怪人二十面相の生みの親といえば江戸川乱歩ですが、これくらいは日本人ならばマストな常識としてご存知でしょう。少年向けの探偵小説「少年探偵団」シリーズに登場する大怪盗で、同シリーズの記念すべき第1作がこの怪人二十面相。そして少年探偵団を率いているのが、あの明智小五郎であり、この2人は永遠のライバルというわけなのです。
怪人二十面相のモデルは、「ルパン三世 」のおじいちゃんとしても有名なアルセーヌ・ルパン。盗む前に予告状を出したり、変装名人だったりという辺りはまさにその通りでしょう。中でも変装は、20のまったく違った顔を持っていることが名前の由来となっているように、怪人二十面相の最大の武器。実際には20以上の顔を持ち、年齢も性別も超えてしまうその変装はどんなに近寄ってもわからない上に、本人も自分の本当の顔がわからないほどなのだとか……。
ちなみに血を見るのが嫌いということで殺人はしないなど、何だかちょっとイイやつっぽいです。
戦うけど血は嫌なんですわ
(C) 2008「K-20」製作委員会
「サーカスの怪人」という作品によると、怪人二十面相の本名は遠藤平吉で、グランドサーカス団というサーカスの団員。2代目団長争いに敗れてサーカス団を去り、その後どのような経緯で怪人二十面相になったのかは触れられていませんが、映画『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 』の原作でもある北村想による「怪人二十面相・伝」では、戦前と戦後の怪人二十面相が別人という考えのもと、2代目・怪人二十面相として話が展開されています。
映画では、サーカスの曲芸師である遠藤が、怪人二十面相によるわなにはめられ怪人二十面相として逮捕されてしまい、人生を狂わされたことから、たぐいまれなる身体能力と頭脳を武器に、修行を重ね、怪人二十面相と対決していく様子が描かれています。果たして映画版での遠藤の運命はいかに!?
怪人二十面相にハメられました……
(C) 2008「K-20」製作委員会
変装の名人であるとともに、脱獄の名人でもある怪人二十面相。というのも、各ストーリーの最後で捕まるものの、次のシリーズの始まりではいつの間にか脱獄しているのだとか。凡人にはありえないことをやっていなくては、世紀の大怪盗として名を残すことはできません!
また、映画『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 』のように、頼もしい相棒・源治がいたわけではないようですが、やはり怪盗なるもの小道具は必須アイテム。小説の中の怪人二十面相も一人乗りヘリコプターで逃亡したり、吸盤を手につけ鉄塔の外壁を歩いたりと、その超人的な身体能力を存分に活用したスーパー小道具で命拾いしているよう。さらにサーカス出身だけあり、ブラックマジックもお手のもの。
脱獄の名人芸も、たぐいまれなる身体能力、天才的な変装技術、そしてスーパー小道具を駆使して成し遂げられる代物なのでしょう!
お嬢様連れでも逃げていきます!
(C) 2008「K-20」製作委員会
架空の都市を舞台に、富裕層ばかりを狙う怪盗・怪人二十面相に仕立て上げられたサーカスの曲芸師・遠藤(金城)が怪人二十面相との壮絶な戦いを繰り広げるミステリー・アクション大作『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 』。
「二枚目も三枚目もあるキャラクターでコメディーだと思って演じていた」と金城 本人も語っているように、彼の大好きなコメディーを楽しむ姿が見られるのに加え、ヒロインである財閥令嬢・葉子役の松たか子 や、明智小五郎役の仲村トオル 、國村隼 など実力派俳優陣も援軍。盛りだくさんのアクションにテンポある展開と、大人も子どもも安心して一緒に楽しめる作品になっています。
さらに、『ALWAYS 三丁目の夕日』 のスタッフによるノスタルジックで近未来的な迫力ある映像美も満載なので、ぜひスクリーンでお楽しみください!!
映画『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』より
(C) 2008「K-20」製作委員会
文・構成:シネマトゥデイ編集部
ADVERTISEMENT
関連記事
関連作品を配信サイトで視聴
※VODサービスへのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、リンク先での会員登録や購入などでの収益化を行う場合があります。