ジョン・ウー監督の話題作にして、割と公開が近くなってから後編があることをタイトルでも明らかにした映画『レッドクリフ
Part I』。三国志を題材にした壮大な戦国絵巻のオープニングを飾ったのは、名将・劉備に使える勇猛な将軍の趙雲こと中国の実力派フー・ジュン。戦火の中、劉備の乳飲み子を救うために一人で敵地に乗り込み、八面六臂(ろっぴ)の一大シークエンスを展開するのだが、これが女子心をわしづかみにするかっこ良さ! 白馬にまたがりばったばったと敵をなぎ倒し、赤子を背負ってお仕えする殿のために獅子奮迅の活躍を見せる。剣さばきも立ち回りも実に堂々としていて大迫力! 一方で、いかにも人が良さそうで親しみやすい顔立ちと雰囲気が女子的にはポイントが高い。「そんな無茶な戦いぶりで赤子は大丈夫なのかい……?」と思わなくもないが、これは一種の神話なのだ! と、大いに盛り上がったところでいよいよ本題へ。そう、これは趙雲、張飛、関羽といった劉備一派の物語ではなく、孫家に使える知将・周瑜(トニー・レオン)と孔明(金城武)にフォーカスした映画なのでした。うーん、趙雲と劉備軍団の活躍をもうちょっと見たかったかも。 |