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こちらで勝手にセレクトした作品の思い出話を、当時を振り返りながらアニキに語っていただくプレイバックXXXX!
第3回目は、アニキにとって3作目の北野映画『ソナチネ』を語っていただきます! |
出演は15年前だろ……? ちょうどおれがアメリカ一人旅したときだよ。グレイハウンドバスに乗って大陸横断してさ。ロサンゼルスに滞在していた北野監督に会いに行ったんだ。
そのときはまだオフィス北野所属じゃなかったから、ロサンゼルスに着いて、まずはオフィス北野に連絡したの。「寺島ですけど、今ロサンゼルスに来てまして」って。そしたら、「とりあえず泊まってるホテルの連絡先を教えてもらえますか」って事務所の人に言われて、ホテルの連絡先を伝えておいたのね。
そしたらさ、北野監督から電話がきたんだよ。「今どこにいるんだよ」って聞かれて、今いるホテルを言ったら、30分後に電話がかかってきて、「ホテル着いたよ」っていうんだよ(笑)。今から行くからとかってのもないんだよ(笑)? 下で待ってるからって(笑)。で、急いで下に行ったら、社長と北野監督がいてさ。
もう、うれしくてしょうがないから、おれず~っとニコニコしちゃってさ。ホテルまで行く道中、北野監督に「何か面白いことあったかよ~」なんて聞かれてさ。「タバコが吸いたくなって、バスの中禁煙なのに、トイレで吸ったらバレちゃって、テキサスで降ろされましたよ」って言ったら、北野監督もバカうけ。ゲラゲラ笑って、いろんな話をしながらホテルに行って……。
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そのころ、『あの夏、いちばん静かな海。』が終わった年だったのね。そしたら、「次の映画、いい役だから頼むな。ヤクザでいい役だからよ。出番多いよ~」なんて言われて。『ソナチネ』って題名は後からつけたからそのときはなかったけど。で社長もいて、「じゃそういうことだから、よろしく頼むよ」って。それが6月だったんだよね。
で、7月に日本に帰ってからオーディションがあったな。でもそんとき、おれドレッドヘアだったの(笑)。ラスタマンだったんだよ。北野監督に「寺島君、宣材写真とずいぶん違うねえ」って言われて、「す、すぐ切ります!」なんつって。
なんでドレッドだったかっていうとさ、日テレの「教師夏休み物語」ってドラマに屋台の兄ちゃん役で出てたんだよ。普通に屋台に出るのも嫌だから、おれはジャマイカ風にしたいっていったのね。ジャマイカンな感じで。だから屋台は、ラスタカラーなの。焼くリズムもレゲエなんだよね。それで初めて、おれ読売新聞に載ったんだよ! 「この人は誰だ!?」ってね。外国人なのか日本人なのかわからないって、当時すごい投書が来たんだよ。「あんな焼き鳥屋どこにあるんですか!? 行きたいんですけど」って。『ソナチネ』のときはストレートパーマかけて切ったね。
だからドラマ終盤は、ヅラでやったの(笑)。『ソナチネ』のケンが、直前までラスタマンだったなんてちょっとびっくりだよね(笑)? ※写真は、若かりしころに先輩の結婚式で殺陣を披露するアニキ! |
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『ソナチネ』基本情報
北野武が、監督・脚本・主演を担当し、ヤクザ同士の抗争を濃厚に描いた監督第4作。1993年度キネマ旬報ベストテン第4位。ヨーロッパで北野映画ブームを巻き起こした本作は、北野武の名前を世界に広めた作品となった。
寺島は、本作でケンという北野演じる村川の舎弟を熱演している。 |
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