皆で声を合わせ、一つの歌を作り上げていく喜び、それが合唱。今週末に公開される合唱をテーマにした青春映画『うた魂(たま)♪』にちなんで、合唱の楽しさ、美しさがよくわかる映画をご紹介します! |
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『歌え!フィッシャーマン』(クヌート・エーリク・イェンセン監督 2001年 ノルウェー)
ノルウェーの小さな町、ベルレヴォーグに実在する男声合唱団の活動を淡々と追い、そのメンバー個人個人をクローズアップするドキュメンタリー・ミュージカル。土地を愛し、女性を愛し、人生を愛する年老いた海の男たち。彼らの力強い歌声が北の大地で静かに鳴るさまが心に響きます。
『合唱ができるまで』(マリー=クロード・トレユ監督 2004年 フランス)
パリのモーリス・ラヴェル音楽院のアマチュア合唱団のメンバーが、教会のステージで歌声を披露するまでの様子を追うドキュメンタリー。一つ一つ音を作っていく練習の風景が丁寧に撮られています。美しい音楽に織り上げられていくのは、メンバー一人一人の「歌いたい」という思いが溢れる声です。合唱の要が何であるのかがよくわかる映画です。
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※写真はイメージです
London Express / Getty Images |
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世界的な指揮者ピエールのもとへ、幼きころを寄宿舎で共にしたペピノが突然やってきた。彼がピエール(ジャック・ペラン)に渡したのは、ピエールの音楽の才能を見いだし、人生を変えた一人の教師、クレマン・マチュー(ジェラール・ジュニョ)の日記帳。クレマンの形見であるその日記には、クレマンがピエールの在籍していた寄宿舎に舎監としてやってきてから、親のいない子どもや、手のつけられない問題児たちの集まるその学校で、奮闘しながら合唱を教える日々が書き記されていた……。
舞台は戦後間もないフランスの片田舎。問題児たちを教えることになった教師が、合唱をを通して子どもたちと打ち解けていく様子を描いた心温まる感動作です。少年時代のピエールを演じ、天使のような歌声を聴かせてくれるジャン=バティスト・モニエ少年は、この作品で合唱を担当しているサン・マルク少年少女合唱団で実際にソリストを務めていたという実に多才な美少年。合唱の楽しみを知ることで少年たちが素直な心を取り戻していく様子が、合唱の何たるかを物語っているのではないでしょうか。
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あの美声とこの美貌…… ジャン=バティスト・モニエ (c) WireImage
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動乱のハンガリーから逃れてきた独りぼっちの少年トーニ(ミヒャエル・アンデ)。途方にくれていた彼は、運良くブリュメル(ヨゼフ・エッガー)という老人に助けられる。あるときトーニの美しい声を聴いたブリュメルは、トーニをウィーン少年合唱団に入れることを決意し、トーニはめでたく団員となる。トーニは早速合唱団の一員としてチロルの山荘に合宿に行くが、そこで盗難事件が発生し……。
合唱といえば忘れてはならないのが、少年合唱団の最高峰、ウィーン少年合唱団。この映画に詰まっているのは、真っすぐで健全なストーリーとアルプスの風景、そして美少年たちの歌声……という、この上ないすがすがしさ! そう、合唱とはすがすがしいもの。この作品に現れている合唱の精神をひと浴びすれば、あなたもまっさらな純白の心を手に入れられること請け合いです! |
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ウィーン少年合唱団 1958年
Imagno / Getty Images |
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自分大好きな女の子、かすみ(夏帆)。合唱部に所属する彼女は、あるとき大口を開けて歌を歌う自分の姿の写った写真を見てすっかり自信喪失してしまう。しかし、あるときライバル校のヤンキー合唱部の部長、権藤洋(ゴリ)と出会ったことがきっかけで、自信を取り戻していくのだった……。
高校の合唱部をモチーフにした直球の青春映画である本作。映画『天然コケッコー』の夏帆が、自意識過剰なちょっとイタイ女子高生を面白おかしく演じています。お笑いコンビ、ガレッジセールのゴリが、学ランに身を包んで熱血ヤンキー高校生を演じている姿にも抱腹絶倒です。青春と合唱というコンビネーションは最強。胸が熱くなった観客の皆さんが、映画館で合唱部と化すなんてハプニングに期待!
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文・構成:シネマトゥデイ編集部 |
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