うぉーっ!」て、一気に観ちゃったわよ! そのぐらい引き付けられる映画。スクリーンから、においがしてくるんじゃないかって思ったわ!
Q:映画史に残る衝撃のラストシーンでしたね。
ラストシーンは、すごかったねー。これ、言わない方がいいんだろうけど……、いやー、交じりたかった(笑)! あの撮影は相当楽しかったんじゃないかな!? カメラさんも相当テンション上がったと思うよ。
今日のあたいは無臭だよ!
Q:本作は香りをテーマにした映画ですが、やっくんの好きなにおいってありますか?
あるね。例えば、青魚とか。市場の臭いとか、結構好きなの。あの生臭さが鮮魚の香りっていうかさ。だから、そういうところに行くとテンションが上がって、ついついずっと嗅(か)いでるわ。
Q:人間のにおいはどうですか?
人間の? リアルに言っちゃっていい? 足の親指と人差し指の間。そこを指につけて思わずかいじゃう。確認しちゃう。あれっ!? みんな、嗅(か)がない!? 何よ、あんたたち、わたしは嗅(か)ぎませんみたいな顔しちゃって。人間一度はやるんだよ! 通る道なんだよ!
Q:女性のどんな香りに惹(ひ)かれますか?
洗髪後の香りね。シャンプーの香りがふわっとするじゃない。あれがいいねー。あたいの知り合いの友だちなんてね、シャンプーの香りだけで、その女の子がいるみたいに勝手に想像できるくらい好きみたいよ。その人は彼女がいないんだけど、家にシャンプーのボトルだけたくさん置いてあるみたい。あの香りは、いいねぇ。
Q:劇中に出てくる幻の香水はどんな香りがすると思いますか?
嗅(か)いでみたいけどさぁ、でもあれ、抽出するモノがモノじゃない? いいにおいするんだか、分からないけど、ちょっと嗅(か)いでみたいよね。それでメロメロになってみたいよね!
Q:やっくんは、どんな香りがするんでしょう?
何聞いてんだよ! 嗅(か)いでみるかい? 加齢臭だよ!……ってウソだよ! んなワケねーだろうが! ったくもー。
Q:最近におってきたという……。
ない、ない、ない! ないよ! まだまだバリバリ元気よ! あのね、今日せっかく主演のレイチェルと会うから香水をつけようと思ったけど、変に、香水つけるよりは、素のまま会った方がいいと思って、何もつけてないんだよ。やっぱりいい香りがすると「あー、この人すてき」と思うでしょ! それが香水の魔力でしょ。でも今日は、無臭よ、あたいは!
手の届かないセレブにあこがれるんだよ!
Q:この映画のように、オリジナルの香水を作れるとしたらどんな香りがいいですか?
そうね……やっぱりアンモニアの香りみたいな(笑)。いや、いや違うよ! そんなのは作りたくないって言ってるのよ、あたいは。勘弁してよ! そうじゃなくて、映画の中でもあったんだけど、目を閉じると勝手に花畑が広がるじゃないけどさ、嗅(か)ぐと大草原のど真ん中にいるような気分になれるのがいいかな。あたいね、ピクニックとか大好きなんだけど、行くヒマがないからさ。どうしても行きたいときにそれを嗅(か)いで、一人でピクニックの妄想にふけるみたいな、そういう香水作りたいかな。
Q:映画にはたくさんのお嬢様がでてきましたが、やっくんのタイプの女性は?
やっぱり、ローラはお嬢様じゃない? で、最初に出てきたのは、ちょっと市場の売り子みたいな人でしょ? やっぱり手の届く庶民よりかは、お嬢様の方が……やっぱりあこがれだから……いいわよね。セレブ……あたいには手の届かない存在よ。
宣伝部長やっくんからのメッセージだよ!
Q:宣伝部長としては、この映画のどんなところをオススメしたいですか?
それはやっぱりクライマックスだけど、これきたっ! って思ったのは、家がつぶれたシーンね。あそこは「きたっ!」と思ったねー。でも、どこまで言っていいか分からないわよ。なぞがありすぎてさ! あと、香水の作り方とかね。へー、この時代はこうやって香水を作ってるんだとか……ってか今の時代の作り方も知らないんだけどさ、実際の作り方とかも勉強になるしね。すごく興味があることが次から次へと出てくるわけ。実際この映画観ると香水をすごくたくさん買いたくなるし! デパート行くと、香水が気になるもん。
Q:それでは宣伝部長から、一言お願いします。
この映画のすごいところは観ているだけで、香りが漂ってくるのよ! 気のせいなんだけどさ(笑)。でも、そんな風に感じてしまうぐらい素晴らしい映画でね、ぜひとも本当に劇場に来てちょうだい! あたいの香りも、もしかしたら嗅(か)げるかもしれないよ!
まだ10代のレイチェルに対面したときは、「きれいじゃないか」とちょっぴりジェラシー気味だったやっくんは、本当に本作がお気に入りの様子。実は、有名な芸術大学の映画学科を卒業しているやっくんは、今でも映画が大好きだそうだ。「映画オタクまではいかないけど、映画は大好き。で、そのあたいがいいと言うんだから間違いない!」とやっくん太鼓判の本作で、壮大な香りの物語を楽しんでもらいたい。
『パフューム ある人殺しの物語』は3月3日よりサロンパスルーブル丸の内ほかで公開。