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『卒業白書』で話題をかっさらって以来、映画『アウトサイダー』『タップス』などでのティーンアイドルから、映画『レインマン』『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』『ラスト サムライ』などで実力名声ともに成功を収めつつ、映画の製作方面でも『ミッション:インポッシブル』シリーズなどでパワー全開だったトム・クルーズ。でも、その華やかな歴史と相まって、本拠地であるここアメリカではこの数年間、トムに対する良からぬうわさが引きも切らずにメディアをにぎわせているという事実を皆さんはご存知ですか?
私事になりますが、『卒業白書』でトムを観て以来「彼は絶対大スターになる!」と確信して、スターダムを駆け上って行くトムをいつも楽しみに見守っていたのですが、ここ数年の彼の言動を見聞きするにつれて大幻滅。元ファンとしての残念さも込めて、皆さんへ現地直送のトム辛口ぶっちゃけリポートお届けします! |
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2004年3月。「宗教に関する見解の相違」を主な理由に掲げ、トムは長年連れ添った広報担当のパット・キングスレーを突然クビにしてしまいます。有能でトムのキャリアをここまで引き上げた大切な人物の一人とされてきたパットを解雇するというトムの行動は周囲に波紋を呼びました。そして後釜のPR担当には、何と実の妹リーアンを雇用。驚くなかれ、リーアンには大物スター広報の経験はまったくなく、彼女の雇用をきっかけにトムの暴言・奇行が頻度を増したのです! |
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話は、少し戻りますがペネロぺ・クルスとの交際が終了した後、独身ライフを続けていたトム。それに対して、昔から執拗(しつよう)に消えない、「トムはゲイ」といううわさが再浮上してきた矢先のこと。
ハリウッドに、突如トムとケイティ・ホームズの電撃交際のニュースが流れたのです。
それから数日後のある日、業界内を騒がせた写真付きメールがありました。それは、題して「トム・クルーズ5年計画」。メールの出元は、トムとケイティにかなり近い筋ということ。何のことかと思って読み続けると、何とそこには、“極秘=コンフィデンシャル”と銘打たれた、「トム・クルーズ契約花嫁ターゲット・リスト」についてと、トムとその相手との間に交わされた「5年間結婚契約書」についての暴露ストーリーが書かれていました。
この契約書といわれるものには、トムとの交際、並びに結婚中はお互いの私生活ならびに結婚生活に関して口外を一切禁止するという部分を柱にしたもので、トムと結婚するに当たっての契約金などが提示されており、ケイティ・ホームズは候補者の第5位のランキングで、トップ候補者のジェシカ・アルバや、スカーレット・ヨハンソンにトムが断られた後で、関係者がケイティに話を持ちかけたという衝撃的な内容。す、すご過ぎます!
これに加えてメールに添付されていたのは、契約書を交わすためにわざわざイタリアまで飛んで、某カフェで落ち合ったとされるトムとケイティの写真でした。まず契約書を交わす前の2人の写真。カフェに入っていくところを隠し撮りしたもの。そして契約書を交わした後とされる2人がカフェを一緒に出てきたときの写真でした。
契約前と称される写真に写っている2人が、距離感のある見知らぬもの同士のような写真であったのとは対照的に、契約後と称される写真でカフェを出てきたときの2人は、まるで別人のようにベッタリと寄り添って、目を疑いたくなるようなものでした……。
まぁここまでなら、「ゴシップ記者たちがでっち上げたネタを誰かがメールしたんだろう!」と無視することもできるのですが、この後に起こったトムのハプニングでファンのみならず、トムの名を知る人たちは、目が点となったのです。 |
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皆さんは「オプラ」というアメリカABCネットワーク系のトークショーを知ってますか? アメリカのお茶の間で絶大な人気を誇るの長寿トーク番組で、オプラ・ウィンフリーというカリスマ女性が司会をしています。彼女のお茶の間への影響力は最たるもので、この番組に紹介されたものは必ずヒットすると言われており、番組中のハプニングなどもいち早く大ニュースとして扱われます。
2005年6月。契約交際疑惑の渦中にあったトムが、この番組に特別ゲストとして出演。この日は、番組最初から妙にハイテンションだったトムなのですが、司会者が、トムとケイティとの交際について質問をしだすとテンションがますます上昇。そしてついに、ケイティをどう思っているか聞かれると、「実際に証明して見せるよ!」と突然ソファに土足で駆け上りジャンプを始めます。そして、「ケイティが大好きで大好きでたまらないんだ。やっほ~! こんな気持ちになったことはないよ!」と満面の笑顔で叫ぶと同時に、あ然とする司会者の前で「こんなに好きだ! 世界中に叫びたい! ケイティが大好きだーっ!」と叫びだしたのです。見ているこちらとしては、冗談抜きにトムの頭の回線がショートしてしまったのかと思いました。トムの「オプラ」への出演は、ケイティーとの契約交際のうわさに歯止めをかけるどころか一層の拍車をかけてしまいます。(※写真は、ジェイ・レノがホストの「トゥナイト・ショー」でのトム。カウチがあるとジャンプしちゃう習性!?) |
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ソファの上で大はしゃぎ事件のホトボリがまだ完全に覚めやらぬころ、女優ブルック・シールズが、長女を産んだ後で、出産後に女性がよく訴える、産後のうつに苦しんだが、結局坑うつ剤のおかげで良くなり救われた……という話をインタビューにて発表しました。
それを聞いたトムが、いきなりブルックを非難するコメントを公表。「脳分泌物のバランスが崩れることなどありえない。薬に頼るなどブルックはどうかしている。心理学・精神学はニセの医学だ!」と言い放ったのです。このトムの暴言は、世間に非難の嵐を巻き起こしました。数日後にトムが出演した、NBCネットワーク系の有名モーニングショー「トゥデイ・ショー」でのインタビューでは、弁明インタビューどころか、心理学・精神学に対してますますヒドイ差別発言を行ない、いつもは冷静なベテラン司会者も、トムの暴言に堪忍袋の緒が切れたらしく、生放送中に醜い大口論となり、アメリカ中にその様子が中継されました。
この件に関し、トムは後に直接ブルックに謝りに行って許しを得たと言いますが、一般ファンにとっては一度聞いてしまったトムの暴言は強く記憶に残ることとなったのです。 |
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2006年5月。『M:I:3』が公開されますが、アメリカ国内興行収入で1位は収めたものの、オープニングの週から記録的なヒットとはならず、すでに公開2週目にして興行収入は約50%減という、大型映画の制作サイドからすると完ぺきなる不本意な結果。ちまたでは本格的な“トム離れ”がささやかれ出します。
そして2007年春。14年間に渡りトムのホームグラウンドとなっていたパラマウント・ピクチャーズの親会社である巨大メディア会社、バイアコムの最高責任者であるソムナー・レッドストーン氏が業界紙を通じて爆弾発表を行いました。「昨今のトムの奇行暴言は目に余る。さらにパラマウント社のイメージに対し推定1億ドル、新作『M:I:3』に対し、約1.5億ドル(約160億円)の損害を及ぼした。よってパラマウントはトムとのビジネスを打ち切るものとする」
この後トム陣営は負けじと、「パラマウントとはこちらから縁を切るつもりでいた。ソムナー氏の発言は言いがかりもはなはだしい」と反撃。このニュースは映画業界のみならず、ゴシップ誌でも扱われる大ニュースとなり、トムとソムナー氏の醜い言い争いが数日間、業界紙を介して繰り広げられました。
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さて、パラマウントから離縁を宣告された後、ユナイテッド・アーティストの再創立にかかわり、一本立ちしたとは言え、同スタジオ第一弾にあたるトム製作総指揮の映画『大いなる陰謀』は、興行収入・批評共に散々たるもの。新作映画『ワルキューレ』(原題)も、シネマトゥデイ・ニュースでお伝えしているように、撮影中のハプニング続きで製作難航中。
ここまで読んで、ひょっとすると、「トムがかわいそう!」と思われるファンの方もいるかもしれません。でも、現在トムがひんしている数々の不遇は突如始まったことではなく、ここ数年間の奇妙でスキャンダラスなトムの言動が発端となっているのです。
最近では、これまで執拗(しつよう)に公開を拒否していた2歳になる娘スーリちゃんの写真(ケイティとの娘)を公開したりして、メディアの気を自分自身からそらそうとしているようですが、「娘を利用して自分の名誉挽回を図ろうとしている!」との反発も買っているようです。昔のようなさわやかで屈託のないトムを見ることはもうないのかと思うと寂しくなりますが、それでもこれからのトムのキャリアがどうなっていくのか興味深いところです。
取材・文 神津明美 / Addie・Akemi・Kohzu
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