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さてさて! 行って参りました、オスカー・ノミネーション!
当日の起床は真夜中AM 2:30!
「何でそんな早いのっ!?」という声が聞こえてきそうですが、このオスカー・ノミネーションは毎年ものすごく早い時間に開催されることで有名なのです。これは、東海岸の仕事始めの時間に合わせた開始時間で、アカデミーのドアが開くのがAM 3:30でノミネーションの発表がAM 5:30から。われわれマスコミ陣はまだ暗いうちから眠い目をこすりつつ会場に赴くわけです。
1月22日火曜日、ノミネーションの朝はあいにくの雨。アカデミーの駐車場に車を止めて、そこから2ブロックほど離れているアカデミー・ビルディング内にあるサミュエル・ゴールドウィン・シアターへ……。いつもは車でごった返しているウィルシャー・ブルバードも人っこひとり、車1台すらいません。雨にぬれたバス停には、2月のアカデミー賞を宣伝するポスターが飾られていました。 |
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アカデミーの正面入り口をくぐり、プレスパスと身分証明を見せてメタル探知機を通り抜けると、外の静けさからは想像もつかないような人だかりが! |
報道関係の技術陣は、ライターたちよりも早めに到着して、ノミネーション発表前にシアターに入り、マイクやカメラの用意を行います。ただこれら準備にあたっては厳重に時間が決められていて、その時間が終わると、再開場までシアターから出されてしまいます。これはアカデミー側がノミネーションの漏えいを完全防止するために毎年行っていることです。また、誰も会場前のシアターに忍び込んだりしないように、赤いカーペットの敷かれたシアターへの階段入り口には、怖い顔をしたセキュリティーのお兄さんたちの姿が! |
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そんな厳しい警戒態勢とは対照的に、待合エリアになっているロビーには、世界各地から訪れているプレスたちのためにブレックファースト・ビュッフェが!
ありとあらゆる種類のシリアルからフルーツ、ヨーグルト、パン各種、それにスクランブルエッグ、フレンチトースト、ベーコン、ポテト、コーヒー、紅茶、フレッシュジュースなどが置かれたテーブルが立ち並んでいます。そこから各自でプレートに盛って、丸テーブルに座って食べられるようになっています。
わたしもロビーの様子をカメラで撮影した後、フレンチトーストとスクランブルエッグをもらってテーブルにつきました。周囲の関係者達が首から下げている色とりどりのプレスパスを見て、「一体何種類あるのだろうか?」などと考えながら朝食を食べつつ、同じテーブルの人とおしゃべりしていたら、あっという間にシアター開場の時間になってしまいました。人々が、まるで動物の群れのようにシアターの方へ移動して行きます。 |
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その群れの後から付いて行き、2階にあるシアター入り口に向かいました。一旦劇場内に足を踏み入れると、そこは光にあふれた別世界! 美しい花で彩られた“ザ・アカデミーアワード”のプレートが飾ってあるステージの両側には、この日のために磨き上げられた黄金のオスカーがステージライトを受けてキラキラと輝いています。
客席に陣取ったそれぞれのプレス関係者たちはノミネーションまでの時間を分刻みでアナウンスする場内放送に耳を傾けつつ、最後の準備に忙しそうです。立ちレポをしているイタリアのメディアの手前には、ABCニュースでおなじみの映画娯楽ニュース担当者ジョージ・ピノキオ氏の姿も!
さあノミネーション開始までいよいよ1分前! スタッフたちも準備に余念がありません。 |
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さて、いよいよノミネーション開幕です! ファンファーレとともに司会を担当するアカデミー会長のシド・ガニス氏とゲストでオスカーの受賞女優でもあるキャシー・ベイツが登場。短いあいさつの後、早速ノミネーション発表です。名前や作品名が読み上げられると、ステージ上に設置されているマルチスクリーンの画面に俳優の写真や映画の写真が浮かび上がります。
それにしても早い! 余りに早すぎてカメラのピントを合わせる暇すらないくらい!あれよあれよという間にアカデミー候補者発表は幕を閉じました。発表にかかった時間、約15分。驚異の速さ!! 長引きがちな本番のアカデミー賞とは雲泥の差です。
現在、全米脚本家組合のストライキのために授賞式のテレビ放映が懸念されていますが、映画ファンだけでなく世界中で親しまれているアカデミー賞。皆が楽しみにしている授賞式にストライキの影響が出ないように祈りたいものです。
(取材・文:神津明美)
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