週末に公開される話題の映画の中から、気になる人物をご紹介します。今週は6月1日公開の『ザ・シューター 極大射程』に主演しているマーク・ウォールバーグをクローズアップします。昨年はオスカーにノミネートされ、俳優としての実力も認められたマーク。ですが、若かりしころはずいぶんと暴れておりました。誰もがびびる“極悪舎弟(?)”だったころから、現在まで! まさに波乱万丈のマークの人生を振り返ってみましょう! |
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マークは1971年、アメリカのマサチューセッツで9人兄弟の末っ子として生まれました。彼が11歳のときに両親は離婚。ボストンのスラムに引っ越したあとは、15で“不良”と呼ばれ、ナイフみたいにとがっていました。そのころ通っていた高校は中退。ストリートでブレイクダンスを踊ったり、悪さを働く青春時代を過ごしていました……。そのころ、兄のドニーは“ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック”というアイドルグループで、セレブの仲間入りを果たします。実はマークもこのグループのオリジナルメンバーではあったんですが、ポップなノリについていけず、「オラ、やらね~」とそそくさと脱退。
アイドルとして名前を売っていく兄の名声のかたわらで、弟のマークは相変わらず、酒とタバコとドラッグ漬けの日々を送っていました。当時、車泥棒、強盗、ドラッグの仲買を繰り返していたマークが警察のお世話になった回数は、なんと20回以上! それだけじゃあ、ありません。16歳のときにはベトナム人の中年男性をこん棒で殴り、さらには差別的な中傷暴言を吐いて逮捕。しかも警察が来たときは、自分自身もコカインと酒ですでに意識を失っていたとか……。“やんちゃ”というよりも、“極悪”
“凶暴”な青春時代を送っていたマークですが、この一件により成人刑務所で服役したあとは、心を入れ替えることを決意! ここから、マークの大逆転人生が始まっていくのです……。
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マークの極悪な態度「かったりぃな……」
Barry King/WireImage.com /Media Vast Japan |
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成人刑務所で服役後、「このままじゃあ、ダメになる!」と悟ったマーク。すでに“ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック”で有名になっていたドニーの力添えにより、マークはバンド“マーキー・マーク・アンド・ザ・ファンキー・バンチ”を結成すると1991年「ミュージック・フォー・ザ・ピープル」で全米デビュー。“ニュー・キッズのドニーの弟”の白人ラッパーということで、人気は急上昇し、MTVビデオ・ミュージック・アワードなどにノミネートされるなど大活躍! その後カルバン・クラインの下着モデルに抜てきされると、下着がチラリと見えるダボダボ腰パンを実践! そうです! マーク・ウォルバーグこそ日本の男子たちが、腰までズボンをズリ下げて履く“腰パン”履きのオリジナル教祖なのでございますよ。
日本では、男子たちの“腰パン”教祖になったばかりか、ワークアウトのビデオも作っちゃうほど筋肉ムキムキのステキな肉体を惜しみなくさらしたマークは女子人気も絶大! 当時の女子たちはみんなが教室のロッカーに“マーキー・マーク”のポスターを貼っていたのです……。マークの“あっぱれ”なところは、人気絶頂期に浮かれもせずに、中退してしまった高校の単位を独学で勉強していたこと。21歳のときに念願の高校卒業能力試験をパスし、みごと卒業証明書をゲットした努力家でもあるのです。
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セイ、ホー!
Barry King/WireImage.com/Media Vast Japan |
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歌手としても、モデルとしても、大成功を収めたマークですが、一連の同性愛者差別発言や、逮捕歴が暴露されたコトにより、モデルの契約は打ち切られ、それと同時に歌手としての人気も低迷を迎えます。ここからマークの辛いスランプの時期が始まりました……が! だてに苦労してきたわけじゃないマークは、こんなことでダメになってしまうような、やわな男ではありません。1994年には、『バスケットボール・ダイアリーズ』でレオナルド・ディカプリオと共演。ボストンでドラッグにおぼれていく若者の姿をほぼ“地”で演じたマークは、この作品でレオとは大親友に! 2人プラスもうひとりのレオの親友トビー・マグワイヤとつるんではクラブで遊びまくっていたのでした。ケンカにはかなり弱そうなレオとトビー。腕っぷしの強いマークは、さぞかし頼りになるお兄ちゃんだったに違いないですね!
その後のマークの活躍は皆さんご存知の通りです! 『ブギーナイツ』でアメリカ1の巨根男“ディック・ディグラー”を体を張って熱演したことで、俳優としての評価を一気に高め、人気俳優となったマーク。
『パーフェクト・ストーム』『猿の惑星』『フォー・ブラザーズ』とさまざまなジャンルの作品に出演し、その演技力をみがくと、昨年は『ディパーテッド』の好演で、親友レオとともにオスカーにノミネートされた感無量な年だったのでした!
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10年来の大親友、レオは共にオスカーにノミネートされたマークを祝福!
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Michael Caulfield/WireImage.com/Media Vast
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日本全国のマッチョ党の皆さま、朗報です! 最近は、ムキムキ肉体を封印しがちだったマークが、ひさびさにマッチョを解禁! その腕にぶら下がらせて~! とつい叫びたくなっちゃう超極太の二の腕を披露している映画が、アメリカで大ベストセラーとなった小説を映画化した『ザ・シューター 極大射程』なのです!
本作でマークは天才的な射撃手に変身! 政府の陰謀に1人で立ち向かっていく孤高のヒーロー、ボブ・リー・スワガーを、クールに、アクションたっぷりで演じています。そう! マーク、あなたはその肉体を駆使してほしいの! というマッチョ党の願いをまさに反映させたヒーロー像。美しすぎるほどビルドアップした体に張り付くTシャツ姿は、かっこよすぎ! 興奮しすぎて鼻血が出ないよう、ティッシュ持参で劇場へGOです。余談ですが、役作りで過酷なミリタリーキャンプに参加した上、射撃もかなりの腕前になったというマーク……。インタビューで「本作で学んだことはなんですか?」と聞かれると、「人の殺し方かな(笑)」なんてほほえんでおりました、……ぜんぜん笑えません、マークさん! ともあれ、現在は教育に恵まれない環境にいる子どもたちを支援する“マーク・ウォールバーグ財団”を設立しているほど、自分と同じように、過程の経済的な状況に苦しむ子どもたちの教育に力を入れているマーク。あなたこそ、“不良の星”ですっ!
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文・構成:シネマトゥデイ編集部 |
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