週末に公開される話題の映画の中から、気になる人物をご紹介します。今週は4月14日公開の『ママの遺したラブソング』で、ハリウッドのセクシー女優スカーレット・ヨハンソンと共演し、すてきなオジサマを好演したジョン・トラヴォルタをクローズアップします。トラヴォルタといえば、腰をフリフリフィーバーフィーバーな元祖ダンサー! そんな彼のフィーバーな歴史を振り返ってみましょう! |
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1954年に生まれたジョン・トラヴォルタは、5歳からタップダンスを習い、6歳から本格的な舞台デビューを果たします。その後も歌とダンスの才能をグングン伸ばしていった彼は、ミュージカル「グリース」で主役を演じてブロードウェイの舞台に立ちます。1975年には映画界にも進出! 3つ目の作品となった『サタデー・ナイト・フィーバー』で早くも大フィーバーを巻き起こし、いきなりアカデミー賞にノミネートされちゃいました!
『サタデー・ナイト・フィーバー』と言えば、白のパンタロンスーツで、♪ナイッフィーバー、ナイッフィーバー♪と指差し確認ダンスがとっても有名ですが、この作品で大スターとなったトラヴォルタは、続々と出演が決定! すでに舞台で自分のモノにしていた『グリース』のダニー・ズーコ役も大当たり! ベッタベタのリーゼントに皮ジャンで、つい「きゃあああっ」と顔を覆ってしまうようなセクシーな腰フリダンスで女子のハートをがっつりキャッチ。オーストラリアのアイドルだったオリヴィア・ニュートン・ジョンとの息もピッタリ! 甘い歌声と、セクシーダンスで世界中の女子をメロメロにしてしまった、まさにトラヴォルタフィーバーな70年代となったのでした!
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おれっちが一番さっ!
Paramount Pictures/Photofest/Media Vast Japan
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1980年に入ると、“フィーバーフィーバー”なトラヴォルタ熱も急速に冷めていってしまいました。すでに20代後半に突入してしまったトラヴォルタを追うようにして出てきたのが、80年代を彩ったヤング・アダルトスターたち。『アウトサイダー』以来アイドル的な人気を集めたマット・ディロンなど青春映画のスターたち。70年代までは歌って踊ってが大流行だったハリウッドも、80年代には、またまた違った青春映画がヒットしだしたのです……。というわけで、“かつての”アイドルとなってしまったトラヴォルタには、いきなりアイドル的な役回りはこなくなり、サエない役が続きます。
81年に作られた『ミッドナイト・クロス』では、なんとかブライアン・デ・パルマ監督の作品に主演していたトラヴォルタでしたが、それ以降の作品は自ら出演を断った『アメリカン・ジゴロ』で人気を集めだしたリチャード・ギアに、人気もすべてかっさらわれていってしまったのでした。80年代には、いい作品に恵まれず駄作にばかり主演していたトラヴォルタ。『グリース』以来のトラヴォルタファンに大衝撃を与えたのが、1989年にヒットした『ベイビートーク』。なんだかすっかりおっちゃん化が進んでしまったトラヴォルタでしたが……。それでも、本作は久しぶりの大ヒットとなったのです!
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方向性を見失っちゃったボクチン……
Paramount/Photofest/Media Vast Japan |
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『ベイビートーク』は大ヒットしたものの、お人よしな兄ちゃんキャラでイマイチサエなーい感じだったトラヴォルタ……。そんな彼を救ったのが、ハリウッドのド変態、クエンティン・タランティーノ様でした。
1994年に、満を持してタランティーノ監督が作った『パルプ・フィクション』で実は、マイケル・マドセンが演じるはずだったという運命の“ヴィンセント”役を見事に勝ち取ったトラヴォルタ! 相棒のサミュエル・L・ジャクソンとのゆるーいトークも絶妙に演じきり、さらに悪くてアブナイ雰囲気を醸し出しながらユマ・サーマンとかの有名なダンスシーンを披露! 『パルプ・フィクション』は、『サタデー・ナイト・フィーバー』並みに一世を風靡し、カンヌ映画祭ではグランプリを受賞!
ジョン・トラヴォルタというスターを全く知らなかった若者たちも「あの悪そうで、クールなおっさん誰やねん!?」と“フィーバーフィーバー”! トラヴォルタ様、10年の時を経て、見事な復活を遂げたのでした! これまでの長~いスランプもドドンと脱出したトラヴォルタは、『パルプ・フィクション』ウエーブとともに、『ゲットショーティ』『フェイス・オフ』『シン・レッド・ライン』などでっかい作品にバリバリ主演していったのでした!
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おっちゃん、かっこええやろ~?
Miramax/Photofest/Media Vast Japan |
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2007年、昔のアイドルの面影もすっかりなくなったトラヴォルタが、今度は演技で魅せてくれます! “人生は、最悪に思えたときこそ、愛に包まれた思いがけない優しさを見せてくれる……”そんなすてきな言葉がテーマになっている映画が『ママの遺したラヴソング』。自らも、10年間に渡るスランプという人生最悪のときを経験しているトラヴォルタだからこそ演じられる繊細な人生の喜び……。さまざまなハリウッドスターと浮き名を流しているセクシー女優スカーレット・ヨハンソンが、セクシー路線から180度方向転換! 生きるコトに不器用な普通の女の子を見事に演じきり、オスカーにノミネートされた作品です!
本作で、トラヴォルタはギターを片手に久しぶりの歌声も披露! 『グリース』で世界中の女子たちを失神させた、甘くスイートな歌声は今も健全でございます! そして、スカーレット・ヨハンソンとのダンスシーンも、さすがトラヴォルタ様! とお声をかけたくなるほどのジェントルマンなリードぶり……。いくつになっても、かっこよく踊れるオジサマってとってもすてですね。今宵は、そんな渋~いトラヴォルタにしっとりフィーバーしてみてはいかがでしょうか?
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文・構成:シネマトゥデイ編集部 |
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